応用物理2

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用物理2
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必履修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専門共通 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎から分かる!ニュートン力学 」須原唯広、KDP
担当教員 須原 唯広

到達目標

慣性力、2体系、質点系、剛体の運動について基本事項の理解と、これらを用いた運動の解析ができるようになることを目標とする。特に、「慣性力が座標変換に伴う見かけの力であること」、「二体問題が重心運動と相対運動に分離できること」、「大きさのある物体の運動が質点系の運動として解析できること」、「剛体の運動が慣性モーメントを用いて解析できること」の理解を到達目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1座標変換に伴う見かけの力(慣性力)について正確に理解できる。座標変換に伴う見かけの力(慣性力)について理解できる。座標変換に伴う見かけの力(慣性力)について理解できない。
評価項目22体問題について、重心運動と相対運動を正確に理解できる。2体問題について、重心運動と相対運動を理解できる。2体問題について、重心運動と相対運動を理解できない。
評価項目3質点系の運動量、角運動量、エネルギーについて正確に理解できる。質点系の運動量、角運動量、エネルギーについて理解できる。質点系の運動量、角運動量、エネルギーについて理解できない。
評価項目4慣性モーメントを計算し、剛体の運動方程式を立て、正確に解くことができる。慣性モーメントを計算し、剛体の運動方程式を立て、解くことができる。慣性モーメントを計算し、剛体の運動方程式を立て、解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

全学科共通 G4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
慣性力、2体系、質点系、剛体の運動について解説する。座標の変換について解説し、座標変換に伴って見かけの力である慣性力(遠心力、コリオリ力等)が現れることを解説する。2体系の重心運動、相対運動について解説する。質点系の重心運動、重心周りの運動について解説する。質点系に基礎を置き、剛体の運動方程式を解説する。慣性モーメントの計算に関する解説をする。具体例も取り扱う。
授業の進め方・方法:
中間試験(40点)、期末試験(40点)、課題(20点)で評価する。60点以上を合格とする。
再評価試験、追認試験は実施しない。ただし、成績が36点以上のものに対しては再評価課題を実施する。
注意点:
本科目は学修単位科目であり,1回の授業(90分)に対して180分以上の自学自習が必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 慣性力1 座標変換(並進) 並進座標変換の場合の慣性力について理解する。
2週 慣性力2 座標変換(回転) 回転座標系の座標変換について理解する。
3週 慣性力3 遠心力、コリオリ力 遠心力、コリオリ力について理解する。
4週 慣性力4 フーコーの振り子 遠心力とコリオリ力が働く場合の物体の運動の具体例としてフーコーの振り子を説明できる。
5週 2体系1 重心運動と相対運動 2体問題が重心運動と相対運動に分離できることを理解する。
6週 2体系2 運動量、運動エネルギー 重心運動と相対運動の運動量、運動エネルギーを理解する。
7週 2体系3 角運動量 重心運動と相対運動の角運動量を理解する。
8週 中間試験 第1回~第7回の内容についての試験 合格ラインを超える。
4thQ
9週 質点系と剛体1 質点系の運動 質点系の運動方程式の性質を理解する。
10週 質点系と剛体2 全運動量、全角運動量、全運動エネルギー 質点系の全運動量、全角運動量、全運動エネルギーについて理解する。
11週 質点系と剛体3 剛体の定義、剛体の運動 剛体の運動を質点系の考え方を用いて理解する。
12週 質点系と剛体4 慣性モーメント 剛体の運動方程式に慣性モーメントが出てくることを理解する。慣性モーメントを計算できるようになる。
13週 質点系と剛体5 剛体運動の具体例 剛体の運動について、運動方程式やエネルギー保存則を利用して解くことができる。
14週 質点系と剛体6 実体振り子、歳差運動 メトロノームや地球の運動を剛体の考え方を用いて理解できる。
15週 期末試験 第9回~第14回の内容についての試験 合格ラインを超える。
16週 まとめ 試験の解説及びこれまでのまとめ 内容全体を振り返り、定着させる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後12,後13
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後11,後14

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000