概要:
鋼材の構造材料としての基本的な性質、鋼構造部材の設計に関わる基本的な力学をベースにして、鋼構造の部材断面の決定法と溶接や高力ボルト継手の設計、製作施工について学ぶ。また、鋼構造物の維持管理上重要となる防錆・防食技術や疲労に対する設計照査法についても理解を深める。
本講義では、鋼構造の耐荷力や耐久性の分析ができることを達成目標とする。
授業の進め方・方法:
到達目標について、課題とレポートの提出で評価を行う。
成績は「定期試験=60%,レポート=40%の割合」で評価する。
60%以上を合格とする。成績評価には、出席要件(2/3以上の出席)を課します。再評価試験は出席要件を満たし、課題を全て提出している場合に実施することがある。
注意点:
学修単位科目であり、1回の講義(90分)あたり180分以上の予習復習をしているものとして講義・演習を進めます。2~3年次授業科目の構造力学で学んだ、はりとトラス、建設材料学で学んだ好材料の機械的性質について復習しておくこと。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
鋼構造概論,設計の概略 鋼構造学の基礎、鋼構造物の種類、設計のフロー |
鋼構造学の基礎、鋼構造物の種類、橋の構成、分類、設計のフローを知る。
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2週 |
橋梁に作用する荷重荷重の種類と分類 死荷重、活荷重、地震荷重、風荷重 |
橋梁に作用する荷重の種類と分類を理解する。 プレートテクトニクスと地震力の特徴、地震荷重を理解する。
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3週 |
鋼材の強度と各種示方書に基づく設計法 鋼材の応力ひずみ曲線、鋼材の種類、降伏応力度、安全率、許容応力度、各種応力状態 |
鋼材の応力ひずみ曲線、鋼材の種類、各応力状態を理解する。 許容応力設計法と限界状態設計法を理解する。
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4週 |
軸力を受ける部材 引張部材・座屈へ配慮する圧縮部材 |
軸力を受ける部材を理解する。
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5週 |
曲げ部材 曲げ応力 |
曲げ部材を理解する。
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6週 |
設計演習(1) 軸力部材 |
部材の応力を計算できる。
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7週 |
設計演習(2) 曲げ部材 |
部材の応力を計算できる。
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8週 |
中間試験(90分) |
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2ndQ |
9週 |
合成部材 鋼とコンクリートの合成部材 |
鋼とコンクリートの合成部材を知る。
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10週 |
接合の方法に関する概要 接合法の分類、接合部の設計法 |
接合法の分類、接合部の設計法を理解する。
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11週 |
高力ボルトによる接合法 接合の種類、純断面積、全強、ボルト本数の算定、配置 |
接合法の分類、接合部の設計法を理解する。
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12週 |
接合法の演習と疲労強度・疲労寿命 引張・圧縮力、曲げとせん断力を受ける部材の設計、橋の疲労寿命の推定法 |
接合法の分類、接合部の設計法を理解する。 疲労強度と疲労寿命を理解する。
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13週 |
鋼桁橋の設計の概要 鋼桁橋の設計の概要、特徴、手順
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鋼桁橋の設計の概要、特徴、手順を理解する。
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14週 |
橋梁の耐久性に関する状況 耐久性の評価と維持管理 |
耐久性の評価と維持管理を理解する。
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15週 |
期末試験(90分) |
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16週 |
試験の返却、まとめ |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学 | 化学 | 酸化還元反応について説明できる。 | 3 | |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 3 | |
ライフサイエンス・アースサイエンス | ライフサイエンス・アースサイエンス | 地震の発生と断層運動について説明できる。 | 3 | |
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。 | 3 | |
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。 | 3 | |
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 3 | |
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。 | 3 | |
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。 | 3 | |
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。 | 3 | |
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。 | 3 | |
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。 | 3 | |
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。 | 3 | |
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。 | 3 | |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。 | 3 | |
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。 | 3 | |
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。 | 3 | |
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。 | 3 | |
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。 | 3 | |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 3 | |
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。 | 3 | |
応力法と変位法による不静定構造物の解法を説明できる。 | 3 | |
鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。 | 3 | |
橋の構成、分類について、説明できる。 | 3 | |
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。 | 3 | |
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。 | 3 | |
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。 | 3 | |
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。 | 3 | |
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。 | 3 | |