到達目標
これまで学習してきた数学の内容を総合的な理解の中で確実にし,専門科目での応用力に繋げていくことを目的 とする。
1.線形変換の定義を理解しており線形変換を表す行列を求めることができる。
2.合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。
3.平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。
4.簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。
5.定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。
ルーブリック
| 優 | 良 | 可 | 不可 |
評価項目1 | 線形変換の性質が理解でき,応用問題が解ける。 | 線形変換の性質が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。 | 線形変換の性質が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。 | 線形変換の性質が理解でき,基礎的な問題が解けない。 |
評価項目2 | 線形代数が理解でき,応用問題が解ける。 | 線形代数が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。 | 線形代数が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。 | 線形代数が理解でき,基礎的な問題が解けない。 |
評価項目3 | 微分方程式が理解でき,応用問題が解ける。 | 微分方程式が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。 | 微分方程式が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。 | 微分方程式が理解でき,基礎的な問題が解けない。 |
評価項目4 | 演算子法が理解でき,応用問題が解ける。 | 演算子法が理解でき,基礎的な問題が7割程度解ける。 | 演算子法が理解でき,基礎的な問題が6割程度解ける。 | 演算子法が理解でき,基礎的な問題が解けない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
一般・専門の別:専門
学習の分野:数学・物理
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/基礎解析学
学習教育目標との関連:本科目は「③基礎となる専門性の深化」に相当する科目である。
授業の概要: これまで個別に学んできた数学を整理し,とくに線形代数の単元を総合的に学び直し,演習によって総合力を定着させる。
授業の進め方・方法:
前半は,行列の応用として線形変換と固有値問題を学習する。その後は,ほぼ毎時間,与えられた演習問題を解いていく。必要事項は解説する。後半は,2階の線形微分方程式を線形代数の観点から概観し,計算に慣れる。
成績評価方法:4回の定期試験と学習到達度試験(同等に評価し50%)とレポート(50%)の合計で評価する。なお,後期末段階の成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験またはレポート課題を実施する。再試験またはレポート課題に合格した者は,最終成績を60点とする。試験には教科書・ノート等の持ち込みを許可しない。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために,本科目履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。
履修のアドバイス:事前に行う準備学習は,特になし。演習では間違えながら学ぶ姿勢がよい。最初は間違えてもよいのでまず手を動かして計算してみること。専用のノートを用意して自分の間違いや理解の進展を記録することを薦める。
基礎科目:基礎数学(1年),基礎数学演習(1),微分積分Ⅰ(2),基礎線形代数(2),総合理工演習(2)
関連科目:微分積分Ⅱ(3年),基礎微分方程式(3),一般物理学(3),力学Ⅰ(3),応用数学Ⅰ(4),応用数学Ⅱ(4),現代数学(5),複素解析(5),専門科目多数
受講上のアドバイス:授業開始時刻に遅れた場合,20分までは遅刻,それ以降は欠課として扱う。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,行列の応用 [線形変換] |
線形変換について概観する。
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2週 |
行列の応用 [線形変換1] |
線形変換の基本を理解する。
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3週 |
行列の応用 [線形変換2] |
線形変換の応用を理解する。
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4週 |
行列の応用 [固有値とその応用1] |
固有値の基本的性質を理解する。
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5週 |
行列の応用 [固有値とその応用2] |
固有値の役割と応用を理解する。
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6週 |
行列の応用 [固有値とその応用3] |
行列の対角化を理解する。
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7週 |
線形代数の基本確認 |
線形代数の有用性を理解する。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
答案の返却と解説 |
基本事項確認
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10週 |
微分演算子 |
微分演算子を理解し,微分演算子を使った計算ができる。
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11週 |
微分方程式における固有値問題 |
微分方程式における固有値問題を理解し,定数係数の同次線形微分方程式を解くことができる。
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12週 |
微分方程式の一般解と特殊解 |
微分方程式の一般解と特殊解を理解し,簡単な定数係数の非同次線形微分方程式を解くことができる。
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13週 |
非同次線形微分方程式 |
線形微分方程式の一般解を線形代数の枠組みで理解し,定数係数の非同次線形微分方程式を解くことができる。過渡現象や共鳴曲線を導出して理解する。
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14週 |
演算子法 |
定数係数の非同次微分方程式の特殊解を演算子法で計算できる。
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
答案の返却と解説,総合演習 |
基本事項確認
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |