機構学

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機構学
科目番号 0055 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:鈴木健司・森田寿郎 共著「基礎から学ぶ機構学」(オーム社)又は同等のもの
担当教員 山口 大造

到達目標

学習目的:機械構成要素の特徴を理解し,要素間の相対運動を記述,解析する能力を身につける。

到達目標
1.リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。
2.代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。
3.カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。
4.主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。

ルーブリック

不可
評価項目1リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4節リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4節リンク装置の機構を理解できる。左記に達していない。
評価項目2代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。代表的なリンク装置の、変位、速度を求めることができる。代表的なリンク装置の、変位を求めることができる。左記に達していない。
評価項目3カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。カム装置の機構を理解できる。カム装置の概要について説明できる。左記に達していない。
評価項目4主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。ひとつの基礎曲線のカム線図を求めることができる。カム線図の概要について説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門
学習の分野:材料・設計と生産

基礎となる学問分野:工学/機械工学/設計工学・機械機能要素・トライボロジー

学習・教育到達目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産・管理」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。本科目は大学相当の内容を含む科目で,技術者教育プログラムの履修認定に関係する。

授業の概要:内燃機関や工作機械は複雑な構造をしているが,それを分解してみると実はリンクや歯車,カムなどの簡単な要素により成り立っている。機構学では,これら構成要素の種類,特徴,組合せ,また各要素間における相対運動の解析手法について解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:1週1単位時間で開講する。できるだけ具体例を示すために,スライドを中心に授業を進める。また,授業に対する理解を深めるため,適宜演習問題やレポートを課す。

成績評価方法:2回の定期試験の結果を同等に評価する(80%)。試験には,電卓,作図用具のみ持ち込みを許可する。8回程度の演習課題(20%)。状況に応じて,再試験を実施する場合がある。ただし,その場合にはすべての演習課題・追加課題の期日までの提出,および補習への出席がなされている必要がある。また,再試験は定期試験の点数に対し,最大60点でしか置き換えを行わない。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:数学や物理の基礎知識を必要とする。また,作図により解答する問題が多いため,毎回,定規,三角定規,コンパス等を準備しておくこと。事前に行う準備学習として、予習と復習(特に例題や練習問題)を行う。

基礎科目:基礎数学(1年),微分積分I,II(2,3),物理I,II(1,2),力学I, II, III(3)など。

関連科目:メカトロニクスI, II(3,4年),機械設計法I,II(3,4),機械力学(5),応用機械設計(5)など。

受講上のアドバイス:予習・復習が大切である。毎回,次回の内容について予告するので,該当箇所に目を通し,必要ならば基礎科目の復習を行っておくこと。また,自ら手を動かすことによって,作図・計算を行ってみることが大切である。講義で説明のあった問題を必ず一度は自分でも取り組んでみること。1単位時間開始15分以降の遅刻は欠課とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,機械と機構 (次回までに物理I,特に質点の運動について良く復習しておくこと)
2週 機械運動の基礎・質点の力学・機構の力学(1) 機械の運動と瞬間中心
3週 機械運動の基礎・質点の力学・機構の力学(2) 機械の運動と瞬間中心
4週 機械運動の基礎 機構の力学(1) 機械の運動と瞬間中心
5週 機械運動の基礎 機構の力学(2) 機械の運動と瞬間中心
6週 機械運動の基礎(1) 速度の求め方
7週 機械運動の基礎(2) 速度の求め方
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 機械運動の基礎(1) 分速度,相対速度,速度の求め方
10週 機械運動の基礎(2) 分速度,相対速度,速度の求め方
11週 機械運動の基礎(1) 加速度の求め方
12週 機械運動の基礎(2) 加速度の求め方
13週 リンク装置(1) 四節回転連鎖,スライダクランク連鎖,両スライダクランク連鎖,スライダてこ連鎖
14週 リンク装置(2) 四節回転連鎖,スライダクランク連鎖,両スライダクランク連鎖,スライダてこ連鎖
15週 (前期末試験) リンク装置の機構を理解し,その運動を説明できる。
代表的なリンク装置の,変位,速度,加速度を求めることができる。
16週 定期試験の返却と解答解説 リンク装置の機構を理解し,その運動を説明できる。
代表的なリンク装置の,変位,速度,加速度を求めることができる。
後期
3rdQ
1週 摩擦伝導装置(1) 転がり接触
2週 摩擦伝導装置(2) 転がり接触
3週 摩擦伝導装置(3) 楕円車
4週 摩擦伝導装置(4) 楕円車,摩擦車
5週 摩擦伝導装置(5) 摩擦車
6週 歯車装置(1) 歯形の条件,滑り速度
7週 歯車装置(2) 歯形の条件,滑り速度
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 歯車装置(1) 歯形に関する記号と用語,インボリュート
10週 歯車装置(2) 歯形に関する記号と用語,インボリュート
11週 カム装置(1) カムの種類,カム線図とカムの輪郭
12週 カム装置(2) カムの種類,カム線図とカムの輪郭
13週 カム装置(3) カム線図とカムの輪郭,板カムの作図
14週 カム装置(4) カム線図とカムの輪郭,板カムの作図
15週 (後期末試験) カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。
16週 定期試験の返却と解答解説 カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。3後11,後12,後13,後14,後15,後16
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。3後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000