水理学2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 水理学2
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境・建設工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 環境・都市システム系教科書シリーズ7 水理学 日下部重幸他著,コロナ社参考書:図解 土木講座 水理学の基礎(第二版)吉岡幸男著,技報堂出版
担当教員 荒尾 慎司,河原 荘一郎

到達目標

(1) 管水路流れに関する摩擦損失水頭および摩擦損失以外の形状損失を理解し,これらに関する計算問題が解ける.
(2) サイフォンなどの水理施設について理解し,基本的な問題を解くことができる.
(3) 運動量保存則を理解し,基本的な問題が解ける.
(4)開水路流れの等流と不等流の基礎式を理解し,基本的な問題が解ける.
(5) オリフィス,堰,水門について理解し,基本的な問題が解ける.


ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1管水路流れに関する摩擦損失水頭および摩擦損失以外の形状損失を理解し, これらに関する計算問題が正しく解ける管水路流れに関する摩擦損失水頭および摩擦損失以外の形状損失を理解し, これらに関する計算問題が解ける管水路流れに関する摩擦損失水頭および摩擦損失以外の形状損失を理解し, これらに関する計算問題が解けない.
評価項目2サイフォンなどの水理施設について理解し,基本的な問題を解くことが正しくできる.サイフォンなどの水理施設について理解し,基本的な問題を解くことができる.サイフォンなどの水理施設について理解し,基本的な問題を解くことができない.
評価項目3運動量保存則を理解し,基本的な問題が正しく解ける.運動量保存則を理解し,基本的な問題が解ける.運動量保存則を理解し,基本的な問題が解けない.
評価項目4開水路の等流(平均流速公式,限界水深,等流水深)について理解し,基本的な問題が正しく解ける.開水路の等流(平均流速公式,限界水深,等流水深)について理解し,基本的な問題が解ける.開水路の等流(平均流速公式,限界水深,等流水深)について理解し,基本的な問題が解けない.
評価項目5開水路不等流の基礎方程式を理解し、基本的な問題を正しく解ける.開水路不等流の基礎方程式を理解し、基本的な問題を解ける.開水路不等流の基礎方程式を理解し、基本的な問題が解けない.
評価項目6オリフィス,堰,水門に関する基本的な問題が正しく解ける.オリフィス,堰,水門に関する基本的な問題が解ける.オリフィス,堰,水門に関する基本的な問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
水理学は水の運動を力学的に扱う学問である。まず,前期の授業で学習したベルヌーイの定理を管水路流れに適用することを学ぶ.次に,管水路流れのエネルギー損失の形態を学ぶとともに,多くの基本的問題・応用問題に取り組み,理解を確実なものとする.
さらに,管水路流れにおけるさまざまな応用問題(貯水池,サイフォンなど)に適用し,演習問題によりその解法を身につける.
また,運動量の定理を理解するとともに様々な問題に対応できるように学習を進める.さらに,開水路の等流と不等流の基礎方程式を理解し,基本的な問題を正しく解けるようにする.最後に,オリフィス,堰,水門に関する基本的な問題が解けるようにする.
授業の進め方・方法:
予 習:次に学習する箇所について,教科書を通り読み,不明な箇所を整理しておく.
授業中:課題演習の時間を毎回設ける.解き方を十分理解し,不明な点は積極的質問することが望ましい.
復 習:授業中に行った課題を最低1度は復習しておくこと.課題の提出期限を厳守すること.遅れた場合は減点となる.
最終成績は「課題提出=30%, 中間試験=30%, 期末試験=40%の割合」で評価する.その結果,50%以上を合格とする.
注意点:
再評価試験及び追認試験の実施【有】(実施条件:授業に真摯に取り組んだ者)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 管水路流れ(1)
管水路流れの特徴について述べた後,摩擦抵抗の概念を理解する
管水路流れにおける摩擦抵抗の概念を説明できる.
2週 管水路流れ(2)
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を理解する.
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる.
3週 管水路流れ(3)
管水路の摩擦損失水頭および平均流速公式について理解する.
摩擦損失水頭及び平均流速公式に関する説明と計算ができる.
4週 管水路流れ(4)
管水路の入り口,急拡部,急縮部,曲がり部等における摩擦損失以外の形状損失水頭について理解する
摩擦損失以外の形状損失に関する説明と計算ができる.
5週 管水路流れ(5)
単線管水路について講義し,演習問題により理解を深める.
単線管水路に関する計算ができる.
6週 管水路流れ(6)
サイホンについて講義し,演習問題により理解を深める.
サイホンに関する計算ができる.
7週 運動量保存則の基礎原理
水理学における運動量の定理について,その意味と適用方法について講義する.
運動量の定理について説明でき,基本的な問題の計算ができる.
8週 中間試験
第1回~第7回までの内容に関する確認試験を行う.
4thQ
9週 開水路の基本式
開水路流れを時間的・空間的な視点から分類する.また,開水路流れにベルヌーイの式を適用して開水路流れの基礎式を理解する.
開水路流れの分類と基礎式を説明できる.
10週 開水路の等流(平均流速公式,限界水深,等流水深)とその計算方法を理解する. 開水路の等流(平均流速公式,限界水深,等流水深)について説明と計算ができる..
11週 開水路の不等流の基礎方程式を理解する. 開水路不等流の基礎方程式について説明できる.
12週 オリフィスの水理
オリフィスの特徴と種類を示すとともに,オリフィスの水理を理解する.
オリフィスの水理に関する説明と計算ができる
13週 水門(ゲート)の水理
水門(特にスルースゲート)について,その役割や流出形態および流出量について学ぶ.
水門における自由流出と潜り流出に関する説明と計算ができる.
14週 堰の水理
堰の役割と種類について講義する.次に堰に関する水理学的理論を述べ,基本的演習問題を通じて理解を深める.
四角堰と三角堰の計算ができる.
15週 期末試験
第9回~第14回までの内容に関する確認試験を行う.
16週 試験の返却及び問題の解説
試験を返却し,問題の解説などを行う.
誤った問題を正しく理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。3
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。3
管水路の摩擦以外の損失係数について、説明できる。3後8
各種の管路の流れが計算できる。3
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。3
開水路不等流の基礎方程式を説明できる。3

評価割合

課題中間・期末試験合計
総合評価割合3070100
基礎的能力000
専門的能力3070100
分野横断的能力000