基礎線形代数

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 基礎線形代数
科目番号 0036 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:井川 他著 新 線形代数(大日本図書) 問題集:井川 他著 新 線 形代数 問題集(大日本図書),線形変換に関するプリント
担当教員 松田 修,福田信幸 (一般),松田乃里子 (一般)

到達目標

学習目的:線形代数学の基本概念および理論を理解し,それらを応用できるようになり,この後,学習する数学などの理解が円滑に行えるようになることを目的とする。
到達目標:
1.平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程 式を求めることができる。
2.逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができ,さらに、そのかけ算を正則線形変換の逆変換と解釈できる。
3.行列式の定義および性質を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。
4.行列の固有値と固有ベクトルの意味を理解し、行列の対角化を行うことができる。

ルーブリック

不可
評価項目1平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程 式に関する応用ができる。平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる。平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程式を求めることが6割程度できる。空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができない。
評価項目2逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列に関する応用ができ,正則線形変換の逆変換との関係が理解できる。逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができ,逆変換との関連を理解できる。逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができ,逆変換との関連を6割程度理解できる。逆行列の定義を理解していない。2次の正方行列の逆行列を求める ことができない。逆変換との関連を理解できない。
評価項目3行列式の定義および性質を理解し,行列式に関する応用ができる。行列式の定義および性質を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。基本的な行列式の値を求めることができる。行列式の定義および性質を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。基本的な行列式の値を6割程度求めることができる。行列式の定義および性質を理解していない。基本的な行列式の値を 求めることができい。
評価項目4行列の固有値と固有ベクトルを明確に理解し,対角化をすることができる。行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる。行列の固有値と固有ベクトルの意味を理解している。行列の固有値と固有ベクトルの意味を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:一般 学習の分野:自然科学系共通・基礎
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/数学基礎
学習教育目標との関連:本科目は「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。
授業の概要:線形代数は自然科学だけでなく工学,経済学等でも広く用いられている。この 授業では,まず,平面と空間のベクトルの基本的性質を学ぶ。次に行列や行列式を定義し,連立 1 次方程式の解法に応用する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:学生の理解を確認しながら,授業を進める。
成績評価方法:4回の定期試験(同等に評価し70%)とレポートと小テストなど(30%)の合計で評価する。成績等によっては,再試験 を行う(レポート課題を課す)
こともある。再試験は80点を上限として本試 験と同様に評価する。試験には教科書・ノート等の持ち込みを許可しない。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには,本科目の履修が必要である.学年の課程修了のためには,本科目の履修が必要である。学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。
履修のアドバイス:事前に行う準備学習は,特になし。
基礎科目:基礎数学(1年),基礎数学演習(1)
関連科目:3年生以降の数学,物理,各系の科目
受講上のアドバイス:遅刻の回数が多い場合は,警告を行った後,欠席扱いとすることもある。
本科目は非常勤講師が担当する。連絡担当教員は松田である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス,平面のベクトルの演算と成分 平面のベクトルの基本的な演算ができる
2週 ベクトルの内積,ベクトルの平行と垂直 ベクトルの内積計算ができる.ベクトルの平行と垂直を理解する
3週 ベクトルの図形への応用 平行条件・垂直条件を理解する.
4週 練習問題
5週 空間座標,空間のベクトルの成分 空間座標,空間のベクトルの成分を理解する
6週 ベクトルの内積 平面の方程式,球の方程式を理解する
7週 練習問題
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 中間試験の返却と解説,直線の方程式,平面の方程式 空間の直線の方程式と平面の方程式を理解する
10週 球の方程式,ベクトルの線形独立・線形従属 球の方程式を理解する.空間ベクトルの線形独立・線形従属の概念を理解する.
11週 練習問題
12週 行列の定義,行列の和・差,数との積行列の積 基本的な行列の和・差,数との積ができる
13週 転置行列,逆行列 転置行列と逆行列の定義を理解する
14週 練習問題
15週 前期末試験
16週 前期末試験の返却と解説

後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス,消去法
消去法で連立方程式が解ける,
2週 逆行列と連立 1 次方程式,行列の階数,練習問題 逆行列を用いて連立 1 次方程式が解ける,行列の階数が計算できる
3週 2次と3次の行列式,n次の行列式 行列式の定義を理解する
4週 行列式の性質,行列の積の行列式,練習問題 行列式の値を求めることができる
5週 行列式の展開,行列式と逆行列 逆行列を求めることができる
6週 連立1次方程式と行列式,行列式の図形的意味 連立1次方程式と行列式との関係を理解できる,行列式の図形的意味を理解する
7週 練習問題
8週 後期中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説,線形変換の定義,線形変換の基本性質 線形変換の定義,線形変換の基本性質を理解する
10週 合成変換と逆変換,回転を表す変換 合成変換と逆変換,回転を表す変換を理解する
11週 直交行列と直交変換 直交行列と直交変換を理解する
12週 固有値と固有ベクトル,固有値と固有ベクトルの計算 基本的な固有値と固有ベクトルの計算ができる
13週 行列の対角化 行列の対角化を理解する
14週 練習問題 基本事項確認
15週 後期末試験
16週 後期末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前2,前6
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前2
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前4,前5,前7,前9
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前11,前13
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3前14
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後10
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後11
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後12,後13,後14

評価割合

試験平常点(レポート,小テストなど)合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100
専門的能力000
分野横断的能力000