総合数学演習

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 総合数学演習
科目番号 0055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 問題集:松田著 理工学の基礎数学演習ノート(電気書院)
担当教員 松田 修

到達目標

これまで学習してきた数学の内容を総合的な理解の中で確実にし,専門科目での応用力に繋げていくことを目的 とする。
1.線形変換の定義を理解している。
2.合成変換と逆変換を求めることができる。
3.平面内の回転を表す線形変換を求めることができる。
4.2次以上の導関数を求めることができる。
5.関数の媒介変数表示を理解し,その導関数を計算できる。
6.基本的な曲線で囲まれた図形の面積を求めることができる。
7.いろいろな曲線の長さを求めることができる。
8.基本的な立体の体積を求めることができる。

ルーブリック

不可
評価項目1初等関数の性質が理解でき,応用問題が解ける。初等関数の性質が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。初等関数の性質が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。初等関数の性質が理解でき,基礎的な問題が解けない。
評価項目2線形代数が理解でき,応用問題が解ける。線形代数が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。線形代数が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。線形代数が理解でき,基礎的な問題が解けない。
評価項目3微分法が理解でき,応用問題が解ける。微分法が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。微分法が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。微分法が理解でき,基礎的な問題が解けない。
評価項目4積分法が理解でき,応用問題が解ける。積分法が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。積分法が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。積分法が理解でき,基礎的な問題が解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別: 専門 
学習の分野: 数学・物理
基礎となる学問分野: 数物系科学/数学/基礎解析学
学科学習目標との関連: 本科目は「③基礎となる専門性の深化」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連: 本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として, 自然科学の幅広い分野の知識を修得し, 説明できること」である。
授業の概要: これまで分散して学んできた数学を整理し,関数とグラフ,微分積分,線形代数等の単元を総合的に学び直し,演習によって総合力を定着させる。
授業の進め方・方法:
前期前半は,行列の応用を学習する。その後は,ほぼ毎時間,与えられた演習問題を解いていく。必要事項は解説する。夏休み,冬休みには課題を与え,課題レポートを提出すること。前期前半は,積分の応用を学習する。それらの成績は学年末の成績に加味する。
4回の定期試験と学習到達度試験(同等に評価し50%)とレポート(50%)の合計で評価する。成績等によっては,再試験を行う(レポート課題を課す)こともある。再試験は80点を上限として本試験と同様に評価する。試験には教科書・ノート等の持ち込みを許可しない。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには,本科目の履修が必要である。
履修のアドバイス:事前に行う準備学習は,特になし。
基礎科目:基礎数学Ⅰ(1年),基礎数学Ⅱ(1),微分積分Ⅰ(2),基礎線形代数(2)
関連科目:微分積分Ⅱ(3年),線形数学(3),応用物理Ⅰ(3),応用物理Ⅱ(4),応用数学Ⅰ,Ⅱ(4),数学続論(4),数学特論(5),専門科目多数
受講上のアドバイス:授業開始 10分までを遅刻とし,遅刻の回数が多い場合は,警告を行った
後,欠課扱いとすることもある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,行列の応用[線形変換]
2週 行列の応用[線形変換1] 線形変換
3週 行列の応用[線形変換2] 線形変換
4週 行列の応用[固有値とその応用1] 固有値とその応用
5週 行列の応用[固有値とその応用2] 固有値とその応用
6週 行列の応用[固有値とその応用3]
7週 線形代数の総合確認 線形代数の総合確認
8週 前期中間試験 線形代数の総合確認
2ndQ
9週 答案の返却と解説,三角関数の総合確認 三角関数の総合確認
10週 指数関数,対数関数 指数関数,対数関数
11週 2次曲線 2次曲線
12週 線形代数の総合確認1 平面ベクトル,空間ベクトル
13週 線形代数の総合確認2 行列,行列式
14週 線形代数の総合確認3 固有値と固有ベクトル
15週 前期末試験 基本事項確認
16週 答案の返却と解説,総合演習 基本事項確認
後期
3rdQ
1週 微分法の総合確認1 微分係数
2週 微分法の総合確認2 微分法
3週 積分法の総合確認1 不定積分
4週 積分法の総合確認2 体積分
5週 微分の応用 微分の応用
6週 微分・積分の応用[媒介変数表示,極座標,広義積分など] 媒介変数表示,極座標,広義積分
7週 後期中間試験 基本事項確認
8週 答案の返却と解説,総合演習1 基本事項確認
4thQ
9週 総合演習2
10週 総合演習3
11週 総合演習4
12週 総合演習5
13週 総合演習6
14週 総合演習7
15週 学年末試験
16週 答案の返却と解説,総合演習8

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000