発生生物学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 発生生物学
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:発生生物学(村井耕二 編著、化学同人)
担当教員 前澤 孝信

到達目標

学習目的:たった1細胞の受精卵が発生過程を経て、何億, 何兆もの細胞に分かれ、個体を生み出す。その形態形成の仕組みについて解説する。発生過程でどのような遺伝子が機能し、細胞分化を誘導するのかについて学び、その秩序だった仕組みについて理解する。

到達目標:
1. 配偶子形成と受精について理解している。
2. 動物の初期発生について理解している。
3. 生命科学の農学・医学分野での応用について理解している。
4. 植物の発生について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1配偶子形成と受精について理解し、生殖細胞の特殊性について説明できる。配偶子形成と受精について説明できる。配偶子形成と受精について説明できない。
評価項目2動物の初期発生について理解し、その特徴について説明できる。動物の初期発生について明できる。動物の初期発生について明できない。
評価項目3動物の器官形成について理解し、その特徴について説明できる。動物の器官形成について説明できる。動物の器官形成について説明できない。
評価項目4植物の発生について理解し、その特徴について説明できる。植物の発生について説明できる。植物の発生について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:生物

基礎となる学問分野:生物学/基礎生物学・生命科学

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「①教養豊かな実践的人間力の養成」,「②確かな基礎科学の知識修得」および「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化および情報技術の習得とそれらを応用することができる, A-1: 数学、物理を中心とした自然科学及び情報技術の幅広い分野の知識を修得し,これらの知識を組み合わせることも含めて応用することができる」である。


授業の概要:たった1細胞の受精卵が発生過程を経て,何億, 何兆もの細胞に分かれ,個体を生み出す。その形態形成の仕組みについて解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書に沿って, 図・表などの資料をプロジェクターにより投影, あるいは板書により解説しながら要点を解説する。適時, 授業内容に即したレポート課題を出し,復習と自主学習を促す。なお,本科目は半期開講科目である。

成績評価方法:定期試験の得点をそれぞれ同等に評価(70%)し,各定期試験までの小テスト,レポートおよび授業態度をこれに加味(30%)して,その都度評価する。試験には教科書・ノートの持ち込みを許可しない。後期末(前期終了科目は前期末)段階の成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験の実施もしくは課題レポートを課す。その結果は,最終成績の上限を60点として反映する。
注意点:
履修上の注意:本科目は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:生物の知識について丸暗記するのではなく,生命現象の仕組みを理解して身につけて欲しい。事前に行う準備学習として,前年度までの科目の復習を薦める。

基礎科目:生物Ⅰ(1年),化学Ⅰ(2),化学Ⅱ(3),理科実験(2),一般生物学(2),分子生物学(3)

関連科目:応用生物学(4年),生物学実験(4),生化学(4),細胞生物学(4),生命情報学(5), 環境科学(5)

受講上のアドバイス:レポート課題は期限を厳守すること。遅刻は授業の時間の半分を経過した時点で欠席として扱う。講義やそれに関連したことで疑問があれば,積極的に質問し,理解を深めて欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 発生生物学とは(p.1-12) 発生生物学の概要について説明できる
2週 細胞の連続性、減数分裂(p.47-57) 細胞の連続性、減数分裂について説明できる
3週 動物の初期発生I その形態的特徴(p.59-72) 動物の初期発生の形態的特徴について説明できる
4週 動物の初期発生II 形態形成遺伝子のヒエラルキー(p.73-81) 動物の初期発生における形態形成遺伝子のヒエラルキーについて説明できる
5週 動物の初期発生III 中胚葉誘導と神経誘導(p.83-96) 動物の初期発生における中胚葉誘導と神経誘導について説明できる
6週 動物の器官形成I 眼の形成にみる昆虫と脊椎動物の違い(p.97-107)
動物の眼の形成における昆虫と脊椎動物の違いについて説明できる
7週 動物の器官形成II 四肢と生殖腺の形成(p.109-119) 動物における四肢と生殖腺の形成について説明できる
8週 (中間試験)
2ndQ
9週 答案返却と解説
10週 動物の配偶子形成と受精(p.121-133) 動物の配偶子形成と受精について説明できる
11週 動物の配偶子形成と受精(p.121-133) 動物の配偶子形成と受精について説明できる
12週 植物の初期発生と栄養成長(p.135-146) 植物の初期発生と栄養成長について説明できる
13週 植物の生殖成長と配偶子形成(p.147-158) 植物の生殖成長と配偶子形成について説明できる
14週 動物と植物の発生原理の共通性と特殊性(p.159-171) 動物と植物の発生原理の共通性と特殊性について説明できる
15週 (期末試験)
16週 答案返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。4
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000