総合理工演習

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 総合理工演習
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:新井一道 著 「新基礎数学」 大日本図書(基礎数学の教科書)   :三浦他「物理基礎」東京書籍 (物理Iの教科書)適宜プリントを配布する。
担当教員 野村 健作

到達目標

学習目的:1年生で学んだ基礎数学,物理の内容を十分に身に付け,これを進展させて,今後学ぶ専門科目の基礎知識を習得するとともに,どのように応用されるかについて理解することを目的とする。
機械システムにおける機械やロボットは数学と物理による論理的思考が基盤となって設計・開発される。機械システムの基礎的専門問題に対して数学・物理がどのように使われるのか理解することを目的とする。


到達目標:
1.数学に関する基礎的な問題が解ける。
2.数学と物理をつかって質点の力学に関する基本的な問題が解ける。
3.メカトロニクスにおける基本的論理回路をブール代数によって計算できる。

ルーブリック

不可
評価項目1数学の基礎を理解した上で,応用問題も解くことができる。数学の基礎を理解し,基本問題を解くことが できる。数学の基礎を理解できる。左記に達していない。
評価項目2力の釣合式や質点の運動方程式を立てて解くことができる。工学問題に数学・物理の定理や法則を使うことができる。工学問題に数学・物理の定理や法則が使えることを知っている。左記に達していない。
評価項目3煩雑な論理回路をブール代数を用いて簡単化した後,等価回路を再現できる。ブール代数の公理と定理を理解し,与えられた論理回路をブール代数で表すことができる。ブール代数の公理と定理を理解している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:エネルギー・計測と制御

基礎となる学問分野:数物系科学/数学/数学基礎 数物系科学/物理/物理一般

学習教育目標との関連:本科目は「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」である。

授業の概要:この科目は,機械システムの専門科目を学ぶ上で基礎となるもので,専門科目に必要な数学と物理に関する演習問題,質点系の力学を応用した工業力学問題およびメカトロニクスの論理回路設計に必要なブール代数問題に取り組む。
授業の進め方・方法:
授業の方法:まず,基礎数学の教科書の内容を講義形式で授業する。この後,数学や物理に関する基礎問題の演習を実施し,専門分野における数学と物理の応用問題に取り組んでいく。板書によって解説を加えながら演習問題を課す。

成績評価方法:演習(60%),定期試験(40%)の合計で評価する。定期試験における持ち込み物品はその都度指示する。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには,履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:事前に本授業用のノートを準備しておくこと。課題レポートを与えるので,各自で演習問題を解き,理解を深めること。さらに,演習問題は基礎数学と物理で学んだ定理や法則を利用して解くので教科書の問題等も数多く解いて欲しい。

基礎科目:総合理工基礎(1年)

関連科目:メカトロニクスⅠ(3年)

受講上のアドバイス:課された演習問題は必ず解き,提出すること。分からないことは講義中に質問する,あるいは放課後に担当教員,友人あるいは先輩に聞くなどし,分からないまま放置しないこと。
 遅刻は,3回で1欠課とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,数学の基礎事項の確認 ガイダンスに従って前期の履修計画を立てることができる。
2週 数学の基礎事項の確認 数学の基礎事項を理解し,演習計画を立てることができる。
3週 数学演習 提示する数学演習を解くことができる。
4週 数学演習 提示する数学演習を解くことができる。
5週 数学演習 提示する数学演習を解くことができる。
6週 数学演習 提示する数学演習を解くことができる。
7週 物理・工業力学演習 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 答案の返却と解説・物理演習 一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。
10週 物理・工業力学演習 一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
11週 物理・工業力学演習 エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。
12週 物理・工業力学演習 位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。
13週 物理・工業力学演習 動力の意味を理解し、計算できる。
14週 物理・工業力学演習 すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。
15週 前期末試験
16週 前期末試験の答案の返却と解説
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス ブール代数とは ガイダンスに従って後期の履修計画を立てることができる。
2週 ブール代数の公理と定理 ブール代数の公理と定理の基礎を理解できる。
3週 ブール代数の定理の証明 ブール代数の定理を証明できる。
4週 カルノー図 カルノー図を使い方を理解できる。
5週 ブール代数の演習 カルノー図を使ってブール代数の定理を証明できる。
6週 リレーシーケンス制御とは シーケンス制御の概略を理解できる。
7週 ブール代数とリレー回路 ブール代数とリレー回路の関係が理解できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の答案返却と試験解説
10週 ブール代数からリレー回路の実現 簡単なブール代数をリレー回路に置き換えることができる。
11週 ブール代数によるリレー回路の簡単化 リレー回路をブール代数を使って表すことができる。
12週 応用問題のブール代数とリレー回路 ブール代数を使ってリレー回路を簡単化することができる。
13週 無接点シーケンス〔DTLによる論理回路〕 無接点シーケンスの構成要素について理解できる。
14週 無接点シーケンス〔ディジタルICによる基本回路〕 シーケンスの基本回路を無接点シーケンスで表すことができる。
15週 後期末試験
16週 後期末試験の答案返却と試験解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。2前9,前10
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。2前9
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。2前11
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。2前14
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。2前10,前14
動力の意味を理解し、計算できる。2
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。2
計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。2
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。2

評価割合

試験演習相互評価態度ポートフォリオその他合計合計
総合評価割合406000000100
基礎的能力00000000
専門的能力406000000100
分野横断的能力00000000