機械設計製図Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械設計製図Ⅰ
科目番号 0031 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「機械製図」(実教出版)
担当教員 吉富秀樹 (機械)

到達目標

学習目的:機械製図の規格を理解し,機械部品等の製作図を正確に作成できることを目的とする。

到達目標:
1.図面の役割と種類,線の種類と用途を理解する。【評価項目1】
2.投影図および製作図を正確にえがけること。【評価項目1】
3.寸法公差・はめあい・幾何公差・普通公差や表面性状等の規則と図法を理解し,これらを機械製図に正しく適用できること。【評価項目2】
4.ねじや軸・軸継手・軸受等の機械要素の製図法やJIS規格が理解でき,これらに関する機械製図が正しく行えること。【評価項目3】

ルーブリック

不可
評価項目1製作図を作成し正しく寸法を記入することができる。製作図のかき方を理解し,製作図を作成することができる。物体の投影図を描くことができる。左記に達していない。
評価項目2公差と表面性状の意味を理解し,製作図に記入することができる。公差と表面性状の意味を理解し,図示することができる。公差と表面性状の意味を理解している。左記に達していない。
評価項目3ボルト・ナット,軸継手,軸受などの図面を正しく作成し,公差や表面性状を正しく記入できる。ボルト・ナット,軸継手,軸受などの図面を正しく作成できる。ボルト・ナット,軸継手,軸受などの図面を作成できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

学習の分野:材料・設計と生産

必修・必履修・履修選択・選択の別:必履修

基礎となる学問分野:工学/機械工学/設計工学・機械機能要素・トライボロジー

学科学習目標との関連:本科目は「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育目標は「(A) 技術に関する基礎知識の深化」である。

授業の概要:製図法の基礎と機械製図に関する規則やJIS規格,ならびに寸法公差・はめあい・幾何公差・普通公差や表面性状の規則と製図法について解説するとともに作図・演習によってこれらを習得する。さらにねじや軸・軸継手,軸受等の機械要素の製図法やJIS規格を学習する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:製図規則や機械要素の製図法について解説を行う。出来るだけ多くの作図演習により知識の定着を図る。

成績評価方法:定期試験は4回実施し,この4回の試験の平均点(50%)と作図演習課題(50%)を総合して評価する。なお,定期試験が60点未満の者に対し再試験を行う場合がある。この場合の成績評価は,定期試験70%+再試験30%とするが60点を限度とする。また,作図演習課題が一部でも未提出の場合は不合格とする。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:製図道具を忘れないこと。

基礎科目:総合理工入門(1年),総合理工実験実習(1)

関連科目:材料学(2年),機械設計製図Ⅱ(3),機械システム工学実験実習Ⅰ(2),機械設計法Ⅰ(3),機械設計法Ⅱ(4),応用機械設計(5)など

受講上のアドバイス:機械製図の読み書きを確実に身に付けるには,日頃の地道な努力の積み重ねしかない。製図例等を参考にしながら丁寧な作図を心がけるとともに,常に実際のものをイメージしながら作図に取り組むこと。遅刻については,授業開始後15分経過した時点で再度出席確認し、その時に不在であればその日の授業時間全部を欠課扱いとする。

連絡担当教員:佐伯・総合理工学科機械システム系

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,製図の基礎〔製図用具の使い方〕 製図用具の正しい使い方が理解できること。
2週 製図の基礎〔図面の役割と種類,製図の規格,図面に用いる文字と線〕 図面の役割と種類、規格、線の種類と太さの関係が分かること。
3週 基礎的な図形のかき方〔線分の等分,角の2等分,正六角形〕 基礎的な図形を幾何学的に描けること。
4週 投影図のえがき方〔投影法,投影図の名称,第三角法〕 第三角法による投影法が理解できること。
5週 投影図のえがき方〔三面図,投影図をえがく手順〕 立体を三面図で表現できること。また、三面図から立体が理解でき描けること。
6週 作図演習〔課題1:ブロック〕 作図演習で理解を深め、製図技術を向上させる。
7週 作図演習〔課題1:ブロック〕継続 上記の継続。
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間試験の答案返却と試験解説,製作図〔図面の様式,尺度,製作図のかき方〕 JISの規則に基づいた製作図の描き方が理解できること。
10週 製作図〔図面の様式,尺度,製作図のかき方〕継続 上記の継続。
11週 製作図〔材料記号,図形の表し方,補助投影図〕 補助投影図の表し方が理解できること。
12週 製作図〔断面図示〕 JISの規則に基づいた断面図の描き方が理解できること。
13週 作図演習〔課題2:パッキン押え〕 作図演習で理解を深め、製図技術を向上させる。
14週 寸法記入法〔基本的な寸法記入法,寸法補助記号〕 JISの規則に基づいた寸法記入法が理解できること。また、寸法補助記号が理解できること。
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の答案返却と試験解説,寸法記入法〔寸法記入上の留意事項〕 JISの規則に基づいた寸法記入法が理解できること。また、寸法補助記号が理解できること。
後期
3rdQ
1週 後期授業内容の説明,作図演習〔課題3:軸受ふた〕 作図演習で理解を深め、製図技術を向上させる。
2週 作図演習〔課題3:軸受ふた〕継続 上記の継続。
3週 寸法公差〔寸法公差とはめあい,寸法許容差,寸法公差記号〕 寸法公差とはめあいの関係が理解できること。
4週 寸法公差〔穴基準と軸基準はめあい〕,幾何公差〔幾何公差の種類とデータム〕 幾何公差の意味と表し方が理解できること。
5週 幾何公差〔幾何公差の示し方,普通公差〕,表面性状〔表面性状パラメータ〕 表面性状の意味と表し方が理解できること。
6週 表面性状〔表面性状の図示方法〕 JISに基づいた表面性状の図示方法が理解できること。
7週 作図演習〔課題4:軸受〕 作図演習で理解を深め、製図技術を向上させる。
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 後期中間試験の答案返却と試験解説,作図演習〔課題4:軸受〕継続 作図演習で理解を深め、製図技術を向上させる。
10週 機械要素の製図〔ねじ,ボルト・ナット,座金〕 機械要素のねじについて、その種類および製図法が理解できること。
11週 機械要素の製図〔軸と軸継手,滑り軸受,転がり軸受,密封装置〕 軸継手、軸受について、その種類および製図法が理解できること。
12週 作図演習〔課題5:フランジ形たわみ軸継手部品図〕 作図演習で理解を深め、製図技術を向上させる。
13週 作図演習〔課題5:フランジ形たわみ軸継手部品図〕継続 上記の継続。
14週 作図演習〔課題5:フランジ形たわみ軸継手部品図〕継続 上記の継続。
15週 (後期末試験)
16週 後期末試験の答案返却と試験解説 試験答案解説で理解を深めること。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。2
製図用具を正しく使うことができる。2
線の種類と用途を説明できる。2
物体の投影図を正確にかくことができる。2
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。2
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。2
部品のスケッチ図を書くことができる。2
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000