到達目標
学習目的:生命活動の中心をなすDNA,RNA,タンパク質,細胞膜の物質としての化学的特性を学ぶ。また、セントラルドグマや物質輸送を例に様々な分子が生体機能を担っていることを理解する。
到達目標
◎1. DNA,RNA,タンパク質,細胞膜の化学的特性を理解する
2. セントラルドグマについて理解している
3. 遺伝子とゲノムについて理解している
◎4. 細胞における膜のはたらきについて理解している
◎印がついているものは,分野横断的能力の到達目標です。
ルーブリック
| 優 | 良 | 可 | 不可 |
評価項目1 | DNA,RNA,タンパク質,細胞膜の化学的特性を具体的な生命現象をを含めて説明できる | DNA,RNA,タンパク質,細胞膜の化学的特性を説明できる | DNA,RNA,タンパク質,細胞膜の化学的特性を理解している | 左記に達していない。 |
評価項目2 | セントラルドグマについて理解し,その例外も含めて説明できる | セントラルドグマについて説明できる | セントラルドグマについて理解している | 左記に達していない。 |
評価項目3 | 遺伝子とゲノムの相違点について理解し,遺伝子を用いた実験についても説明できる | 遺伝子とゲノムの相違点について理解し,説明できる | 遺伝子とゲノムについて理解している | 左記に達していない。 |
評価項目4 | 細胞における膜の構造・はたらきについて理解し,膜を介した生命反応について説明できる | 細胞における膜のはたらきについて説明できる | 細胞における膜のはたらきについて理解している | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
一般・専門の別:専門
学習の分野:化学・生物
必修・必履修・履修選択・選択の別:系必履修科目
基礎となる学問分野:生物I/一般生物学/理科実験
学習・教育目標との関連:本科目は「(3) 基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」である。
授業の概要:20世紀後半の分子生物学の進歩によって, 遺伝子, 分子, 細胞レベルで生命現象を捉えられるように生物学が発展してきた。本講義では, 分子生物学について概説し、生命現象を分子レベルで理解していく。
授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書に沿って, 図・表などの資料をプロジェクターにより投影, あるいは板書により解説しながら要点を解説する。適時, 授業内容に即したレポート課題を出し, 復習と自主学習を促す。
成績評価方法:
4回の定期試験の得点をそれぞれ同等に評価(70%)し,各定期試験までの
小テスト,レポートなどをこれに加味(30%)して、その都度評価する。学年成績は全結果の単純平均とする。試験には教科書の持ち込みを許可しない。
注意点:
履修上の注意:本科目は必修科目のため3学年の課程修了には履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。
履修のアドバイス:生物の知識について丸暗記するのではなく, 生命現象の仕組みを理解して身につけて欲しい。
基礎科目:生物Ⅰ(1年), 化学Ⅰ(2),化学Ⅱ(3), 理科実験(2), 一般生物学(2)
関連科目:化学Ⅱ(3), 分子生物学(3), 応用生物学(4), 発生生物学(4), 生物学実験(4), 生化学(4), 細胞生物学(4), 生命情報学(5)
受講上のアドバイス:レポート課題は期限を厳守すること。遅刻は授業の時間の半分を経過した時点で欠席として扱う。講義やそれに関連したことで疑問があれば,積極的に質問し,理解を深めて欲しい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス, DNAと染色体 |
本科目において習得する内容を理解する
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2週 |
DNAと染色体 |
化学物質としてのDNAについて理解する
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3週 |
DNAと染色体 |
染色体について理解する
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4週 |
DNAの複製,修復,組換え |
DNA複製の仕組みについて理解する
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5週 |
DNAの複製,修復,組換え |
DNA複製の仕組みについて理解する
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6週 |
DNAの複製,修復,組換え |
DNA修復の仕組みについて理解する
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7週 |
DNAの複製,修復,組換え |
DNAの組み替えの仕組みについて理解する
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8週 |
(前期中間試験) |
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2ndQ |
9週 |
前期中間験の答案返却と試験解説 |
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10週 |
DNAからタンパク質へ |
DNAの塩基配列がどのようにタンパク質をコードしているのか理解する
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11週 |
DNAからタンパク質へ |
DNAの転写の機構について理解する
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12週 |
DNAからタンパク質へ |
タンパク質への翻訳のメカニズムを理解する
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13週 |
遺伝子発現の調節 |
原核生物の遺伝子発現調節機構について理解する
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14週 |
遺伝子発現の調節 |
真核生物の遺伝子発現調節機構について理解する
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15週 |
(前期末試験) |
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16週 |
前期末試験の答案返却と試験解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
遺伝子とゲノムの進化 |
有性生殖と点変異について理解する
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2週 |
遺伝子とゲノムの進化 |
進化の過程で新規遺伝子が生み出されるメカニズムを理解する
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3週 |
遺伝子とゲノムの進化 |
トランスポゾン とウィルスに関して理解する
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4週 |
遺伝子とゲノムの進化 |
ヒトゲノムに関して理解する
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5週 |
現在の組換えDNA技術 |
DNAクローニングに関して理解する
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6週 |
現在の組換えDNA技術 |
PCRの原理とDNAクローニングでの利用方法を理解する
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7週 |
現在の組換えDNA技術 |
遺伝子機構阻害,遺伝子組み換え生物の作出について理解する
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8週 |
(後期中間試験) |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の答案返却と試験解説 |
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10週 |
膜の構造(教科書p.363-386) |
脂質二重層について理解する
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11週 |
膜の構造(教科書p.363-386) |
リン脂質の移動,膜タンパク質について理解する
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12週 |
膜輸送(教科書p.387-424) |
輸送体とその機能について理解する
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13週 |
膜輸送(教科書p.387-424) |
イオンチャネルと膜電位について理解する
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14週 |
膜輸送(教科書p.387-424) |
イオンチャネルと膜電位について理解する
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15週 |
(後期末試験) |
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16週 |
後期末試験の答案返却と試験解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 原核生物と真核生物の違いについて説明できる。 | 4 | |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 3 | |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 3 | |
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。 | 3 | |
細胞周期について説明できる。 | 3 | |
分化について説明できる。 | 3 | |
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。 | 3 | |
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。 | 4 | |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | |
多糖の例を説明できる。 | 3 | |
脂質の機能を複数あげることができる。 | 3 | |
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。 | 3 | |
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。 | 3 | |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 3 | |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 3 | |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 4 | |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 4 | |
DNAの半保存的複製を説明できる。 | 4 | |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 4 | |
コドンについて説明でき、転写と翻訳の概要を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 自己評価 | 課題 | 小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |