回路理論

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 回路理論
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「入門 電気回路 発展編」家村道雄ほか、オーム社
担当教員 加藤 聡

到達目標

(1)2端子対回路の表現とその変換法が理解できる。
(2)RL直列回路,RC直列回路における過渡現象の解析法が理解できる。
(3)LC直列回路,RLC直列回路における過渡現象の解析法が理解できる。
(4)ラブラス変換による過渡現象の解析法が理解できる。
(5)伝送線路における電圧,電流の時間的・空間的分布について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目12端子対回路の表現とその変換法を十分に理解している。2端子対回路の表現とその変換法を理解している。2端子対回路の表現とその変換法を理解していない。
評価項目2RL直列回路,RC直列回路における過渡現象の解析法を十分に理解している。RL直列回路,RC直列回路における過渡現象の解析法を理解している。RL直列回路,RC直列回路における過渡現象の解析法を理解していない。
評価項目3LC直列回路,RLC直列回路における過渡現象の解析法を十分に理解している。LC直列回路,RLC直列回路における過渡現象の解析法を理解している。LC直列回路,RLC直列回路における過渡現象の解析法を理解していない。
評価項目4ラブラス変換による過渡現象の解析法を十分に理解している。ラブラス変換による過渡現象の解析法を理解している。ラブラス変換による過渡現象の解析法を理解していない。
評価項目5伝送線路における電圧,電流の時間的・空間的分布の基礎的な概念について理解している。伝送線路における電圧,電流の時間的・空間的分布の基礎的な概念についておおむね理解している。伝送線路における電圧,電流の時間的・空間的分布について基礎的な概念を知らない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 J1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路は,電気・電子,情報通信分野に関連する専門科目を学習する上で,必要不可欠な基礎科目である。本講義は,基礎回路1~3で修得した知識をもとに,2端子対回路,過渡現象,分布定数回路について解説する。2端子対回路においては,各パラメ-タを用いた表現法と変換法に関する理解,過渡現象においては,RL回路,RC回路,RLC回路に関する解析法の理解,分布定数回路においては,伝送線路上における信号伝搬の概念が理解できるレベルにおいて,到達目標と評価基準を設定する。
授業の進め方・方法:
到達目標(1)(2)について中間試験で,(3)~(5)について期末試験で到達度を評価する。
なお,成績は
・中間試験45%
・期末試験45%
・課題レポート10%
の割合で評価し,60点以上(100点満点)を合格とする。また,再試験受験要件は,中間および期末試験の成績がそれぞれ40点以上,かつ,課題レポートをすべて提出していることとする。
注意点:
学修単位科目であり、1回の講義(90分)あたり90分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進めます。

定期試験はいずれもほとんど計算問題である。日頃の課題レポートできちんと理解し,復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 2端子対回路の概念,2端子対回路の内部は4つのパラメータで記述できることを解説する。
2週 Z行列,Y行列について解説する
3週 F行列,パラメータの物理的意味について解説する
4週 直列,並列,縦続の各接続について解説する
5週 2端子対回路の等価回路について解説する
6週 2端子対パラメータの利用について解説し,2端子対回路に関する演習を行う
7週 RC直列回路における過渡現象につい解説する
8週 第1回~第7回の講義内容について試験を行う
4thQ
9週 RL直列回路における過渡現象につい解説する
10週 LC直列回路における過渡現象について解説する
11週 ラプラス変換とその性質について解説する
12週 ラプラス変換による回路の過渡現象の解法について解説する
13週 ラプラス変換による回路の過渡現象の解法について解説する
14週 分布定数回路および,伝送線路上における信号伝搬の概念について解説する
15週 第9回~第14回の講義内容について試験を行う
16週 期末試験の返却とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
基礎的能力45550
専門的能力45550