コンクリート工学

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 コンクリート工学
科目番号 0031 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境・建設工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 小林一輔,武若耕司:最新コンクリート工学 第6版(参考書)西村ほか:最新 土木材料 第3版(森北出版)
担当教員 周藤 将司

到達目標

(1)セメントの化学組成,セメントの種類,セメントの性能について理解できる。
(2)混和材料にはどのようなものがあり,どのような役割を果たしているか理解できる。
(3)骨材の役割,種類,必要とされる性能について理解できる。
(4)コンクリートのフレッシュ性状,硬化後のコンクリートの性能,耐久性について理解できる。
(5)コンクリートの配合設計の基本が理解できるとともに各種のコンクリートについて理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1セメントの化学組成,セメントの種類,セメントの性能について正しく理解できる。セメントの化学組成,セメントの種類,セメントの性能について理解できる。セメントの化学組成,セメントの種類,セメントの性能について理解できない.
評価項目2混和材料にはどのようなものがあり,どのような役割を果たしているか正しく理解できる。混和材料にはどのようなものがあり,どのような役割を果たしているか理解できる。混和材料にはどのようなものがあり,どのような役割を果たしているか理解できない.
評価項目3骨材の役割,種類,必要とされる性能について正しく理解できる。骨材の役割,種類,必要とされる性能について理解できる。骨材の役割,種類,必要とされる性能について理解できない.
評価項目4コンクリートのフレッシュ性状,硬化後のコンクリートの性能,耐久性について正しく理解できる。コンクリートのフレッシュ性状,硬化後のコンクリートの性能,耐久性について理解できる。コンクリートのフレッシュ性状,硬化後のコンクリートの性能,耐久性について理解できない.
評価項目5コンクリートの配合設計の基本が理解できるとともに各種のコンクリートについて正しく理解できる。コンクリートの配合設計の基本が理解できるとともに各種のコンクリートについて理解できる。コンクリートの配合設計の基本が理解できるとともに各種のコンクリートについて理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンクリートは主要な建設材料であり,土木・建設・建築の分野に関わらずコンクリートに関する知識を有している必要がある。
本講義では,コンクリートに関する基礎的知識の習得を図ることを目的とする。そのために,セメント,骨材,混和材料の種類と特性についての理解を深めるとともに,コンクリートのフレッシュ状態と硬化コンクリートの性能を中心とした特性について理解を深めるための講義を行う。
授業の進め方・方法:
小テスト10%,中間試験35%,期末試験35%,授業への取組み姿勢(出席状況,授業ノートの整備)20%の割合とし,全体で100点として50点以上を合格とする。
授業への取組み姿勢については,居眠りや他の授業の課題のへの取組みなどを発見した際には減点する。
再評価試験は成績評価(評点)が40点以上で不合格となった者に対して実施する。
追認試験は,実施しない。
注意点:
基本的に授業をきちんと受講していれば理解できる。
2年生で行った創造演習(材料学)の内容を掘り下げ,4年生で行う工学実験1へ繋げる。そのため,その場しのぎの勉強法では意味が無い。
復習に重きを置いて,理解を深めるために講義に出てきた専門用語などについて,参考書などを利用し,授業ノートを基にして自分でノートを作るよう心がけてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 コンクリート構造物の要求性能と性能確保のための作業の流れ
コンクリート標準示方書【基本原則編】の内容について講義する。
コンクリートの長所、短所について、説明できる。
2週 セメントの製造と化学組成
セメントの製造方法と化学組成について解説する。
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。
3週 セメントの水和と風化
セメントの種類について解説し、さらに水和反応、風化現象について解説する。
セメントの水和と風化について理解できる.
4週 セメントの種類と試験方法
各種のセメントについて解説し,セメントの各種試験方法について解説する。
各種セメントの特徴、用途を説明できる。
5週 混和材料
混和剤と混和材の種類と硬化について解説する。
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。
6週 骨材の種類と性質
コンクリート用骨材の種類と骨材がコンクリートに果たす役割について解説する。
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。
骨材の種類、特徴について、説明できる。
7週 骨材の試験方法
コンクリート用骨材の性能と性能試験の方法について解説する。
骨材の試験方法について理解できる.
8週 中間試験
第1週から7週までに行った講義内容について,理解の到達度を試験する。
第7週までの学習内容を理解できる.
4thQ
9週 フレッシュコンクリートの性質
フレッシュコンクリートに求められる性能と試験の方法について解説する。
フレッシュコンクリートの性質を理解できる.
10週 硬化コンクリートの性質
硬化コンクリートの強度と支配要因および強度以外の力学的特性について解説する。
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。
11週 硬化コンクリートの変状と耐久性
硬化コンクリートの変状について解説する。
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる
12週 配合
コンクリートの配合設計について解説する。
配合設計を理解できる.
13週 コンクリートの施工
コンクリートの施工上の注意点について解説する。
コンクリートの施工上の注意点について理解できる.
14週 各種コンクリート
各種のコンクリートについて解説する。
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。
15週 期末試験
第9週から14週までに行った講義内容について,理解の到達度を試験する。
第9週から14週までに行った講義内容について,理解できる.
16週 コンクリート標準示方書で定義される用語
コンクリート標準示方書で定義される用語に関する小テストを行う。
材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。3後16
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。3後2
各種セメントの特徴、用途を説明できる。3後2
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。3後6,後7
骨材の種類、特徴について、説明できる。3後6,後7
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。3後5
コンクリートの長所、短所について、説明できる。3後1
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。3後1,後14
配合設計の手順を理解し、計算できる。1後12
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。3後10
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。3後11

評価割合

試験小テスト出席状況合計
総合評価割合701020100
基礎的能力0000
専門的能力701020100
分野横断的能力0000