電子情報回路設計

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電子情報回路設計
科目番号 0121 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(先進科学系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:馬場敬信「算数で読み解く コンピュータのしくみ」(技術評論社)
担当教員 前原 健二

到達目標

学習目的:身の回りの多くの電子機器で使用されているマイコンなど高速・大規模デジタル回路システムを要求する社会に答える技術の育成を目指し,論理回路の基本を復習した上でコンピュータの内部回路および構成と動作をハードウェアの視点から理解する。

到達目標:
1.コンピュータに使われる論理回路の基本的な理論や機能を,理解し説明できる。
2.コンピュータの中央処理装置の構成を,理解し説明できる。
3.コンピュータの命令サイクル動作を,ハードウェアの視点で理解し説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1コンピュータに使われる論理回路の基本的な理論や機能を理解し説明できる。コンピュータに使われる論理回路の基本的な理論や機能を概ね理解し説明できる。コンピュータに使われる論理回路の基本的な理論や機能を概ね理解し,大まかに説明できる。コンピュータに使われる論理回路の基本的な理論や機能を理解できず,説明できない。
評価項目2コンピュータの中央処理装置の構成を理解し説明できる。コンピュータの中央処理装置の構成を概ね理解し説明できる。コンピュータの中央処理装置の構成を概ね理解し,資料を見れば説明できる。コンピュータの中央処理装置の構成を理解できず,説明できない。
評価項目3コンピュータの命令サイクル動作を理解し説明できる。コンピュータの命令サイクル動作を概ね理解し説明できる。コンピュータの命令サイクル動作を概ね理解し,資料を見れば説明できる。コンピュータの命令サイクル動作を理解できず,説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
実務との関係:この科目は企業で論理回路設計の業務を担当していた教員が、その経験を活かして、身の回りの多くの電子機器で使用されているマイコンなど高速・大規模デジタル回路システムを要求する社会に答える技術の育成を目指し,コンピュータの内部回路および構成と動作について、ハードウェアの視点から講義形式で授業を行うものである。

一般・専門の別:専門 学習の分野:情報・制御

基礎となる学問分野:情報科学,情報工学/計算機システム

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科の学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」のための科目である。

授業の概要:コンピュータシステムの中心となる中央処理装置の仕組みと動作をハードウェアの視点で解説する。そのための基礎として、まず3年次のディジタル工学で学んだディジタルの基本およびコンピュータに使われる機能回路を解説する。そして、コンピュータの命令サイクルに基づく中央処理装置の構成と命令読み出しから実行までの流れを解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:1週2単位時間(90分)で前期に開講する。教科書に沿ってデジタルの基本から中央処理装置の構成と動作まで幅広い内容について,プロジェクタを使いながら要点をまとめて解説する。

成績評価方法:2回の定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(80%)。試験には教科書・ノートの持込みを許可しない。演習等による評価(20%)。成績が60点未満の人には特別補習期間に再試験を行い,試験点を再計算して60点まで成績を変更することがある。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:
・コンピュータの理論であり実体である論理回路を解説していく。コンピュータ中央処理装置の構成と動作に興味がある人に受講を勧める。
・事前に行う準備学習として,教科書に目を通し学習項目を把握しておくこと。

基礎科目:情報リテラシー(1年),ディジタル工学(3)
関連科目:

受講上のアドバイス:遅刻は10分までとし,遅刻回数を重ねると欠課扱いとなる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 講義の概要,プログラム内蔵方式のコンピュータ動作 授業内容と全体の流れを知る。
コンピュータと電卓の違いが分かる。
2週 ディジタルによる数値の表現 正および負の数の表現や進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。
3週 非数値データの表現および命令の表現 文字および画像データの2値表現が分かる。
命令とデータの形式およびメモリへの配置が分かる。
4週 論理回路の基本,組み合わせ回路の設計 組み合わせ回路の生成手順や簡単化が分かり,設計できる。
5週 組み合わせ回路(加算器,デコーダ,エンコーダ,セレクタ) コンピュータに使われる各種機能回路が分かる。
6週 順序回路(フリップフロップ,ラッチおよび同期式回路) 順序回路の基本が分かる。
7週 前半のまとめと演習 演習によりディジタルや論理回路の要点を身につける。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説
10週 簡単なコンピュータのハードウェア構成と命令サイクル 中央処理装置のハードウェア構成と命令サイクルの概要が分かる。
11週 命令の読み出しから実行まで ステートに基づく,命令の読み出しから実行までのハードウェア動作が分かる。
12週 足し算のプログラムの実行例 ハードウェア上での,具体的なプログラム処理の流れが分かる。
13週 組み合わせ回路と順序回路を使って簡単なコンピュータを構成する 命令サイクル中での各種機能回路の働きが具体的に分かる。
14週 後半のまとめと演習 演習により中央処理装置の構成と命令サイクル動作の要点を身につける。
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習・実習,課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000