機械設計創造演習

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械設計創造演習
科目番号 0097 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(機械システム系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:演習内容は別途配布
担当教員 塩田 祐久

到達目標

学習目的:機械工学の課題に対して,汎用的なソフトウェアを活用して問題を解決する能力を身に付ける。

到達目標
1.汎用プログラムを使って機械工学に関する問題を解くことができる。
2.課題に対して適切な解析条件を考えることができる。
3.解析結果から必要な情報を取得することができる。

ルーブリック

不可
評価項目1汎用プログラムを使って機械工学の課題を解き,内容を説明することができる。汎用プログラムを使って機械工学の課題を解くことができる。汎用プログラムを使って機械工学の簡単な課題を解くことができる。左記に達していない。
評価項目2課題に対して,適切な解析条件を選択し,物理的に説明することができる。課題に対して,適切な解析条件を選択することができる。課題に対して,助言を受けながら適切な解析条件を選択することができる。左記に達していない。
評価項目3解析結果から必要な情報を適切に取得し,物理的に説明することができる。解析結果から必要な情報を適切に取得することができる。解析結果から簡単な情報を取得することができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門  
学習の分野:材料・設計と生産

基礎となる学問分野:工学/機械工学

学習教育目標との関連:本科目は「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目の学習・教育到達目標は付随的に「(D) 課題解決能力,研究能力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力を身に付けそれらを発揮することができる」に関与する。

授業の概要:本科目では,CADあるいは汎用解析ソフトを使い,機械工学に関する基礎的な問題を解析する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:授業はPC,プロジェクタおよび黒板を用いて行う。汎用ソフトを使った解析課題を出すので、各自で解析を行う。また,設計に基づいてはり模型を製作し,強度試験を行い,解析結果との挙動の違いを調べる。これらについて報告書を作成して提出する。報告書提出時に,理解度を確認するために口頭試問を行う場合がある。

成績評価方法:成績評価は各報告書の評価点を平均した結果とする。全報告書の提出を必須とし,未提出の報告書が1つでもある場合は単位を認定しない。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:
・事前に行う準備学習として,基礎科目となる材料力学Ⅰの内容を復習しておくこと。
・機械工学の基礎問題を別なツールを使って解く手法を学習する科目であり,解析前のモデル化を行うためにも解析結果から設計に必要なデータを読み取るためにも機械工学全般の基礎知識がポイントとなるので,必要に応じて復習や予習を行うこと。

基礎科目:CAD入門(2年),機械設計製図Ⅰ(2),材料学(2),機械設計法Ⅰ(3),材料力学Ⅰ(3),機械設計製図Ⅱ(3)

関連科目:機械工作法Ⅱ(4年),材料力学Ⅱ(4),卒業研究(5)

受講上のアドバイス:解析結果から設計に必要なデータを読み取るには,元となる学問の基礎知識の理解が必修である。また,CADなどのツールは各自で復習し,使い方に慣れておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス〔日程,心構え,注意事項など〕
材料力学の基礎知識の確認(応力と変形量)
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。応力と変形量の定義や考え方を理解する。
2週 材料力学の基礎知識の確認(応力と変形量) 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。応力と変形量の定義や考え方を理解する。
3週 3D-CADの基本操作 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
4週 【ここから、3D-CADを用いた構造解析】
単純な棒の作図と構造解析の方法
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
5週 単純な棒の構造解析(3D-CAD製図) CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
6週 単純な棒の構造解析(3D-CAD製図と解析手順) CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
7週 単純な棒の構造解析(解析結果の表示と意味) CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
8週 機械工学(材料力学)による計算結果との比較 ・CADシステムの役割と基本機能を理解する。
・許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
4thQ
9週 データ整理と報告書作成 ・CADシステムの役割と基本機能を理解する。
・許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
10週 複雑な形状を持つはりの設計・作図・解析 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
11週 複雑な形状を持つはりの設計・作図・解析 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
12週 複雑な形状を持つはりの設計・作図・解析 CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。
13週 はり模型の製作・説明・強度試験 設計をもとに,はり模型を製作し,強度試験を実施する。
14週 解析と強度試験の結果を比較・考察 CADシステムの構造解析と実際の挙動との違いを知る。
15週 データ整理と報告書作成 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
16週 報告書作成 許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4後3,後4,後10,後11
機械設計許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
力学許容応力と安全率を説明できる。4
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4

評価割合

報告書発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000