到達目標
学習目的: 工業製品の設計の基礎となる力や変位などを,主に静力学を中心に,解析し得る能力を養う。
到達目標:
1. 力の表し方とモーメントおよび物体に作用する力を理解し,計算できる。
2. 重心の意味を理解し,平板および立体の重心位置を計算できる。
3. 剛体の運動を理解し,剛体の運動を計算できる。
ルーブリック
| 優 | 良 | 可 | 不可 |
評価項目1 | 力の表し方とモーメントを理解し,物体に作用する力について法則および図やグラフを用いて解ける。 | 力の表し方とモーメントを理解し,物体に作用する力について解ける。 | 力の表し方とモーメントおよび物体に作用する力について理解できる。 | 左記内容に達していない。 |
評価項目2 | 重心の概念を理解し,各種の物体の重心位置を求めることができる。 | 重心の概念を理解し,規則的な物体の重心位置を求めることができる。 | 規則的な物体の重心位置を求めることができる。 | 左記内容に達していない。 |
評価項目3 | 各種剛体の運動を理解し,運動法則を用いて運動を方程式で表せ,解くことができる。 | 簡単な剛体の運動を理解し,運動法則を用いて運動を方程式で表せ,解くことができる。 | 簡単な剛体の運動について運動法則を用いて解くことができる。 | 左記内容に達していない。 |
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
一般・専門の別:一般 学習の分野:自然科学系共通・基礎
必修・履修・必履修・選択の別:必履修
基礎となる学問分野: 工学/機械工学
総合理工学科学習目標との関連: 本科目は総合理工学科学習・教育目標「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」,A-1:「工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を習得し,説明できること」である。本科目は,大学相当の内容を含む科目で,技術教育プログラム履修認定に関係する。
授業の概要:工業力学は初等力学の応用面を主体にした科目である。力学の法則・原理は極めてわずかなものであるが,実際の問題を解く段になると,案外難しく容易に解けない場合が多い。本科目では,力のつり合いなどの静力学を中心に工学的現象の解析方法について解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法: 板書きを中心に授業を進める。その中で出来るだけ実物例との関連に注意しながら授業を進める。また,理解が深まるよう演習・レポート・小テストを課す。
成績評価方法: 定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。小テスト・演習・課題レポート(30%)。総合成績が60点未満の者に対しては,学年末までに再試験を行うことがあり,定期試験と同等に扱う。各試験は筆記用具および電卓のみ持ち込み可能とする。
注意点:
履修上の注意: 学年の課程修了のため履修が必須である。
履修のアドバイス: 物理の力学が基本であり,かなり数学的であるので,物理と数学の基礎をしっかり確立しておくことが肝要である。
基礎科目: 物理Ⅰ(1年),物理Ⅱ(2)
関連科目:機械力学(4年),振動工学(専2)
受講上のアドバイス: 本科目は総合理工学科の基礎科目である。応用力を身に付けるためには,力学系の演習書の問題を解くことをすすめる。予習と復習を随時行うこと。また,課題レポートは指定期限までに必ず提出すること。20分を越える遅刻は,1欠課と見なすので注意すること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,講義の概要,力,1点にはたらく力の合成と分解 |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき,合力と分力を計算できる。
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2週 |
3力以上の力系の合成,力のモーメント,偶力,力の置き換え |
力のモーメントの意味を理解し,計算できる。
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3週 |
着力点の異なる力の合成 |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。
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4週 |
1点にはたらく力のつりあい,接触点や支点にはたらく力 |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
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5週 |
着力点の異なる力のつりあい |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。
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6週 |
重心と図心,物体の重心 |
重心の意味を理解し,平板および立体の重心位置を計算できる。
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7週 |
回転体の重心,物体のすわり |
左記内容を理解できる。
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8週 |
(前期中間試験) |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験の返却と解答解説,点の運動 |
速度や加速度の意味を理解できる。
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10週 |
直線運動,平面運動,円運動 |
等速運動,等加速度運動を理解できる。
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11週 |
運動の法則,慣性力,向心力と遠心力 |
運動の法則を理解し,向心力や遠心力を計算できる。
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12週 |
剛体の回転運動と慣性モーメント,慣性モーメントに関する定理 |
角運動方程式を理解し,剛体に働くトルクや慣性モーメントを計算できる。
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13週 |
簡単な物体の慣性モーメント |
左記内容を理解でき,計算できる。
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14週 |
剛体の平面運動,剛体の平面運動の方程式 |
剛体の並進運動や回転運動を方程式で表すことができる。
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15週 |
(前期末試験) |
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16週 |
前期末試験の返却と解答解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 3 | |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 3 | |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
運動の法則について説明できる。 | 3 | |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | |
重心に関する計算ができる。 | 3 | |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 自己 評価 | 課題 | 小 テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |