理科実験

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 理科実験
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「物理基礎」,「物理」東京書籍 参考書:「化学基礎」,「化学」東京書籍 参考書:「生物基礎」,「生物」東京書籍
担当教員 佐藤 誠,廣木 一亮,守友 博紀,柴田 典人,前澤 孝信

到達目標

学習目的:
物理・化学・生物の実験を受講して,基礎的な実験のスキルと講義で学んだ物理・化学・生物の基礎的知識の定着を図る。

到達目標:
1. 自然現象を科学的に解明するための科学的な見方,考え方に慣れる。
2. 測定データの基礎的な処理方法を習得する。

ルーブリック

不可
評価項目1 測定器の誤差を考慮して状況に則した計測ができる 状況にあった計測ができる 類型的な計測ができる 類型的な計測ができない
評価項目2 基礎的な概念を実験結果から説明できる.あるいは基礎概念から実験,観察結果を論理的に説明できる 実験・観察結果を,学習内容を引用して説明できる 実験・観察結果を正しく説明できる 実験・観察結果を説明できない
評価項目3 実験・観察データを論理的に処理して,結論を導ける 実験・観察データを科学的に正しく処理できる 実験・観察データを正しく処理できる 実験・観察結果を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・自然科学系基礎・物理/化学/生物

必修・必履修・履修選択・選択の別:必修

学習の分野・実験・実習他

基礎となる学問分野:数物系科学/物理/物理一般,化学/無機・有機化学,生物学/基礎生物学

学科学習目標との関連:本科目は「③基盤となる専門性の深化」及び「⑥課題探求・解決能力の育成」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化である。

授業の概要:理科(物理・化学・生物)の基礎的実験を通して,観察,計測の基礎,データの処理方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:通年を3期に分けて物理,化学,生物の実験に取り組む.実験は,全員で同時に同じテーマを実施する.5~6名のグループに分かれて実験に取り組む。テーマと週の配分はガイダンスで案内する。

成績評価方法:実験テーマについて提出される報告書における,データの処理,結論の導出仮定,考察の進め方を評価して100点満点で採点し,平均を最終成績とする。報告書の評価基準はガイダンス時にルーブリックで提示するので参考にすること。
注意点:
受講上のアドバイス:実験や観察がただの作業になることの無いよう十分注意すること.学習効果を上げるには実験の趣旨を事前に十分学習しておくことが必要である。実験を実施する前に,実験手順を頭の中で一通りシミュレートするように。授業時間の1/3を経過した時点で欠席としてあつかう。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物理実験ガイダンス,計測の基本(ノギス,マイクロメータの使い方) 測定器の読みと不確かさを理解する.
2週 データ処理の基本(不確かさ,グラフの描き方,不確かさの見積もり) データからグラフ化して測定値の不確かさを求める.
3週 データ処理の基本(不確かさ,グラフの描き方,不確かさの見積もり) 不確かさを含むデータから平均値と不確かさを見積もる.
4週 第1テーマ実験(1.重力加速度の測定,2.ホール効果の測定,3.ボイル・シャルルの法則確認実験,4.レーザー波長の測定の中から1つ) 実験の内容を把握し予備実験を実施し,本実験に向けての実験計画を立てる.
5週 第1テーマ実験 設問に解答するために必要なデータをすべて収集する.
6週 第1テーマ実験 データの処理,グラフ化を行い,要求された設問に解答する.
7週 第2テーマ実験(1.ニュートンリング,2.音速測定,3.放射線の計測,4.慣性モーメントの測定,5.虹の測定の中から1つ) 実験の内容を把握し予備実験を実施し,本実験に向けての実験計画を立てる.
8週 第2テーマ実験 設問に解答するために必要なデータをすべて収集する.
2ndQ
9週 第2テーマ実験 データの処理,グラフ化を行い,要求された設問に解答する.
10週 予備日
11週 生物実験ガイダンス
12週 顕微鏡の構造,使い方と生物試料の観察,スケッチ
13週 顕微鏡の構造,使い方と生物試料の観察,スケッチ
14週 大腸菌培養とプラスミドDNA精製実験
15週 大腸菌培養とプラスミドDNA精製実験
16週
後期
3rdQ
1週 イモリ・プラナリアの再生実験
2週 イモリ・プラナリアの再生実験
3週 イモリ・プラナリアの再生実験
4週 イモリ・プラナリアの再生実験
5週 予備日
6週 化学実験ガイダンス,基本操作・洗浄法
7週 分離と精製①(蒸留・再結晶・ろ過)
8週 分離と精製①(蒸留・再結晶・ろ過)
4thQ
9週 分離と精製②(クロマトグラフィー)
10週 分離と精製②(クロマトグラフィー)
11週 分析(定性分析・定量分析)
12週 分析(定性分析・定量分析)
13週 分析(定性分析・定量分析)
14週 合成(電気化学重合)
15週 予備日
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。1
安全を確保して、実験を行うことができる。1
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4
光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
Lambert-Beerの法則に基づく計算をすることができる。4
生物工学微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。4
微生物の育種方法について説明できる。4
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。4
酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。4
生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。3
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4

評価割合

試験発表相互評価自己評価レポート小テスト合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力00001000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000