到達目標
慣性力、2体系、質点系、剛体の運動について基本事項の理解と、これらを用いた運動の解析ができるようになることを目標とする。特に、「慣性力が座標変換に伴う見かけの力であること」、「二体問題が重心運動と相対運動に分離できること」、「大きさのある物体の運動が質点系の運動として解析できること」、「剛体の運動が慣性モーメントを用いて解析できること」の理解を到達目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 座標変換に伴う見かけの力(慣性力)について正確に理解できる。 | 座標変換に伴う見かけの力(慣性力)について理解できる。 | 座標変換に伴う見かけの力(慣性力)について理解できない。 |
評価項目2 | 2体問題について、重心運動と相対運動を正確に理解できる。 | 2体問題について、重心運動と相対運動を理解できる。 | 2体問題について、重心運動と相対運動を理解できない。 |
評価項目3 | 質点系の物理量について正確に理解できる。 | 質点系の物理量について理解できる。 | 質点系の物理量について理解できない。 |
評価項目4 | 慣性モーメントを計算し、剛体の運動方程式を立て、正確に解くことができる。 | 慣性モーメントを計算し、剛体の運動方程式を立て、解くことができる。 | 慣性モーメントを計算し、剛体の運動方程式を立て、解くことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
慣性力、2体系、質点系、剛体の運動について解説する。座標の変換について解説し、座標変換に伴って見かけの力である慣性力(遠心力、コリオリ力等)が現れることを解説する。2体系の重心運動、相対運動について解説する。質点系の重心運動、重心周りの運動について解説する。質点系に基礎を置き、剛体の運動方程式を解説する。慣性モーメントの計算に関する解説をする。具体例も取り扱う。
授業の進め方・方法:
中間試験(40点)、期末試験(40点)、課題(20点)で評価する。60点以上を合格とする。
再評価試験、追認試験は実施しない。ただし、成績が36点以上のものに対しては再評価課題を実施する。
注意点:
本科目は学修単位科目であり,1回の授業(90分)に対して180分以上の自学自習が必要である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
慣性力1 座標変換(並進) |
並進座標変換の場合の慣性力について理解する。
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2週 |
慣性力2 座標変換(回転) |
回転座標系の座標変換について理解する。
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3週 |
慣性力3 遠心力、コリオリ力 |
遠心力、コリオリ力について理解する。
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4週 |
慣性力4 フーコーの振り子 |
遠心力とコリオリ力が働く場合の物体の運動の具体例としてフーコーの振り子を説明できる。
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5週 |
2体系1 重心運動と相対運動 |
2体問題が重心運動と相対運動に分離できることを理解する。
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6週 |
2体系2 運動量、運動エネルギー、角運動量 |
重心運動と相対運動の運動量、運動エネルギー、角運動量を理解する。
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7週 |
2体系3 惑星の運動 |
惑星の運動を理解する。
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8週 |
中間試験 第1回~第7回の内容についての試験 |
合格ラインを超える。
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4thQ |
9週 |
質点系と剛体1 質点系の運動 |
質点系の運動方程式の性質を理解する。
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10週 |
質点系と剛体2 全運動量、全角運動量、全運動エネルギー |
質点系の全運動量、全角運動量、全運動エネルギーについて理解する。
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11週 |
質点系と剛体3 剛体の定義、剛体の運動 |
剛体の運動を質点系の考え方を用いて理解する。
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12週 |
質点系と剛体4 慣性モーメント |
剛体の運動方程式に慣性モーメントが出てくることを理解する。慣性モーメントを計算できるようになる。
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13週 |
質点系と剛体5 剛体運動の具体例 |
剛体の運動について、運動方程式やエネルギー保存則を利用して解くことができる。
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14週 |
質点系と剛体6 実体振り子、歳差運動 |
メトロノームや地球の運動を剛体の考え方を用いて理解できる。
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15週 |
期末試験 第9回~第14回の内容についての試験 |
合格ラインを超える。
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16週 |
まとめ 試験の解説及びこれまでのまとめ |
内容全体を振り返り、定着させる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | 後12,後13 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 後11,後14 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |