概要:
一般・専門の別:一般
学習の分野:自然科学系共通/基礎
波動現象として,波がもつ回折,干渉などの一般的な性質や基本的な波の表現,正弦波について学ぶ。音波については,うなりや共鳴現象,ドップラー効果を学習する。光については,屈折の法則や全反射,分散やスペクトルと光の色の関係,光の散乱・干渉現象を自然現象や現代科学の応用などと関連させて学ぶ。物理学は自然科学や工学における最も基礎的な分野である。本科目では,物体の衝突・分裂,波動現象について学習し,その計算方法を修得する。
基礎となる学問分野:数物系科学/物理/物理一般
学習教育目標との関連:本科目は学習教育目標「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を修得し,説明できること」である。
授業の進め方・方法:
授業の方法:講義形式の授業を進め,適宜,演習と実験を行なう。理解を深めるために演示実験を要所で行う。演習では学生による解答の板書と解説を促す。
成績評価方法:4回の定期試験を60%(均等に重み付け),平素の演習,小テスト,実験レポートなどを40%とする。成績不振者には補講と再試験を課して,60点を上限に定期試験の成績を置換する。
注意点:
履修上の注意:本科目は必履修科目のため2学年の課程修了には履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。毎週,教科書や問題集の問題を解いて復習すること。また宿題レポートは期限までに必ず提出すること。
履修のアドバイス:授業で扱う数式について,計算してよく理解すること。授業中にメール等の操作をしている場合には退室してもらうことがある。授業開始25分以内であれば遅刻とし,遅刻3回で1欠課とする。
基礎科目:基礎数学(1年),基礎数学演習(1),物理Ⅰ(1)
関連科目:力学Ⅰ(3年),力学Ⅱ(3)
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 2 | |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 2 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 2 | |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 2 | |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 2 | |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 2 | |
物体に作用する力を図示することができる。 | 2 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 2 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 2 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 2 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 2 | |
慣性の法則について説明できる。 | 2 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 2 | |
運動の法則について説明できる。 | 2 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 2 | |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 2 | |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 2 | |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 2 | |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 2 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 2 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 2 | |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 2 | |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 2 | |
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 2 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 2 | |
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。 | 2 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 2 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 2 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 2 | |
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 2 | |
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。 | 2 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 2 | |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 1 | 前1 |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 1 | 前1 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 1 | 前1 |
波の独立性について説明できる。 | 1 | 前1 |
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 1 | 前2 |
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 1 | 前2 |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 1 | 前11,前12 |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 1 | 前11,前12 |
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 1 | 前6 |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 1 | 前10 |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 1 | 前7 |
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 1 | 後2 |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 1 | |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 1 | 後4 |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 1 | |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 2 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 2 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 2 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 2 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | |
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | 前10 |
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 2 | 後7 |