数理科学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 数理科学
科目番号 0097 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 谷口 圭輔

到達目標

学習目的: 物理学は自然科学の中で最も基礎的な学問の一つであり, 様々な工学技術の分野に物理学の成果や手法が応用されている。したがって, 各専門分野を学ぶ際には, 物理学の基礎を十分に理解しておく必要がある。また,我々の居住する地球環境の理解のため,アースサイエンス(地球科学)を学習し,関連する問題を解く。


到達目標:
1.理系大学の1,2年レベルの典型的な物理の問題を解ける。
2.「物理I」,「物理II」や「力学I」の内容を高い視点から概念を説明できる。
3.最近の科学や身の回りの科学について関心を持つ。
4.アースサイエンスの内容を理解し,関連する問題が解ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1典型例を超える高度な問題についてモデルを構築し,関係式を立式できる典型的な例題についてモデルを構築し,関係式を立式できる類型的な例題についてモデルを構築できる典型的な例題についてモデルを構築できない
評価項目2非斉次2階微分法的式を解いて物理現象を解析できる斉次2階微分法的式を解いて物理現象を解析できる変数分離型微分法的式を解いて物理現象を解析できる変数分離型微分法的式を解いて物理現象を解析できない
評価項目3身近な数理現象を自ら見出し,モデルを構築して定量的に解析できる提示された数理現象についてモデルを構築して定量的に解析できる提示された数理現象についてモデルを構築できる提示された数理現象についてモデルを構築できない
評価項目4アースサイエンスについて,授業で取り扱うほとんどの問題の解答を作成できる。アースサイエンスについて,授業で取り扱う基礎的な複合問題の解答を作成できる。アースサイエンスについて,授業で取り扱う基礎的な問題の解答を作成できる。アースサイエンスについて,授業で取り扱う基礎的な問題の解答を作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:「専門」
学習の分野:
理系大学の1,2年生相当する内容,レベルの物理の講義を行う。力学,熱力学,波動,光学,電磁気学について,具体的な問題を解きながらその内容を深めていく。日常の物理現象や最近の科学の話題も紹介していく。また,アースサイエンス(地球科学)についても焦点を当てる。
将来,高度な技術を理解し駆使できるようにするための,また創造性を発揮できるようにするための,高度な物理の基礎学力をつける。

基礎となる学問分野:数物系科学/物理/物理一般

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習・教育目標「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-1:工学に関する基礎知識として,自然科学の幅広い分野の知識を修得し,説明できること」である。
授業の進め方・方法:
授業の方法:
 板書を中心に授業を進めるが,理解を深めるためにできるだけ学生間で議論することを促す。物理概念の理解に重きを置いた授業を行う。課題レポートを課し,学生の理解度を確認しながら授業を進める。
 物理全般にわたる興味深い典型的な例題を選択して,その解説と問題の解法を示す。学生にはこれに類する問題を提示して,レポートに解かせて理解を深めさせる。

成績評価方法:
 2回の定期試験を70%,演習・レポートを30%とする。成績不振者には補講,再試験を課し,60点を上限に定期試験の成績を置換する。
注意点:
履修上の注意:
 本科目は半期(後期)開講科目である.

履修のアドバイス:
 物理の基礎学力を獲得したい者,また大学への編入,専攻科への進学希望者は履修することを勧める。課題を解いて授業に臨むこと。物理学特有の汎用性のある解法を獲得するためには自分の力で解く努力が不可欠である。事前に行う準備学習として,指示された課題に取り組むこと。

基礎科目: 物理I(2年),物理II(3),力学I,Ⅱ,Ⅲ(3),数学科目全般
関連科目: 剛体の力学(4年),電磁気学(4),量子科学(5),その他専門科目全般

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/フェルミ問題 トピックスへの感心を高める
2週 力学/空気抵抗のある放物運動と振動現象の例題と解説 空気中の落下運動の解法を理解する
振動現象の運動方程式の解法の理解
3週 力学/振動現象の例題と解説 2体衝突の問題の解法を理解する
振動現象の運動方程式の解法を理解する
4週 力学/剛体振り子・回転運動 剛体振り子,衝撃中心の問題を理解する
回転体の運動方程式の立式ができるようになる
5週 熱力学の例題と解説 熱力学の基本方程式を理解する
6週 波動現象の例題と解説 波動現象を理解する
波の重ね合わせの原理を理解する
7週 原子物理学の例題と解説 ボーア原子モデルを理解する
8週 前期中間試験 60点以上のスコアを取得する
2ndQ
9週 中間試験の解説と返却/電磁気学 見直し
電磁気学の復習
10週 電磁気学/電気回路・電気双極子 電気回路・電気双極子の問題の解法を理解する
11週 電磁気学/ブリッジ回路・誘電体 ブリッジ回路・誘電体について理解する
12週 地学/気象(14週までの教科書:プリント) 地球の熱収支・大気の構造について理解する
13週 地学/地形 地球表層の地形の形成過程について理解する
14週 地学/プレートテクトニクス プレートテクトニクスについて理解する
15週 前期末試験 60点以上のスコア
16週 前期末試験の返却と解説 見直し

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力200000020
専門的能力5000030080
分野横断的能力0000000