ロボット創造演習

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 ロボット創造演習
科目番号 0106 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:これまでに使用した教科書・参考書:担当教官が指示する文献,3年次の実験資料(マイコン,LEGO),インターネット,授業で使用した教科書や参考書,友人など,自分の周辺が全て教材である。
担当教員 細谷 和範

到達目標

学習目的:機械工学の課題に対して,マイコンと汎用的なソフトウェアを活用して問題を解決する能力を身に付ける。

到達目標
1.マイコンや設計ツールを使って機械工学に関する課題を解決するために必要な情報収集・分析・整理して解決策を提案できる。
2.情報を収集・分析し,適正に判断し,情報の加工・作成・整理,発信ができる。
3.得られた情報を理解し,効果的かつ創造的に技術的な課題解決のために活用することができる。
4.チームの一員として,他者の意見を尊重し,適切なコミュニケーションをもって共同作業を進めることができる。

ルーブリック

不可
評価項目1解決すべき課題を見出し,収集した情報を活用して,解決するための行動を複数提案するとともに,状況に応じた最適な解決行動を判断できる。解決すべき課題を自ら見出し,収集した情報を分析・整理して,解決するための行動を提案できる。解決すべき課題を把握し,課題を解決するための具体的な行動をとることを認識している。左に記した内容に達していない。
評価項目2得られた情報を分析,適正に判断・整理し,また自ら加工・作成・発信できるとともに,これらの情報の最も効果的な活用方法を提案,実行できる。得られた情報を活用するとともに,自ら情報の加工・作成・整理・発信ができる。情報収集・分析能力が身に付け,必要な情報を活用することを認識している。左に記した内容に達していない。
評価項目3組織・集団の中での合意形成を率先して進めることができ,問題解決のための具体的な行動を指導的に進めることができる。組織・集団の中で合意形成する手段を身に付けていて,問題解決のための具体的な行動が取れる。組織・集団の中で合意形成する手段を理解できず,問題解決のための具体的な活動が必要であることを認識している。左に記した内容に達していない。
評価項目4チームの中で,適切なコミュニケーションをもって異なる意見を纏めることができ,リーダー的な役割を取りながら共同作業を進めることができる。チームの一員として適切なコミュニケーションを取りながら,共同作業を進めることができる。チームの中でコミュニケーションをとりながら共同作業を進めることの重要性を認識している。左に記した内容に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:この科目は,空圧機器メーカーで設計・開発、環境調査会社で情報プログラミングの業務に従事していた教員が,その経験を活かし,ロボットの設計から製作に至るまでの一連の流れについて演習形式で授業を行うものである。

一般・専門の別:専門  学習の分野:材料・設計と生産
基礎となる学問分野:工学/機械工学
学習教育目標との関連:本科目は「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は付随的に「(D) 課題解決能力,研究能力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力を身に付けそれらを発揮することができる 」に関与する。

マイコンで制御される紙製ロボット製作を通じ,与えられた課題を自発的に解決することにより,感動と同時に取り組む姿勢,グループ作業の大切さを知る。本科目では成果品の良し悪しは問わない。設計の改良を繰り返す開発のプロセスを重視する。
授業の進め方・方法:
これまでの学習成果や学内・外で得た知識,技術および情報をもとに物作りを中心とした総合学習を行う。学生は課題解決のために,計画・調査・設計・製作を主体的に行い,その成果を相互評価するために発表会を実施する。本科目は授業時間以外の自発的学習を含む科目であり,半期週2単位時間の時間数に対して2単位が設定されている。したがって,授業時間以外の自己学習が必要である。また,学年の課程修了のためには本科目の履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

授業の方法:授業はPC,プロジェクタ等を用いて行う。CADソフト等による機構設計とArduino言語による制御プログラム作成課題を出すので、各自で取り組み、日報ならびに最終報告書を作成して提出する。報告書提出時に口頭発表を行う。
成績評価方法:成績評価は作品を含む各報告書の評価点を平均した結果とする。
注意点:
事前に行う準備学習として,関連する科目の予復習を必ず行うこと。工作機械や電子回路の取り扱い方を誤ると事故を招く可能性があるため取り組み態度,服装には注意すること。座学での学習内容と本科目の内容との関係を意識して報告書作成を行うこと。報告書等の提出期限は厳守すること。実技を伴う科目であるので遅刻や欠課をしないこと。やむを得ず欠課した場合は速やかに担当教員に連絡を取ること。15分を越える遅刻は欠課とみなす。授業開始25分以内であれば遅刻とし,遅刻3回で1欠課とする。

履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:機械工学設計ツールや解析ツールを使って設計を行う。またC言語に近いArduino言語により制御プログラムを作成しシステムを構築する。事前準備として,これらの関連する科目や実験の復習を行い,基礎知識を備えておくこと。

基礎科目:総合理工基礎(1年),情報リテラシー(1年),CAD入門(2年),機械設計製図Ⅰ(2),機械設計製図Ⅱ(3)
関連科目:材料学(2),機械設計法Ⅰ(3),材料力学Ⅰ(3),ロボット工学概論(4年),機械工作法Ⅱ(4年),材料力学Ⅱ(4),卒業研究(5)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,課題内容とスケジュール説明,配属 教育目的や学習内容、評価方法などについて理解する.
2週 Arduinoマイコンの基本的な使用法の習得
授業外の課題:ロボット製作のための情報収集
センサとアクチュエータの制御ができるようになる.
ロボット製作計画の立案と日誌作成.
3週 Arduinoマイコンの基本的な使用法の習得と製作するロボットの構想の立案
授業外の課題:ロボット製作のための情報収集
センサとアクチュエータの制御ができるようになる.
ロボット製作計画の立案と日誌作成.
4週 Arduinoマイコンの基本的な使用法の習得と製作するロボットの構想の立案
授業外の課題:ロボット製作のための情報収集
センサとアクチュエータの制御ができるようになる.
ロボット製作計画の立案と日誌作成.
5週 ロボットの基本設計
授業外の課題:仕様表の作成
構想をまとめ,設計図を作成できる.
CAD等を用いて図面を作成でき,日誌を用いて進捗報告ができる.
6週 ロボットの基本設計
授業外の課題:仕様表の作成
構想をまとめ,設計図を作成できる.
CADを用いた図面の作成と日誌作成.
7週 ロボットの基本設計
授業外の課題:中間報告書の作成
構想をまとめ,設計図を作成できる.
CADを用いた図面の作成と日誌作成.
8週 中間試験(実施せず報告書による評価を行う)
4thQ
9週 図面等を基にした部品の加工
授業外の課題:製作工程表の作成
設計図に基づき,部品の加工ができる.
図面の作成状況を日誌で報告できる.
10週 図面等を基にした部品の加工
授業外の課題:設計の妥当性確認
設計図に基づき,部品の加工ができる.
図面の作成状況を日誌で報告できる.
11週 図面等を基にしたロボットの製作
授業外の課題:設計の妥当性確認
設計図に基づき,部品の加工ができる.
図面の作成状況を日誌で報告できる.
12週 図面等を基にしたロボットの製作
授業外の課題:設計の妥当性確認
設計図に基づき,部品の加工ができる.
図面の作成状況を日誌で報告できる.
13週 図面等を基にしたロボットの製作
授業外の課題:プレゼンテーションの準備
設計図に基づき,部品の加工ができる.
図面の作成状況を日誌で報告できる.
14週 プレゼンテーション〔コンセプトから成果物に至る過程の説明〕 ICTツールやスライドを使って取り組みの表現ができる.
15週 期末試験(実施せず,作品とスライド,報告書で評価)
16週 競技会

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

報告書(日報・中間報告書)発表相互評価授業態度作品・最終報告書その他合計
総合評価割合30301010200100
基礎的能力0000000
専門的能力30301010200100
分野横断的能力0000000