生化学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 生化学
科目番号 0074 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:基礎からしっかり学ぶ生化学(編著:山口雄輝、著:成田央、羊土社)
担当教員 高木 賢治

到達目標

生体内における化学物質の機能を学び、それらの代謝についても理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1糖代謝について理解し、エネルギー産生について説明できる糖代謝について説明できる糖代謝について説明できない
評価項目2光合成について理解し、エネルギー産生について説明できる光合成について説明できる光合成について説明できない
評価項目3脂質代謝について理解し、合成と分解の経路の違いを説明できる脂質代謝について説明できる脂質代謝について説明できない
評価項目3アミノ酸とヌクレオチドの代謝について理解し、代謝産物の働きについて説明できるアミノ酸とヌクレオチドの代謝について説明できるアミノ酸とヌクレオチドの代謝について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:生物

基礎となる学問分野:生物学/生命科学

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「(3) 基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

授業の概要:生化学は生物学と化学の融合科目である。生体内での化学物質の構造およびその機能を概説する。また、それらの合成経路についても説明する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書に沿って, 図・表などの資料をプロジェクターにより投影, あるいは板書により解説しながら要点を解説する。適時, 授業内容に即したレポート課題を出し, 復習と自主学習を促す。なお,本科目は半期開講科目である。

成績評価方法:2回の定期試験の得点をそれぞれ同等に評価(50%)し,各定期試験までの小テスト,レポートおよび授業態度をこれに加味(50%)して、その都度評価する。試験には教科書•ノートの持ち込みを許可しない。成績不振者に対しては再試験もしくはレポート課題などを設定し、60点を上限に成績評価を行う。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:生物の知識について丸暗記するのではなく, 生命現象の仕組みを理解して身につけて欲しい。また事前に教科書の該当部分を読んでおくこと。

基礎科目:生物Ⅰ(1年)化学Ⅰ(2年),化学Ⅱ(3), 理科実験(2), 一般生物学(2), 分子生物学(3)

関連科目:有機化学I(4年), 有機科学II(5), 応用生物学(4), 発生生物学(4), 生物学実験(4), 生化学(4), 細胞生物学(4), 生命情報学(5)

受講上のアドバイス:レポート課題は期限を厳守すること。遅刻は授業の時間の半分を経過した時点で欠席として扱う。講義やそれに関連したことで疑問があれば,積極的に質問し,理解を深めて欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
生化学的な視点から捉えた生物のデザイン(教科書p.12-22)
生化学の分野を理解する
2週 単糖と多糖、脂質と膜(p.58-75) 単糖と多糖、脂質と膜について説明できる
3週 糖代謝1(教科書p.90-108) 解糖系を説明できる
4週 糖代謝1(教科書p.90-108) 糖新生を説明できる
5週 糖代謝2(教科書p.109-123) クエン酸サイクルを説明できる
6週 糖代謝2(教科書p.109-123) 電子伝達系を説明できる
7週 光合成(教科書p.124-135) 光合成の明反応を説明できる
8週 (中間試験)
4thQ
9週 中間試験の返却と解答解説
10週 光合成(教科書p.124-135) 光合成の暗反応を説明できる
11週 脂質代謝(教科書p.136-153) 脂肪酸の代謝を説明できる。
12週 脂質代謝(教科書p.136-153) リン脂質と糖脂質の代謝を説明できる。
13週 アミノ酸とヌクレオチドの代謝(教科書p.154-170) アミノ酸代謝を説明できる
14週 アミノ酸とヌクレオチドの代謝(教科書p.154-170) ヌクレオチド代謝を説明できる
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。4
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。4
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。4
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。4
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4
単糖と多糖の生物機能を説明できる。4
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。4
グリコシド結合を説明できる。4
多糖の例を説明できる。4
脂質の機能を複数あげることができる。4
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。4
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。4
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4
タンパク質の高次構造について説明できる。4
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4
解糖系の概要を説明できる。4
クエン酸回路の概要を説明できる。4
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。4
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。4
各種の光合成色素の働きを説明できる。4
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。4
炭酸固定の過程を説明できる。4
生物工学抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。4
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000