法と倫理

科目基礎情報

学校 松江工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 法と倫理
科目番号 0016 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専門共通 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 鳥谷 智文,山根 清美,田邊 喜一,河原 荘一郎,朝田 良作,新人 一郎

到達目標

【法学】
(1) 私たちと法の関りと法の重要性を理解でき、他の者に説明ができる。
(2) 新聞等マスコミで取り上げられている法律問題の基礎的な内容が理解できる。
(3) 基礎的な法律問題について他の者と議論でき、基礎的な対応ができる。

【倫理】
(1) 技術者とは何かを理解し、文章で説明できる。
(2) 技術者倫理の概要を理解し、文章で説明できる。
(3) ネットワーク上における倫理について理解できる
(4) 技術者として遭遇する可能性のある問題点について考察、検討できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
法学:評価項目1私たちと法の関りと法の重要性を理解でき、他の者に説明ができる。私たちと法の関りと法の重要性を理解できる。私たちと法の関りと法の重要性を理解できず、他の者に説明ができない。
法学:評価項目2マスコミで取り上げられている法律問題の内容が理解できる。マスコミで取り上げられている法律問題の基礎的な内容が理解できる。マスコミで取り上げられている法律問題の基礎的な内容が理解できない。
法学:評価項目3基本的な法律問題であれば、他の者と議論ができ、基礎的な対応ができる。基本的な法律問題であれば、他の者と基礎的な議論ができる。基本的な法律問題であっても、他の者と基礎的な議論がでず、また基礎的な対応もできない。
倫理:評価項目1 基本的な倫理について理解し、文章で説明できる基本的な倫理について理解し、文章で説明できる基本的な倫理について理解し、文章で説明できない
倫理:評価項目2技術者倫理の概要を正確に理解し、文章で説明できる技術者倫理の概要を理解し、文章で説明できる技術者倫理の概要を理解し、文章で説明できない
倫理:評価項目3ネットワーク上における倫理について正確に理解できるネットワーク上における倫理について理解できるネットワーク上における倫理について理解できない
倫理:評価項目4技術者として遭遇する可能性のある問題点について深く考察、検討できる技術者として遭遇する可能性のある問題点について考察、検討できる技術者として遭遇する可能性のある問題点について考察、検討できない

学科の到達目標項目との関係

環境・建設工学科教育目標 C4 説明 閉じる
全学科共通 G5 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【 法学 】
 コンビニで缶コーヒーを買うのも売買契約という法的な制度ですが、私たちは学生であっても社会人であっても法(法律)に取り囲まれて暮らしています。そのような法(法律)は私たちの暮らしにおいてどのように関わっているのでしょうか、また、どのような仕組みになっているのでしょうか。それらのことについて知っているのと知らないのでは、私たちにとって有利(得)にもなったり、不利(損)にもなったりします。私たちの利益や権利を自ら守り、しあわせに暮らしていけるようになるための基礎的な法知識を、具体的なケールを取り上げながら学んでいきます。

【 倫理 】
 本講義では、歴史的に重要な事例と担当教員が企業等で経験した事例に基づいて、一般的な倫理と技術者倫理を学ぶ。学習すべき内容は、技術者が倫理的である必要性、技術者の判断(製品)が社会に与える影響の大きさ、倫理的に判断する方法等である。
企業は利益を得ないと存続できない。競争相手に勝つ必要もあるだろう。その様な企業の目的と「悪い事をしない」という倫理性は、時に相反する。企業と社会の利益が一致しない場合にどう振る舞うのか。企業で働く場合、具体的にどんな倫理問題に直面し、自分の倫理性(道徳性)をどう守るのか。担当教員の経験を紹介しながら「より良い選択のための方法」を考える。
授業の進め方・方法:
1.配点
【法学】50点,【倫理】50点の配点とし,合計60点以上を合格とする。

2.【法学】の評価法
 到達目標(1)~(3)の達成度は小テスト30点満点と平常点20点満点の合計50点で評価します。平常点評価については、毎回「学習チェック票」を提出していただき、その記載内容を評価して点数化します。なお、授業は、配付レジュメなどに基づき具体的なケースを取り上げ議論しながら進めますので、授業中の発言内容等も平常点評価に加味し採点します。

3.【倫理】の評価法
 到達目標 (1)~(4)) の達成度は 講義中に課すレポート(基本的に毎回)および発表を50点満点で評価する。評価点は担当者の平均点とする。
 開講学期に他科目において不正行為を行ったもの、重大なる校則違反を行ったものは、科目の性格上、評価点を0点とする場合がある。
 出席要件は全体の2/3以上の出席とする。なお、講義を欠席した場合とレポート未提出の場合は、その回の評価は0点とする。
注意点:
1.【法学】担当より
講義中のおしゃべり、飲食は禁止する。

2.【倫理】担当より
 技術者としてお金を稼ぐためには、日本語の記述能力は大変重要である。企画書、提案書など新たな仕事を始めるためにも、宣伝、広報など売り上げのためにも、製造マニュアル、修理マニュアルなどのドキュメンテーションを作るためにも、明確に論理的に文書を記述しなければならない。
 そのために毎回のレポートを課す。自らの考えを他者に伝えられるようになることが必要である。レポートでは、問題の捉え方、問題に対する自らの考え方、第3者など他者の視点、などの技術者倫理に必要とされる論点からの論述できているかどうかを判定する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 私たちの暮らしと法の世界
私たちと法(法律)との関わりを考え、法(法律)の重要性を理解します。
2週 法(法律)の親分
日本国憲法は法(法律)の親分ですが、なぜ親分なのか学びます。
3週 法(法律)に違反した場合の法的責任
法的な責任とは、一体、どのような責任なのか学びます。
4週 契約とは何か
私たちの社会・経済活動にとって重要な契約について学びます。
5週 家族と法の関り
法(法律)がどのように家族に関わるのでしょうか、これらの問題を学びます。
6週 私たちの暮らしと犯罪
どのような行為が犯罪になるのかについて考えます。
7週 労働と法
人間の重要な営みである労働と法(法律)の関係と役割をについて考えます。
8週 小テスト
2ndQ
9週 倫理の必要性
倫理学から社会、政治、経済について考える。
10週 人間の一生と倫理
人間の幸福について考える。
11週 礼儀と倫理
マナー・モラルについて考える。
12週 技術者倫理とは・倫理規定
技術者倫理とは何か、倫理規定に関する事例を学ぶ
13週 組織とエンジニア / 企業の社会的責任
社会、企業組織におけるエンジニアのあり方、企業の社会的責任の事例と概要
14週 安全性と設計
安全性をどの様に配慮して設計に結び付けられるかの事例と概要
15週 内部告発(1)
内部告発とは何か.事例と概要
16週 内部告発(2)
事例研究

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

小テスト・課題等(法学)レポートなど合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000