機械設計法Ⅱ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械設計法Ⅱ
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は機械設計法Ⅰ(3年)で使用したものと同じものを使用する。
担当教員 小西 大二郎

到達目標

学習目的:機械要素設計の基本的な考え方を理解することで,デザイン基礎能力を修得する。また,材料力学や力学の知識を機械要素設計に応用する能力を修得する。

到達目標
1. 要素設計の立場から,機械設計に関する基本的な考え方が説明できる。
2. 主な機械要素の種類・働き・規格と設計方法について説明ができる。
3. 機械材料,材料力学,力学などの知識を活用して,機械要素を合理的かつ安全に設計できる。
4. 機械の“動く”部分をうまく制御,利用するトライボロジーの技術が設計においてどのように活用されているか説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1  知識・技術の社会への影響を論理的に判断を下しながら知識を融合して課題を明確にでき,その結果を設計に考慮できる。 知識を融合することで設計要件・問題点等の課題を明確にできる。  設計対象をモデル化することでその機能の本質を理解できる。  設計要件・問題点等の課題を言える。 設計要件・問題点等の課題を言えない。
評価項目2 設計対象をモデル化することでその機能の本質を理解し,かつ設計対象となるものを品質,コスト,納期を配慮しながら設計できる。 設計対象となるものを品質,コスト,納期を配慮しながら設計できる。 設計対象となるものを合理的に概ね設計できる。 設計対象となるものを合理的に設計できない。
評価項目3 公式ではなく,力学の概念と知識から必要な設計式を理解して,活用できる。 力学の知識を設計解導出の手段として活用できる。 設計式を設計解導出の手段として概ね使える。 設計式を設計解導出の手段として使えない。
評価項目4 機械や機械要素の機能や性能を満足させることのできる条件と設計式との関係を関連付けできる。 機械や機械要素の性能を制御する方法について考察できる。 機械や機械要素の性能を制御する方法について概ね言える。 機械や機械要素の性能を制御する方法について言えない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 学習の分野:材料・設計と生産

基礎となる学問分野:工学/機械工学/設計工学・機械機能要素・トライボロジー

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化、A-2:「材料と構造」,「運動と振動」,「エネルギーと流れ」,「情報と計測・制御」,「設計と生産・管理」,「機械とシステム」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:機械設計とは人間が必要とする機能を一つの機械システムに具体化する作業過程である。機械を設計するための基本的考え方や方法について解説するとともに機械を構成する代表的な機械要素を例にその設計法を解説する。特に軸受,歯車の項目ではトライボロジー(摩擦,摩耗,潤滑を取り扱う技術)との関連に注意して説明する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:パワーポイントや板書を中心に,実験実習で学習した事項との関連に注意しながら授業を進める。また,理解が深まるよう学習の進度にあわせて,演習指導をする。

成績評価方法:定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。試験には,電卓以外の持込を許可しない。演習・レポート(30%)。また,成績が60点未満の学生に対して再試験を行うことがある。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のため履修が必修である。

履修のアドバイス:教科書は機械設計法Ⅰ(3年)で使用したものと同じものを使用する。具体的なある一つの機械を設計するには、設計製図・実験実習・力学に関する科目はいうまでもなく社会科学に関する科目も含めた学習成果や、多くの長年の経験や慣習によって培われてきた知識が必要とさる。
 したがって事前に行う準備学習として,これら関連科目の復習や日刊工業新聞,日本経済新聞などを読み,機械システムに関する国内外の現状と動向を知ることを勧める。

基礎科目:総合理工入門(1年),材料学(2),CAD入門(2),機械設計製図Ⅰ~Ⅱ(2~3),力学Ⅰ~Ⅲ(3),材料力学Ⅰ(3),機構学(3),機械設計法Ⅰ(3)など

関連科目:機械システム設計概論(4年),機械設計創造演習(4),材料力学Ⅱ(4),機械システム工学実験(4),応用機械設計(5),応用設計工学(専1)など

受講上のアドバイス:本来,機械設計は「総合」に重きを置く分野であるので,他の教科で学習した知識と関連させて学習するよう心掛けること。遅刻は25分までとし,これを越えるときは欠席と見なす。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,軸受の種類と特徴〔軸と軸受,摩擦低減の原理,すべり軸受と転がり軸受,軸受の選択基準〕 軸受の機能,種類と用途を説明できる。
すべり軸受と転がり軸受の違いや特徴を学び,軸受選択基準を説明できる。
2週 転がり軸受1〔構造と種類,呼び番号〕 転がり軸受の構造と種類を説明できる。
転がり軸受の組合わせと剛性の関係を説明できる。
転がり軸受の構造,特徴から転がり軸受形式を選定できる。
転がり軸受選択の基準と呼び番号の構成を説明できる。
3週 転がり軸受2〔転がり軸受の選定(転がり疲れと定格寿命)〕 転がり軸受の寿命を説明できる。
転がり軸受の損傷形態を理解し,JIS規格が規定する転がり軸受の寿命計算方法にしたがって計算できる。
4週 転がり軸受3〔転がり軸受の選定(転がり疲れと定格寿命)〕 転がり軸受の寿命を説明できる。
転がり軸受の損傷形態を理解し,JIS規格が規定する転がり軸受の寿命計算方法にしたがって計算できる。
5週 転がり軸受4〔転がり軸受の組合せ,転がり軸受の使い方,潤滑方法と速度限界〕 機械要素の摩擦損失低減や耐摩耗性の向上を図るための具体的な潤滑法を複数立案し,それらの得失を理解できる。
転がり軸受の速度限界を説明できる。
転がり軸受の固定方法を説明できる。
6週 すべり軸受1〔すべり軸受の原理,すべり軸受の構造と形式,潤滑機構と潤滑油〕 動圧軸受の種類・構造と動作原理を説明できる。
潤滑油の性質,軸受メタルの材料とその特性を説明できる。
7週 すべり軸受2〔すべり軸受の設計〕 潤滑の形態・分類(流体潤滑から境界潤滑まで)を説明できる。
すべり軸受設計のための資料の使い方が説明できる。
すべり軸受の設計に活用される指標を理解し,すべり軸受の寸法を仕様と制限条件とに照らして,決定できる。
機械要素の摩擦損失低減や耐摩耗性の向上を図るための具体的な潤滑法を複数立案し,それらの得失を理解できる。
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説,歯車1〔歯車伝動の特徴,動力(“回転”と“力”の伝達)とてこの原理〕 動力伝達要素の運動の伝達と変換の原理を説明できる。
動力の意味を理解し,計算できる。
代表的な歯車の種類や特徴と用途を説明できる。
機械に適した歯車の形式を選択できる。
10週 歯車2〔インボリュート歯車,歯車のかみ合い運動と各部名称〕 インボリュート歯形を説明できる。
歯車の動力伝達のメカニズムを説明できる。
インボリュート歯形とサイクロイド゙歯形の特徴を説明できる。
歯の接触点の運動を説明できる。
歯車のかみあい運動と性能の関係が説明できる。
11週 歯車3〔歯車の標準化と各部寸法〕 歯車の標準化と歯の大きさの表し方を説明できる。
歯車の各部歯車の各部名称,バックラッシ,頂げきを図示し説明できる。
12週 歯車4〔歯車の小型化,歯車のかみ合い率と運転性能〕 かみあい率を説明できる。
13週 歯車5〔歯の干渉と最小歯数,標準歯車と転位歯車〕 歯の切下げを説明できる。
非転位(標準)歯車と転位歯車の違いを説明できる。
歯車に切下げを生じさせない転位係数を計算および説明できる。
転位歯車の必要性を理解し,転位係数を設定できる。
14週 歯車6〔静かな歯車の工夫,標準平歯車の強度(曲げ強さと面圧強さ),歯車の種類と用途,高い減速比を得る装置(歯車列)〕 精度,加工,組立が良ければ静かな運転が期待できることを説明できる。
設計資料を活用して,必要な設計パラメータを決定できる。
非転位(標準)平歯車について,歯の曲げ強さ,歯面強さを計算できる。
歯車列の速度伝達比を求めることができる。
歯車装置の条件を満たす歯車の歯数を関係式から求めることができる。
歯車の速度伝達比と中心距離の関係式から歯車の歯数を決定できる。
減速装置の図から変速歯車について説明できる。

15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説,まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。3
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。3
標準規格を機械設計に適用できる。3
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。3
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。3
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。3
軸の種類と用途を理解し、適用できる。3
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。3
キーの強度を計算できる。3
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。3
滑り軸受の構造と種類を説明できる。3前1,前6,前7
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。3前1,前2,前3,前4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。3前9,前10,前11
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。3前12,前13
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。3前13
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。3前14
歯車列の速度伝達比を計算できる。3前14

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000