細胞生物学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 細胞生物学
科目番号 0075 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Essential細胞生物学 第4版(南江堂),「分子生物学」と共通
担当教員 柴田 典人

到達目標

学習目的:生命の最小単位である細胞の細胞小器官の役割,細胞内,細胞間の物質・情報伝達を理解する。さらに細胞周期に関しても,分子機構レベルで理解する。

到達目標:
1. 細胞小器官,細胞内輸送について理解している。
2. 細胞骨格の機能について理解している。
3. 細胞間シグナル伝達について理解している。
4. 細胞分裂の仕組みについて理解している。

ルーブリック

不可
評価項目1種々の細胞小器官の機能と役割を理解し,さらにタンパク質の選別,輸送,分泌経路に関して理解し,細胞の機能の原理を説明できる。種々の細胞小器官の機能と役割を理解し、さらにタンパク質の選別,輸送,分泌経路に関して理解し説明できる。種々の細胞小器官の機能と役割を理解し,さらにタンパク質の選別,輸送,分泌経路に関して理解している。左記に達していない。
評価項目2代表的な四種類の細胞骨格の違いを分子レベルで理解し,細胞内におけるそれぞれの骨格の働きを理解し説明できる。代表的な四種類の細胞骨格の違いを分子レベルで理解し,細胞内におけるそれぞれの骨格の働きを理解している。代表的な四種類の細胞骨格の違いを理解し,細胞内におけるそれぞれの骨格の働きを理解している。左記に達していない。
評価項目3細胞間のシグナル伝達について物質,タンパク質レベルで理解し,細胞における受容体の働きについて説明できる。細胞間のシグナル伝達について物質,タンパク質レベルで理解し,細胞における受容体の働きについて理解している。細胞間のシグナル伝達について理解し,細胞における受容体ついて理解している。左記に達していない。
評価項目4細胞周期の各期について生物学的な役割を分子レベルで理解し,細胞分裂の仕組みと重要性を説明できる。細胞周期の各期について生物学的な役割をで理解し,細胞分裂の仕組みと重要性を説明できる。細胞周期の各期について生物学的な役割をで理解し,細胞分裂の仕組みを理解している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:化学・生物

基礎となる学問分野:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

授業の概要:生命の基本単位である細胞に関して,近年の生命科学分野の発展によって明らかになってきた分子レベルでの知見をもとに深く理解する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書をもとに 図・表などの資料をプロジェクターにより投影,あるいは板書により解説しながら要点を解説する。適時,授業内容に即したレポート課題を出し,復習と自主学習を促す。なお,本科目は半期開講科目である。

成績評価方法:2回の定期試験の得点をそれぞれ同等に評価(70%)し,各定期試験までの小テスト,レポートおよび授業態度をこれに加味(30%)して、その都度評価する。原則として学年成績は全結果の単純平均とする。
再試験はおこなわない。出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験の代わりに課題を課す。この場合60点を最高点として最終成績に加える。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:細胞の知識について丸暗記するのではなく,個々の事象の仕組みを理解して身につけて欲しい。

基礎科目:生物Ⅰ(1年), 化学Ⅰ(2年),化学Ⅱ(3), 理科実験(2), 一般生物学(2), 分子生物学(3)

関連科目:応用生物(4), 発生生物学(4), 生物学実験(4), 生化学(4), 生命情報学(5)

受講上のアドバイス:レポート課題は期限を厳守すること。遅刻は授業の時間の半分を経過した時点で欠席として扱う。講義やそれに関連したことで疑問があれば,積極的に質問し,理解を深めて欲しい。事前に授業ファイルをアップしておくので、事前に確認し、教科書の該当範囲を読んでおくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 本科目で習得すべき内容を理解する
2週 細胞内区画とタンパク質の輸送I
(細胞小器官・タンパク質の選別)
細胞小器官の役割について理解する
3週 細胞内区画とタンパク質の輸送II
(小胞による輸送)
翻訳されたタンパク質の輸送について、分子メカニズムを理解する
4週 細胞内区画とタンパク質の輸送III
(分泌経路・エンドサイトーシス経路)
タンパク質の細胞からの分泌,細胞への取り込みについて理解する
5週 細胞のシグナル伝達I
(シグナル伝達の一般原理)
物質を介した細胞間のシグナル伝達について理解する
6週 細胞のシグナル伝達II
(Gタンパク共役型受容体)
シグナル伝達に関わるGタンパク受容体について理解する
7週 細胞のシグナル伝達III
(酵素共役型受容体)
酵素を介してシグナルを細胞内に伝える受容体について理解する
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説
10週 細胞骨格
(中間径フィラメント,微小管)
細胞骨格のうち中間径フィラメント、微小管について理解する
11週 細胞骨格
(アクチンフィラメント,筋収縮)
細胞骨格のうちアクチンフィラメントについて理解し,筋収縮の仕組みも理解する
12週 細胞周期I
(細胞周期の概要と制御系)
細胞周期を制御する仕組みを理解する
13週 細胞周期II
(G1,S,M期について)
細胞周期のそれぞれの期について理解する
14週 細胞周期III
(有糸分裂・細胞質分裂)
分裂の仕組みについて理解する
15週 (前期末試験)
16週 ・ 前期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。4
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。4
細胞周期について説明できる。4
分化について説明できる。4
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。4
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。4
生物化学単糖と多糖の生物機能を説明できる。3
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。3
グリコシド結合を説明できる。3
多糖の例を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000