光エレクトロニクス

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 光エレクトロニクス
科目番号 0120 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:基礎 光エレクトロニクス 藤本 晶 著 森北出版株式会社 
参考書:Peter Atkins, Julio de Paula 著,アトキンス物理化学要論 東京化学同人
B. L. アンダーソン,R. L. アンダーソン著 半導体デバイスの基礎 丸善
これからスタート 電気電子材料 電気書院, これからスタート 光エレクトロニクス 電気書院
担当教員 香取 重尊

到達目標

学習目的:LEDや太陽電池などの光電子デバイスや光ファイバーを使った通信技術は我々の日常生活に浸透し,欠かすことができないものである。LEDや太陽電池は半導体材料を使って作られ,その動作メカニズムや導波路と呼ばれている光ファイバーなどの光応答メカニズムについて学習する。

到達目標
1.光の基本的性質を理解し説明できる。
2.自然光とレーザー光の違いを理解し,各種レーザについて説明できる。
3.半導体のエネルギーバンドと発光波長の関係を理解し,LEDの発光について説明できる。
4.半導体を応用した受光素子について理解し,説明ができる。

ルーブリック

不可
評価項目1光の基本性質を理化し,例を挙げて詳細に説明ができる。光の波および電磁波としての性質を理解し,伝播や偏向について説明ができる。教科書や参考書の図を用いて光や電磁波の波の性質を解説することができる。光の基本性質を説明することができない。
評価項目2自然光とレーザー光の違いを理解し,レーザー発信について具体的な例を挙げて説明ができる。自然光とレーザー光の違いを理解し,レーザー発信について説明ができる。教科書や参考書の図を用いて自然光とレーザー光の違い,レーザー発信について説明ができる。自然光とレーザー光との違いを理解できていない。
評価項目3半導体の基本物性をバンド図に基づいて説明ができ,発光特性との関係を説明できる。半導体のバンド図を描くことができ,発光特性との関係を説明できる。半導体のバンド図を描くことができ,発光特性との関係を理解している。バンド図を描くことができず,発光特性との関係が理解できていない。
評価項目4半導体の基本物性を理解し,バンド図を描いて受光素子の光応答について説明がきる。半導体のバンド図を描くことができ,受光特性との関係を説明できる。半導体のバンド図を描くことができ,受光特性との関係を理解している。バンド図を描くことができず,受講素子の光応答について説明ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:電気・電子,電磁気学

基礎となる学問分野:工学/工学基礎,電気電子

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」のための科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(B)専攻分野に関連する知識理解を深化させ,それらを応用することができる。」である。

授業の概要:この授業では光の基本的な性質を学び,半導体の基本物性との関連を理解し,LED,レーザー,太陽電池などの光電子デバイスの動作原理について学習する。

授業の進め方・方法:
授業の方法:
プロジェクタによるスライドの投影を中心に適宜板書も行いながら進めていく。
図示によって具体的に解説を行う。
適宜演習を行い,内容理解度をチェックしながら進めていく。

成績評価方法:
2回の定期試験の結果を同等に評価する (70 %)。
課題と小テスト結果を評価する (30 %)。
前期末段階の成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験を実施する。再試験の結果は,最終成績の上限を60点として,当該定期試験の結果と読み替える。
注意点:
履修上の注意:本科目は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:4年生までに履修した電磁気学,物理,数学の知識に合わせて物性物理(4年)で学習した内容の発展的な部分が多いため,復習しておくこと。
基礎科目:物理I(1年),物理II(2),力学I(3),数学科目全般
関連科目:物性物理(4年),数理科学(4年),その他専門科目全般

受講上のアドバイス:初めて聞く言葉や概念もあるので,分からないところはそのままにしないで教員の部屋まで積極的に聞きに来ること。復習を十分すること。課題は欠かさず提出すること。半導体の基本物性が基礎となるので,折に触れて復習しておくこと。

授業開始時に出欠を取り,その際に不在の者は遅刻とする。遅刻3回で欠課1回とする。授業開始時から25分以上遅れたものは1欠課とみなす。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習内容の概要について説明
2週 光の基本的性質 光の屈折,全反射,回折,干渉などの光の基本性質について説明できる
3週 光と電磁波 マクスウェル方程式・波動方程式について説明できる
4週 偏光 直線偏光、楕円偏光などの光の性質について説明できる
5週 光導波路 光導波路と光ファイバについて説明できる
6週 レーザー光 レーザー光のコヒーレンス性について説明できる
7週 各種レーザー光 レーザー発振について反転分布と光増幅について説明できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解説
10週 半導体の基本的性質 半導体のエネルギー帯構造、pn接合、直接遷移・間接遷移について説明できる
11週 発光ダイオード 発光ダイオードの色とエネルギー帯構造について説明できる
12週 半導体レーザー 半導体レーザーの発信特性について説明できる
13週 受光素子 光起電力効果と太陽電池について説明できる
14週 光レクトロニクスの応用 表示デバイス、有機エレクトロニクスについて説明できる
15週 前期末試験
16週 前期末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ小テスト・課題合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000