応用物理1

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用物理1
科目番号 0010 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専門共通 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎から分かる!ニュートン力学 」須原唯広、KDP
担当教員 須原 唯広

到達目標

力学の基礎である、微分方程式によって記述される運動方程式を用いた運動の解析ができるようになることを目標とする。また、運動量やエネルギー、角運動量等の保存量の意味と意義が理解できるようになること、そしてこれらの保存量を用いて運動の解析ができるようになることも目標である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1質点について、運動方程式を立て、その解を求めることが正確にできる。質点について、運動方程式を立て、その解を求めることができる。質点について、運動方程式を立て、その解を求めることができない。
評価項目2運動量、エネルギー、角運動量の定義および運動方程式との関係について正確に理解できる。運動量、エネルギー、角運動量の定義および運動方程式との関係について理解できる。運動量、エネルギー、角運動量の定義および運動方程式との関係について理解できない。
評価項目3質点について、保存則を使って運動を解析することが正確にできる。質点について、保存則を使って運動を解析することができる。質点について、保存則を使って運動を解析することができない。

学科の到達目標項目との関係

全学科共通 G4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学について講義する。ベクトル、常微分方程式の基礎的な知識が必要である。微分方程式によって記述される運動方程式を用いて、様々な運動を取り扱う。具体的には、空気抵抗のある場合の落下運動や単振動、減衰振動、強制振動などを取り上げる。運動方程式から出発して、運動量やエネルギーの性質を説明する。また角運動量も取り上げ、角運動量の定義やその幾何学的な意味について講義する。
授業の進め方・方法:
中間試験(40点)、期末試験(40点)、課題(20点)で評価する。60点以上を合格とする。
再評価試験、追認試験は実施しない。ただし、成績が36点以上のものに対しては再評価課題を実施する。
注意点:
本科目は学修単位科目であり,1回の授業(90分)に対して、180分以上の自学自習が必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力学の基本1 位置、速度、加速度、運動の3法則 微分を用いた位置、速度、加速度について理解する。運動の三法則を復習する。
2週 力学の基本2 微分方程式で書く運動方程式、自由落下 微分方程式の形の運動方程式を理解する。
3週 力学の基本3 空気抵抗のある運動 空気抵抗のある運動を解くことをができる。
4週 振動現象1 単振動、単振り子 単振動、単振り子を解くことをができる。
5週 振動現象2 減衰振動 減衰振動を解くことができる。
6週 振動現象3 強制振動 強制振動を解くことができる。
7週 振動現象4 単振り子の周期 正確な単振り子の周期について理解する。
8週 中間試験 第1回~第7回の内容についての試験 合格ラインを超える。
2ndQ
9週 運動量、エネルギー1 運動量、力積、運動量保存則 運動方程式から運動量保存則を導出できる。
10週 運動量、エネルギー2 線積分、仕事とエネルギー 運動方程式からエネルギーと仕事の関係を説明できる。
11週 運動量、エネルギー3 保存力の具体例 保存力と位置エネルギーの具体的な計算ができる。
12週 角運動量1 外積、角運動量と力のモーメント 角運動量について理解し、計算ができる。
13週 角運動量2 角運動量保存則 角運動量保存則について理解し、保存則を用いて計算ができる。
14週 角運動量3 角運動量と面積速度 角運動量の幾何学的意味について理解する。
15週 期末試験 第9回~第14回の内容についての試験 合格ラインを超える。
16週 まとめ 試験の解説及びこれまでのまとめ 内容全体を振り返り、定着させる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
角運動量を求めることができる。3前13
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3前14
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000