ディジタル工学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ディジタル工学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:馬場敬信 著 「コンピュータのしくみを理解するための10章」(技術評論社)
担当教員 前原 健二,湊原 哲也,山本 綱之,河合雅弘 (電気電子),中村 直人

到達目標

学習目的:情報のディジタル表現の仕組みやディジタルコンピュータの仕組みを理解する。

到達目標:
1.数値データのディジタル化の仕組みを理解している。
2.画像や文字など各種データのディジタル化の仕組みを理解している。
3.コンピュータの動作の仕組みと論理回路の関係性を理解している。
4.プログラム動作の仕組みを理解し,プログラム言語による基本的なプログラムを作成できる。

ルーブリック

不可
評価項目12進数と10進数の間,10進数と16進数の間の相互変換が自在にできる2進数と10進数の間,2進数と16進数の間の変換ができる2進数と10進数の間,2進数と16進数の間の変換が変換表をみながらできる左記に達していない。
評価項目2与えられたルールに基づいて,画像・文字とディジタルデータの間で相互変換ができる与えられたルールに基づいて,画像・文字をディジタルデータ化することができる簡単な画像・文字のディジタルデータ化を見ながら,画像・文字をディジタルデータ化することができる左記に達していない。
評価項目3コンピュータの動作のしくみと,論理回路との関連性を理解し,論理回路の真理表を書きながら説明できる。コンピュータの動作のしくみと,論理回路との関連性を,真理表を用いて説明できる。コンピュータの動作のしくみと,論理回路との関連性を説明できる。左記に達していない。
評価項目4コンピュータの動作の仕組みとプログラムの実行をステップごとに説明でき,プログラム言語によるプログラムを作成できるコンピュータの動作の仕組みとプログラムの実行が説明でき,プログラム言語によるプログラムを作成できるコンピュータの動作の仕組みが説明でき,見本をみながら,プログラム言語で簡単なプログラムを作成できる左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
実務との関係:マイコンを用いた制御を行う実務では,コンピュータの仕組みや動作,自然界のデータがコンピュータでどう扱われるかなどの知識が必要である。

一般・専門の別:専門 学習の分野:工学系共通

基礎となる学問分野:情報学/計算基盤/計算機システム

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」のための科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」である。

授業の概要:現代社会では,日常生活と産業活動いずれの局面においても,ディジタル化された情報に触れたり処理したりする必要に迫られる機会が多い。本科目では,情報をディジタル化する基礎や,ディジタル情報を処理するコンピュータの仕組みを学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に授業を行うが,日常生活で経験するデジタル技術との関連に注意しながら授業を進める。また,理解が深まるよう演習やレポートを課す。基礎となる情報リテラシーや電気・電子回路についても応用面の説明を通じてコンピュータの動作の仕組みと論理回路の関係性の理解を深められるよう配慮する。プログラム動作の仕組みを説明し,プログラム言語による基本的なプログラムを作成して,理解を深めるために演習やレポートを課す。

成績評価方法:2回の定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。試験には教科書・ノートの持込みを許可しない。演習による評価(30%)。
期末成績が60点未満の人には特別補習期間に再試験を行い,試験点を再計算して60点まで成績を変更することがある。
注意点:
履修上の注意:本科目は,3学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須の科目である。

履修のアドバイス:
・情報リテラシーで学ぶ内容が基礎となるので,事前に行う準備学習として,情報リテラシーの関連部分の復習をしておくこと。
・演習には,演習前の授業で学習した内容をよく復習してから臨むこと。また,必要に応じてレポート課題を課すので,必ず提出すること。

基礎科目:情報リテラシー(1年)
関連科目:電子情報回路設計(5年)

受講上のアドバイス:
・各時限の開始時刻に遅刻,欠課を確認する。遅刻は10分までとし,遅刻の回数が多い場合は,警告を行った後,欠課扱いとすることもある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,概説 それぞれ以下の内容について理解する。
2週 ディジタルデータの特徴,2進数・10進数・16進数の関係 ディジタルデータの特徴の説明と数値の進数変換ができる。
3週 負の数と補数の学習,減算処理 負の数の表し方や進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。
4週 文字符号,サンプリングと量子化 文字のデータ表現,アナログデータのディジタル化の仕組みが分かる。
5週 画像や音のディジタル化の学習と演習 画像や音のディジタル化が分かる。
6週 ディジタルデータとアナログ信号の変換 DA変換,AD変換の手法が分かる。
7週 まとめと復習 数値データ,画像、文字など各種データのディジタル化を説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の返却と解答解説
ノイマン型コンピュータ,CPUの構成
コンピュータの構成が分かり,ハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。
10週 2値論理,真理表,論理式,論理回路,タイムチャートの説明,論理式の簡単化の演習 2値論理,論理の表現,簡単化を理解し,活用できる。
11週 デコーダ,加算回路,記憶回路とレジスタ コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。
12週 命令サイクル,コンピュータの動作の仕組みの説明 コンピュータの動作の仕組みを理解する。
13週 コンピュータの命令とアセンブリ言語の学習 機械語命令とアセンブリ言語を理解し活用できる。
14週 アセンブリ言語によるプログラム作成の演習 コンピュータの動作を理解し,アセンブリ言語によるプログラムを作成できる。
15週 後期末試験
16週 後期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3

評価割合

試験演習合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000