概要:
物体の運動はどのように表されるかを学習する。速度や加速度の概念やニュートンの運動方程式について学び,自然界の様々な現象の法則性を見いだす。
学習目的:物理学は自然科学や工学における最も基礎的な分野である。したがって,その内容を十分に理解しておくことが専門の授業のみならず,卒業後,技術者として創造的な仕事をするために重要である。
授業の進め方・方法:
教師は学習進度のペースメーカとして,毎授業時に事前の学習範囲を指示する。また,LMS上に事前学習資料を提示する。問題集も含め自学自習を進めること。授業では個人学習した内容を深めるため,演示実験,演習,ディベートを中心に協同学習を行う。授業では教科書の説明や物理概念の説明は行わない。授業毎に各自の学習進捗をポートフォリオに記録し,学習成果を可視化する。学習の自己管理能力の育成に重点を置いた授業を行う。週1回2時間の講義である。半期ごとに3回程度の物理実験を行う。
注意点:
本科目は必修科目のため1学年の課程修了には履修が必須である。
授業では学習の仕方を学ぶ。知識は各自で自学自習すること。基礎概念の理解と応用に主眼をおいて学習して欲しい。
数式計算,2次方程式,三角関数など基礎数学をしっかり身に付けることを意識的に行うことが物理を学ぶために重要である。授業に積極的に参加し,協同学習の中で個人学習による理解の不足を学生間で補うこと。演習や課題は自分の手で問題を解き,悩むことが理解への早道である。安易な学習は結局身に付かず時間と労力の浪費と認識せよ。学習ハードルの高い科目であるが,努力した分見返りの大きい科目でもある。
遅刻は授業開始後20分まで,以後は欠席扱いとする。3回の遅刻は1時間の欠席として扱うので注意すること。成績評価には関わらない。
数物系科学/物理/物理一般
本科目は「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。
本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 1 | |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 1 | |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 1 | |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 1 | |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 1 | |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 1 | |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 1 | |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 1 | |
物体に作用する力を図示することができる。 | 1 | |
力の合成と分解をすることができる。 | 1 | |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 1 | |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 1 | |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 1 | |
慣性の法則について説明できる。 | 1 | |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 1 | |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 1 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 1 | |
運動の法則について説明できる。 | 1 | |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 1 | |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 1 | |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 1 | |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 1 | |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 1 | |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 1 | |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 1 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 1 | |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 1 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 1 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 1 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 1 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 1 | |