構造力学3

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 構造力学3
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境・建設工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 構造力学を学ぶ‐基礎からエネルギー法まで‐,米田昌弘,森北出版株式会社.
担当教員 岡崎 泰幸

到達目標

(1) 梁のたわみ・たわみ角の求め方を理解する.
(2) 短柱に生じる応力を理解し,その応力を計算できる.
(3) 座屈の現象を理解し,座屈応力度が計算できる.
(4) 簡単な不静定構造物が解析できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1梁のたわみ・たわみ角の求め方を正しく理解できる.梁のたわみ・たわみ角の求め方を理解できる.梁のたわみ・たわみ角の求め方を理解できない.
評価項目2短柱に生じる応力を理解し,その応力を正しく計算できる.短柱に生じる応力を理解し,その応力を計算できる.短柱に生じる応力を理解し,その応力を計算できない.
評価項目3座屈の現象を理解し,座屈応力度が正しく計算できる.座屈の現象を理解し,座屈応力度が計算できる.座屈の現象を理解し,座屈応力度が計算できない.
評価項目4簡単な不静定構造物が正しく解析できる.簡単な不静定構造物が解析できる.簡単な不静定構造物が解析できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造力学は本学科の基礎となる科目の一つで,他の教科を学習する上でも必要不可欠な重要科目である.構造力学3では最初に梁のたわみについて学び,圧縮力を受ける部材の特性について学ぶ.最後に,変位の条件を考慮した不静定構造物の解法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は座学を中心に進める.演習問題や課題を繰り返し行うことで基礎的な力を身につけ,さらに応用力を養う.本科目は前年度の構造力学1,2を学習していることを前提として授業を進める.
評価項目1,2は中間試験で評価する.また,評価項目3,4は期末試験で評価する.成績は以下のように評価する.
・試験:80%(中間試験40%,期末試験40%)
・課題,ノートの提出:20%
50%以上を合格とする.課題およびノートの提出を完了している者に限り再評価試験を実施する.
注意点:
授業中に行った演習問題および課題を中心に復習すること.次の授業までに前までの内容をしっかり復習すること.定期試験の問題は演習問題および課題と同程度のものが出題される.また,ケアレスミスをなくすには,繰り返し演習問題を解くことが有効な方法である.何度も演習問題および課題を解くことで構造力学の実力を養うこと.
授業には関数電卓と定規を持ってくること.関数電卓は計算に,定規は断面力図を描くときに必要である.
演習問題や課題の提出を適宜指示する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 梁のたわみ(1)
梁のたわみの基礎式と微分方程式の解き方(境界条件)
梁のたわみの基礎式と微分方程式の解き方を理解できる.
2週 梁のたわみ(2)
梁のたわみの演習
簡単な梁のたわみを計算できる.
3週 梁のたわみ(3)
連続条件とマコーレー法による解法
連続条件が必要な梁のたわみを求める方法を理解できる.
4週 梁のたわみ(4)
荷重強度からたわみを求める方法
荷重強度から梁のたわみを求める方法を理解できる.
5週 梁のたわみ(5)
弾性荷重法によるたわみの求め方
弾性荷重法による梁のたわみの求め方を理解できる.
6週 梁のたわみ(6)
弾性荷重法によるたわみの演習と相反作用の定理
弾性荷重法によって梁のたわみを計算できる.
7週 短柱の応力
偏心荷重を受ける柱の応力,核
偏心荷重を受ける柱の応力を計算でき,核を理解できる.
8週 中間試験
1週~6週の範囲
梁のたわみやたわみ角を計算できる.
2ndQ
9週 試験の返却,長柱の座屈(1)
試験の返却,長柱の座屈現象
長柱の座屈現象を理解できる.
10週 長柱の座屈(2)
オイラーの座屈荷重,境界条件と有効座屈長
境界条件で変化するオイラーの座屈荷重を理解できる.
11週 簡単な不静定構造物の解法(1)
変位の条件を考慮した不静定構造物の反力の求め方
変位の条件を考慮した不静定構造物の反力の求め方を理解できる.
12週 簡単な不静定構造物の解法(2)
不静定構造物の解法(ばね,柱,トラス)
不静定構造物の解法(ばね,柱,トラス)を理解できる.
13週 簡単な不静定構造物の解法(3)
高次不静定構造物の解法
高次不静定構造物の解法を理解できる.
14週 剛床構造物
剛床構造物の水平剛性と水平力の分担,多層ラーメンの層間変位
剛床構造物や多層ラーメンの解法が理解できる.
15週 期末試験
7週~14週の範囲
柱や不静定構造物の問題を計算できる.
16週 試験の返却,総合復習
試験の解説,総合復習(質問・回答)
柱や不静定構造物の問題を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前8
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。3前7,前9,前10,前15,前16
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。3前11,前15,前16
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。3前12,前13,前14,前15,前16

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000