構造力学3

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 構造力学3
科目番号 0015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 環境・建設工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 構造力学を学ぶ‐基礎からエネルギー法まで‐,米田昌弘,森北出版株式会社.
担当教員 岡崎 泰幸

到達目標

諸断面量(断面1次モーメント,断面2次モーメントなど)の性質を理解する.
断面に発生する応力とその諸性質を理解する.
梁のたわみ・たわみ角の求め方を理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1諸断面量(断面1次モーメント,断面2次モーメントなど)の性質を正しく理解できる.諸断面量(断面1次モーメント,断面2次モーメントなど)の性質を理解できる.諸断面量(断面1次モーメント,断面2次モーメントなど)の性質を理解できない.
評価項目2断面に発生する応力とその諸性質を正しく理解できる.断面に発生する応力とその諸性質を理解できる.断面に発生する応力とその諸性質を理解できない.
評価項目3梁のたわみ・たわみ角の求め方を正しく理解できる.梁のたわみ・たわみ角の求め方を理解できる.梁のたわみ・たわみ角の求め方を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造力学は本学科の基礎となる科目の一つで,他の教科を学習する上でも必要不可欠な重要科目である.橋梁工学や設計演習などの科目を学習するのに必要である.
構造力学3では最初に断面量について学び,梁や短柱における応力について学習する.次に梁のたわみ曲線の求め方について,微分方程式から求める方法と弾性荷重法による方法を学ぶ.最後に,マコーレー法による断面力の表現方法,たわみの計算方法について解説する.
授業の進め方・方法:
授業は座学を中心に進める.演習問題を繰り返し行うことで基礎的な力を身につけ,さらに応用力を養う.本科目は前年度の構造力学1,2を学習していることを前提として授業を進める.
評価項目1,2は中間試験で評価する.また,評価項目3は期末試験で評価する.成績は以下のように評価する.
・試験:80%(中間試験40%,期末試験40%)
・演習問題,ノートの提出:20%
50%以上を合格とする.最終成績が30%以上で不合格となった者に限り再評価試験を実施する.
注意点:
授業中に行った演習問題を中心に復習すること.次の授業までに前までの内容をしっかり復習すること.定期試験の問題はこの授業中の演習問題と同程度のものが出題される.また,ケアレスミスをなくすには,繰り返し演習問題を解くことが有効な方法である.何度も演習問題を解くことで構造力学の実力を養うこと.
授業には関数電卓と定規を持ってくること.関数電卓は計算に,定規は断面力図を描くときに必要である.
演習問題の提出を適宜指示する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 断面1次モーメントと図心
断面1次モーメントと図心
2週 断面2次モーメント(1)
断面2次モーメント
3週 断面2次モーメント(2)
軸が平行移動した場合
4週 断面2次モーメント(3)
断面相乗モーメント
5週 主軸
座標軸の回転移動と主軸
6週 断面係数
断面係数の計算
7週 断面2次半径
断面2次半径
8週 断面の応力度(1)
応力とひずみ
2ndQ
9週 断面の応力度(2)
複合断面の応力とひずみ
10週 断面の応力度(3)
曲げ応力度
11週 断面の応力度(4)
せん断応力度,ポアソン比
12週 モールの応力円(1)
モールの応力円の概要
13週 モールの応力円(2)
モールの応力円(演習)
14週 モールの応力円(3)
モールの応力円(演習)
15週 梁のたわみ(1)
微分方程式による解法1
16週 梁のたわみ(2)
微分方程式による解法2

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。3前1
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
はりにおける変形の基本仮定を理解し、断面力と応力(軸応力、せん断応力、曲げ応力)について説明でき、それらを計算できる。3
はりに生じる応力から、簡単なはりの設計ができる。3
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。3前8,前9,前11
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係(フックの法則、弾性係数、ポアソン比)について説明でき、それらを活用できる。3前8,前9,前11
鋼材の力学的性質について理解している。3前9
曲げモーメントによる断面に生じる応力(圧縮、引張)とひずみを理解し、それらを計算できる。3前10
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。3前11
垂直応力とせん断応力について説明できる。3前8,前11
主応力と主軸について説明できる。3前12,前13,前14
モールの応力円を利用して、構造物内部の応力状態を説明できる。3前12,前13,前14
はりのたわみの微分方程式を理解している。3前15,前16
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。3前15,前16

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000