到達目標
学習目的:実験課題を通して基礎知識・技術の理解を深化させると共に,実験の遂行能力,結果に対する考察能力,論理的思考能力,説明能力を養う。
到達目標:
1 実験実習の心得を理解し,実践できる。
2 機械工学分野の各種実験および演習を行うことができ,結果の整理と考察ができる。
3 実験等の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
4 実験等の内容と結果を基礎・関連科目と関係付けて理解し,説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 到達レベルの目安(可) | 到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 実験実習を行う上での心得を十分に理解し,決められたルールに則って実験等を行い,十分な完成度のレポートを期限内に提出できる。 | 実験実習を行う上での一通りの心得を理解し,決められたルールに則って実験等を行い,レポートを期限内に提出できる。 | 実験実習を行う上での最低限の心得を理解し,決められたルールに則って実験等を行い,レポートを提出できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | 目的および装置の操作方法等を十分に理解して実験等を行い,結果の整理と十分な考察ができる。 | 目的および装置の操作方法等を理解して実験等を行い,結果の整理と考察ができる。 | 担当教職員の指示の下で実験等を行い,結果を整理できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目3 | 文献等の調査も踏まえて実験等に関する内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。 | 実験等に関する一通りの内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。 | 実験等に関する最低限の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目4 | 実験等の内容と結果を基礎・関連科目および工学技術と関係付けて理解し,説明できる。 | 実験等の内容と結果を基礎・関連科目と関係付けて理解し,説明できる。 | 実験等の内容を基礎・関連科目と関係付けて理解し,説明できる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
※実務との関係:この科目は,機械システム工学の基盤となる各項目について実験形式で授業を行うものである。工作実験は,機械メーカーで設計開発を担当していた教員(技術士)が担当する。熱実験は,企業で燃焼施設の排ガス測定や温泉水発電実証事業に従事していた教員が担当する。
一般・専門の別:専門
学習の分野:実験・実習他
基礎となる学問分野:工学/機械工学
学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」「⑥課題探求・解決能力の育成」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-3:実験・実習をとおして,技術に関する基礎知識の理解を深めるとともに,関連した技能や手法を修得し,説明できること」であるが,付随的には「D-1」,「D-3」,「F-1」にも関与する。
授業の概要:今まで学習した専門科目の知識を実験実習により確認し,理解を深めるために実施する。また,実験計画,実験装置の準備・操作,データ収集・解析,ディスカッション,報告書の作成,質疑応答といった一連の作業を通して,目的達成能力や他者と協働して組織的に研究・実務を遂行する能力を身に付ける。
授業の進め方・方法:
授業の方法:クラスを4グループに分けて,前期4テーマ(材料,制御,熱,流体),後期4テーマ(工作,精密測定,機械学,プログラミング)の実験を巡回して行う。各担当教員の指導の下,グループで組織的に実験に取り組み,議論を行う。実験後は,データ整理,文献調査,考察を行い,報告書を作成して提出する。報告書提出時に,理解度を確認するために口頭試問を行う場合がある。
成績評価方法:全報告書の提出を必須とし,未提出の報告書が1つでもある場合は単位を認定しない。成績評価は8テーマの平均により行う。報告書の提出期限は,特別の指示がない限り,実験の翌週とする。報告書提出時の注意や遅刻の成績への反映は,各テーマの初回に説明する。
注意点:
履修上の注意:本科目は必修科目であり,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の5分の1以下)および単位修得が必須である。
履修のアドバイス:事前に行う準備学習として,基礎科目で学んだ内容を十分に復習しておくこと。また,実験の内容について関連科目と関連付けながら理解を深めることが望ましい。
基礎科目:数学・物理全般,機械システム工学実験実習I(機械2年),材料学(機械2),機械工作法(機械2),機械システム工学実験実習II(機械3),力学II・III(全系3),材料力学I(機械3),機械設計法I(機械3)など
関連科目:材料力学II(機械4年),熱力学(機械4),流体工学(機械4),機械設計法II(機械4),制御工学(機械4),伝熱工学(機械5),機械力学(機械5),エネルギー変換工学(機械5),材料加工学(機械5),ロボット制御(機械5),卒業研究(機械5)など
受講上のアドバイス:実技を伴う科目であるので遅刻や欠課をしないこと。実験にあたっては,現象を注意深く観察・探求する態度で臨むこと。なお,結果の記述のみで考察が不足する報告書は再提出となるので,必ず担当教員の中間確認を受けること。10分を超えて遅刻した場合には欠課とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
以下は授業計画の一例である. ガイダンス,レポート作成の事前指導(全グループ共通)
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・実験・実習の心得を理解し,実践できる。
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2週 |
材料(ひずみ測定1) |
・材料の変形,応力とひずみの関係を説明できる。 ・材料のひずみを測定し,評価できる。
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3週 |
材料(ひずみ測定2) |
・材料の変形,応力とひずみの関係を説明できる。 ・材料のひずみを測定し,評価できる。
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4週 |
材料(組織観察・硬度試験) |
・金属と合金の組織を説明できる。 ・硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。
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5週 |
制御(MATLAB・Simulink) |
・制御系設計ソフトを理解し,説明できる。
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6週 |
制御(フィードバック制御基礎) |
・フィードバック制御系をモデル化し,説明できる
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7週 |
制御(フィードバック制御) |
・フィードバック制御のモデルと実験の違いを説明できる。
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8週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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2ndQ |
9週 |
熱(ディーゼルエンジンの性能試験) |
・ディーゼルエンジンの原理を理解し,熱効率などの性能を評価できる。
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10週 |
熱(熱交換器の特性試験) |
・熱交換器の原理を理解し,伝熱特性を評価できる。 ・管内流のレイノルズ数を求め,流れの状態を評価できる。
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11週 |
熱(熱電素子の発電特性試験) |
・熱電素子の原理を理解し,発電特性を評価できる。
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12週 |
流体(管路抵抗測定,流量測定,遠心ポンプの性能試験) |
・流体力学の基礎を理解し,流れの状態や計測方法を説明できる。 ・管内流の状態を測定し,評価できる。
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13週 |
流体(円柱周りの圧力分布および抗力測定) |
・流体力学の基礎を理解し,流れの状態や計測方法を説明できる。 ・物体まわりの流れの状態を測定し,評価できる。
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14週 |
流体(実験結果についてのプレゼンテーションおよび結果及び考察の検討) |
・流体力学の基礎を理解し,流れの状態や計測方法を説明できる。
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15週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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16週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
工作(旋盤の性能試験) |
・切削加工の原理,バイトの種類,切削条件などについてを説明できる。 ・旋盤の性能を評価できる。
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2週 |
工作(切削抵抗実験) |
・切削加工の原理,バイトの種類,切削条件などについて説明できる。 ・切削抵抗を測定し,評価できる。
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3週 |
工作(機械振動実験) |
・振動の種類と調和振動を説明できる。 ・機械に発生する振動を測定し,評価できる。
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4週 |
精密計測(演算増幅回路) |
・演算増幅回路を説明できる。
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5週 |
精密計測(真円度の測定) |
・計測の基礎を理解し,説明できる。 ・真円度の測定方法と測定機器を説明できる。 ・真円度を測定できる。
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6週 |
精密計測(平面度の測定) |
・計測の基礎を理解し,説明できる。 ・平面度の測定方法と測定機器を説明できる。 ・平面度を測定できる。
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7週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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8週 |
機械学(歯車の解析) |
・歯車の種類,各部の名称,歯形曲線,歯の大きさの表し方を説明できる。
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4thQ |
9週 |
機械学(ねじの強度試験) |
・ねじの種類・用途などを説明できる。 ・ねじに作用する力を計測できる。
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10週 |
機械学(トライボロジー実験:傾斜平面軸受の性能) |
・軸受の種類・用途などを説明できる。 ・傾斜平面軸受の性能を評価できる。
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11週 |
プログラミング(データ処理) |
・情報処理の基礎を理解し,プログラムを作成できる。
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12週 |
プログラミング(物理問題1) |
・情報処理の基礎を理解し,プログラムを作成できる。
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13週 |
プログラミング(物理問題2) |
・情報処理の基礎を理解し,プログラムを作成できる。
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14週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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15週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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16週 |
報告書の整理(全グループ共通) |
・レポートの作成の仕方を理解し,実践できる。 ・実験の内容をレポートにまとめることができ,口頭でも説明できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 報告書 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 |