到達目標
学習目標:有機化学の基礎を俯瞰し, マテリアルサイエンスの基礎と応用を理解する。
到達目標
1.マテリアルサイエンスを学ぶための有機化学の基礎基本を身につける
2.種々の機能性有機材料の特徴を理解する
ルーブリック
| 優 | 良 | 可 | 不可 |
評価項目1 | マテリアルサイエンスを学ぶ上で必要な有機化合物の構造, 反応性に関して理解しており, 具体的な例を示しながら自分の言葉で説明できる。 | マテリアルサイエンスを学ぶ上で必要な有機化合物の構造, 反応性に関して理解しており,自分の言葉で説明できる。 | マテリアルサイエンスを学ぶ上で必要な有機化合物の構造, 反応性に関して一通り理解できている。 | 有機化学の基礎が身についていない。 |
評価項目2 | 様々な機能性有機材料の基礎, 特徴, その応用を具体的な例も挙げながら自分の言葉で説明できる。 | 様々な機能性有機材料の基礎, 特徴, その応用を自分の言葉で説明できる。 | 様々な機能性有機材料の基礎, 特徴, その応用に関して一通りの事項を知っている。 | 機能性有機材料に関してその内容を理解することができない。 |
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
一般・専門の別:専門
基礎となる学問分野:無機化学・物理化学・有機化学
学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「(3) 基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。
授業の概要:有機化合物をベースとした機能性材料は, エレクトロニクスやナノテクノロジーの進歩により, 電気・電子材料や光学材料, ひいては生体機能材料にまで重要な位置を占めつつある。 本講義では, 有機機能材料の基礎と応用を解説し, 裾野の広いエンジニアとなるための手助けをする。
授業の進め方・方法:
授業方法:講義は全て電子黒板を用いて行う。講義資料や, 講義を録画した映像データは全てwebで公開するので活用せよ。試験に自は筆のノートの持ち込みを許可する予定であるため, 授業中に各自で講義ノートを作成すること。
成績評価方法:以下の通り集計予定である。変更がある場合には逐次アナウンスをするので, 注意しておくこと。
【中間】論述形式の試験 70%, 小テスト30%
【期末】論述形式の試験 70%, 実験レポート 30%
各期の単純平均が60点以上であれば単位を認定する。再試験や追加手当などは行わない。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。
履修上のアドバイス:この科目は専門科目である。受動的な態度で講義に臨んでいては,決して内容は身につかない。講義の前には,テキストの指定した箇所を必ず読んでくること。安易に「暗記」に頼ることがないよう心掛けよ。化学という学問の本質を理解できるよう,常にLogicalな思考を続けながら講義に臨んでほしい。
基礎科目:化学I(全系2年),化学II(全系3年), 一般化学(先進3年), 物性物理(全系4年)
関連科目:有機化学I(先進4)およびII(先進5),化学実験(先進4),物理化学(先進5)
受講上のアドバイス:
高度な内容を取り扱うため, 安易な気持ちで受講をしないこと。この講義を通じ, 知識の裾野が大きく広がることは保証する。マテリアルサイエンスに興味のある, 意欲的な学生は是非受講してほしい。
(事前に行う準備学習)教科書の該当箇所にざっと目を通しておく。
【重要】遅刻の取り扱い;講義開始時に出欠の確認をする。このときに所在が確認できなければ, この日の授業は「欠課」とみなす。多くの5年生は社会人の1歩手前である。社会は時間に厳しいことをよく認識すること。
参考書:ジョーンズ有機化学, マクマリー有機化学, 物性化学(松永義夫)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス, 有機化学の基礎① |
化学I ~ IIで学習した内容を復習し, 今後の学習に備える。
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2週 |
有機化学の基礎② |
同上
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3週 |
分子間力の考え方 |
分子間に働く相互作用について, その起源を理解する。
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4週 |
液晶 |
液晶の定義, 構造などの基礎事項および液晶の応用について理解する。
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5週 |
原子軌道と分子軌道・化学結合① |
原子軌道の概念を理解する。
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6週 |
原子軌道と分子軌道・化学結合② |
原子化結合法と分子軌道法を理解する。
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7週 |
光と物質の相互作用 |
Jablonski diagramに基づき, 光励起された有機分子の辿る運命を理解する。それに基づき, 有機色素に関する基礎事項とその応用について理解する。
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8週 |
【中間試験】 |
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2ndQ |
9週 |
機能性有機色素 |
有機色素に関する基礎事項と, その応用(例えばバイオイメージング)について理解する。
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10週 |
有機導電体 |
TTF-TCNQ錯体に代表される導電性分子錯体に関してその構造と電気特性について理解する。
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11週 |
有機エレクトロニクス材料 |
有機エレクトロルミネセンス, および有機薄膜太陽電池の原理と応用を理解する。
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12週 |
ナノマシンと分子デバイス |
ホスト-ゲストの化学, 分子モーターについてその原理を理解する。
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13週 |
化学実験;フルオレセインの合成 |
発光性分子を自らの手で合成し, その性質について理解を深める。
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14週 |
(予備日)最先端の有機材料 |
最新の研究内容について論文を紹介する。
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15週 |
【期末試験】 |
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16週 |
試験返却, 総まとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 3 | |
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。 | 3 | |
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。 | 3 | |
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 実験レポート・小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |