集合と位相

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 集合と位相
科目番号 0083 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書:松坂和夫 著、 集合・位相入門(岩波書店)
担当教員 吉田 英治

到達目標

現代数学の基礎である集合・位相に関する基礎知識を習得する。
1集合、写像の基本的性質を理解する。
2位相、位相空間に対する基礎知識を習得する。
3連結性、コンパクト性に対する基礎知識を習得する。

ルーブリック

   優   良    可     不可
評価項目1集合、写像に関する応用的な問題を解くことができる。集合、写像に関する問題を解くことができる。集合、写像に関する基礎事項を理解している。集合、写像に関する基礎事項が理解できていない。
評価項目2位相、位相空間に対する基本的な性質を十分理解している。位相、位相空間に対する基本的な性質を理解している。位相、位相空間に対する定義を理解している。位相、位相空間に対する定義が理解できていない。
評価項目3連結性、コンパクト性に対する基本的な性質を十分理解している。連結性、コンパクト性に対する基本的な性質を理解している。連結性、コンパクト性に対する定義を理解している。連結性、コンパクト性に対する定義が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:数学・物理(専門科目)
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/基礎解析学
学習教育目標との関連:本科目は学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。
技術者教育目標との関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化、A-1:工学に関する基礎知識として、自然科学の幅広い分野の知識を修得し、説明できること」である。
授業の概要:集合・位相は微分積分学、線形代数学と並んで現代数学を支える基幹的な分野である。現代数学を学ぶ上で欠くことのできない支柱であり、現代数学の物の見方を身につける最良の科目である。また最近では工学の様々な分野で集合・位相の発想法が応用されてもいる。工学をしっかり学びたい学生、進学を希望する学生、数学が好きな学生に受講をすすめる。
授業の進め方・方法:
授業の方法:板書を中心に授業を進める。授業では集合、写像、位相空間などに対する基礎的な内容を理解することを目標とする。またその理解の定着を図るために演習を課すこともある。
成績評価方法:2回の定期試験の結果(同等に評価し50%)と課題(50%)の合計により評価する。なお、成績によっては追加レポートを課すこともある。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。
履修上のアドバイス:1年生の基礎数学の中で習った集合と論理の内容をしっかりと確認しておくこと。
基礎科目:基礎数学(1年)、微分積分Ⅰ(2年)、基礎線形代数(2年)
関連科目:代数学(5年)、幾何学(5年)、解析学(5年)など。
受講上のアドバイス:復習をしながらゆっくりと講義を進めるが、自主的な勉強が重要である。毎回の授業の復習をしっかりとやってもらいたい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、集合の概念 集合の概念を理解する
2週 集合の間の演算 集合の演算を修得する
3週 写像の概念 写像の概念を理解する
4週 全射、単射、全単射 写像の全射性、単射性などを理解する
5週 ユークリッド空間 ユークリッド空間を理解する
6週 ユークリッド空間の開集合、閉集合 ユークリッド空間における開集合を理解する
7週 ユークリッド空間の開集合系の基底 ユークリッド空間における開集合系の果たす役割を理解する
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ユークリッド空間の連続関数 ユークリッド空間の連続関数を理解する
10週 位相 位相とは何かを理解する
11週 開集合、開核 開集合がどのように定義されるかを理解する
12週 閉集合、閉包 閉集合がどのように定義されるかを理解する
13週 近傍 近傍とは何かを理解する
14週 位相の比較 位相の比較の仕方を理解する
15週 前期末試験
16週 前期末試験の返却と解答解説
後期
3rdQ
1週 基本近傍系 基本近傍系とは何かを理解する
2週 連続写像 連続写像の定義を理解する
3週 開写像、閉写像 開写像、閉写像を理解する
4週 部分空間 部分空間の定義を理解する
5週 直積空間 直積空間の定義を理解する
6週 連結位相空間 連結位相空間の定義を理解する
7週 連結性に関する諸定理 連結性に関する諸定理を理解する
8週 後期中間試験
4thQ
9週 位相空間の連結成分 連結成分の定義を理解する
10週 ユークリッド空間の連結部分集合 ユークリッド空間における連結部分集合とは何かを理解する
11週 コンパクト位相空間 コンパクト位相空間の定義を理解する
12週 コンパクト性に関する諸定理 コンパクト性に関する諸定理を理解する
13週 コンパクト性とハウスドルフ空間 ハウスドルフ空間の定義を理解する
14週 ユークリッド空間のコンパクト部分集合 ユークリッド空間におけるコンパクト部分集合とは何かを理解する
15週 後期末試験
16週 後期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力50000050100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000