環境・建設工学実験4

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境・建設工学実験4
科目番号 0007 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 環境・建設工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 環境工学実験指導書,水理実験指導書
担当教員 広瀬 望

到達目標

授業を通じて達成が期待される事項は,以下の通りである.
・水理学実験:水圧,流速,流量の基本的計測方法を知り,流れの様々な分類とその基本的特性について理解し,説明できる。(3-1,3-2)
・環境工学実験では水質分析の手法の基礎を理解し,説明できる。(3-1,3-2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
水理学実験:水圧,流速,流量の基本的計測方法を知り,流れの様々な分類とその基本的特性について正しく理解し,説明できる水理学実験:水圧,流速,流量の基本的計測方法を知り,流れの様々な分類とその基本的特性について理解し,説明できる。水理学実験:水圧,流速,流量の基本的計測方法を知り,流れの様々な分類とその基本的特性について理解し,説明できない.
環境工学実験では水質分析の手法の基礎を正しく理解し,説明できる。環境工学実験では水質分析の手法の基礎を理解し,説明できる。環境工学実験では水質分析の手法の基礎を理解し,説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 2 説明 閉じる
環境・建設工学科 到達目標 C2 環境・建設工学基礎能力 説明 閉じる

教育方法等

概要:
水理実験および環境工学実験により構成される。
・水理実験では自然界における水理学的現象を,模型を使って再現し,実験結果と理論を比較することにより,より深い理解をうながす。
・環境工学実験では,簡単な水の化学分析,室内環境計測を通じて環境工学の理解と水処理・建築環境の解析方法を理解する。
 自らの手で実験器具を使用して現象を再現し,計測し,まとめて発表できる技術者の育成が求められており,本授業はこのような社会の要求に合致した内容と水準である.
授業の進め方・方法:
・レポート(100%)で評価を行う.レポート点の内訳は,水理学実験 50%,環境工学実験 50%とする.60%以上を合格とする.
・原則として全ての出席および全てのレポートの提出をもって合格の必要条件とする.
・レポートの評価項目:未完成のレポートは再提出を要求し,提出期限に遅れたものは減点する。基本的な評価基準は以下に定めるが,実験項目毎に到達目標に従って項目を設定し評価を行う.
① 実験の目的,手順が明記してあり,行った実験を理解できているか
② 得られた結果が適切に整理,グラフ化できているか
理論的に解析及び考察がなされているか
全体に丁寧な記述がなされているか
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験内容のガイダンスを行う.また,安全教育を行う.
2週 1班 H4 2班 S5 3班 S6, 7 4班 H7
H4 常流・射流:開水路内に堰を設置し,水路下流端のゲート操作により跳水を発生させ,堰の上流側と下流側で発生する常流と射流を比較し,それぞれの特性を理解する.
S5 CODの測定:環境基準の一つである被酸化物質量の測定方法を修得し,分布について学ぶ.
S6栄養塩の測定:富栄養化の原因物質である.硝酸性窒素,亜硝酸性窒素,アンモニア性窒素を吸光光度方で分析し,測定の原理を学び,水質の評価を行う. 
S7イオンクロマトグラフィを用いた分析:イオンクロマトグラフィを用いた測定の原理を学び,水質の評価を行う.  
H7 管路の実験:管路に置ける摩擦損失を計測し,基本原理を理解する.
3週 1班 H4 2班 S5 3班 S6, 7 4班 H4
4週 1班 S5 2班 H4 3班 H7 4班 S6, 7
5週 1班 S5 2班 H4 3班 H4 4班 S6, 7
6週 1班 S6, 7 2班 H5 3班 S5 4班 H4
H5 等流と不等流:等流と不等流は,水の流れの重要な分類の一つである.流れには重力によって流下しようとする力と,流れに抵抗する水路の壁面からの力があり,この両者が釣り合った時に水深が一様になって等流が形成される.不等流は,水路断面や勾配などに変化があって,等流と異なり水深や流速が変化する流れである.この流れの性質と平均流速公式をはじめとする公式 を理解する.
7週 1班 S6, 7 2班 H5 3班 S5 4班 H5
8週 1班 S8 2班 S6, 7 3班 H4 4班 H5
S8キレート滴定分析:キレート滴定の原理を学び,それを用いてMgとCaを定量するとともに硬度の評価を行う. 
2ndQ
9週 1班 H7 2班 S6, 7 3班 H5 4班 S5
10週 1班 H5 2班 S8 3班 H5 4班 S5
11週 1班 H5 2班 H6 3班 S8 4班 S10
S10野外観測及び野外採水:野外の河川で実際に水理計測を行うとともに,採水し,持ち帰って,各班で選択した項目の水質分析を行う.
12週 1班 H6 2班 H6 3班 S10 4班 S10
13週 1班 H6 2班 S10 3班 S10 4班 H6
14週 1班 S10 2班 S10 3班 H6 4班 H6
15週 1班 S10 2班 H7 3班 H6 4班 S8
16週 レポート確認 レポートの確認を行う.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。3
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。3
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。3
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。3
DO、BODに関する実験について理解し、実験ができる。3
pHに関する実験について理解し、実験ができる。3
いくつかの分野の実験・演習・調査などについて理解し、その実験や実践ができる。3
実験・実践の結果を解析等によって考察することができる。3

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00