学習目的:実験を通して,これまで学習した内容を確認し理解を深めるとともに,実験を遂行し,得られたデータを整理し,結果から得られることについて考察する力を養う。
到達目標
電気電子に関する各種の計測,試験法等についての技術を習得するとともに,専門科目について学習した内容を実験を通して理解する。
・実験で使用する装置や器具の取り扱い方法を修得し,主体的かつ協調的に問題解決できる能力を身につける。
・実験結果をレポートにまとめることで,グラフ,文章,式等で表現する能力を身につける。
・実験結果から工学的に考察し,説明できる。
◎目標達成のために他者と協調・協働して行動できる。
概要:
一般・専門の別:専門,学習の分野:実験・実習
基礎となる学問分野:工学/電気電子工学
学習教育目標との関連:本科目は学習教育目標「③基盤となる専門性の深化」,「⑥課題探求・解決能力の育成」をさらに推し進めるための科目である。
授業の概要:これまでに学習した電気回路・電子回路・電子工学・電力などの分野の知識を,実験実習を通して理解を深める。
授業の進め方・方法:
授業の方法:3グループに分かれて実験を行う。実験結果を整理し検討・考察を行い,報告書にまとめ,担当教員に提出する。
成績評価方法:実験報告書(70%),出席状況および授業態度(なお,授業態度には,服装および実習テキストなどの忘れ物も対象とする)(30%)
注意点:
履修上の注意:本科目は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の5分の1以下)および単位修得が必須である。
履修のアドバイス
・実験室では実験実習ができる服装であること。特に「電気機械実験」では,実習服と帽子を必ず着用すること。女子も長ズボン着用のこと。また運動靴など安全性の高い靴を履くこと。サンダル履きは不可。電卓を持参すること。
・事前の準備学習として,総合理工基礎,総合理工実験実習,総合理工演習,電気電子回路,電気基礎,制御基礎,電気機器Ⅰ,電気電子計測Ⅰ,電気電子システム工学実験実習Ⅰの内容を復習しておくこと。
基礎科目:総合理工基礎(1年),総合理工実験実習(1),総合理工演習(2),電気機器Ⅰ(2),制御基礎(2),電気電子回路(2)など 関連科目:全系横断演習Ⅰ・Ⅱ(3,4),電気電子システム工学実験(4)など
受講上のアドバイス
・実験テキストを事前によく読んでおき,内容や進め方を十分把握しておくこと。座学で学んでいない内容についても気を引き締めて取り組み,実験で学ぶという心構えをしっかり持つことが大切である。
・授業開始時刻に遅刻を確認する。各時限において15分以上の遅刻は欠課扱いとし,遅刻部分のやってない実験について追実験を行う。
・報告書の提出は締切を厳守すること。締切を過ぎての提出は原点となるばかりでなく未提出となる場合がある。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス〔実験内容の説明。班分け。テキストの配布など〕 |
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2週 |
ダイオード・トランジスタ |
測定データを適切に処理し得られた特性より,ダイオード・トランジスタを理解する。
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3週 |
ディジタル回路 |
ディジタルICの特性や利用法を理解する。
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4週 |
レポート作成 |
測定データを適切に扱い,適切なレポートを作成する。
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5週 |
光センサ・トランジスタを用いたスイッチ |
光センサの特性や利用法を理解する。 MOSトランジスタを用いたスイッチの利用方法を理解する。
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6週 |
LEGO Mindstormsを用いたフリーキックロボットの製作(1) |
フリーキックを実施するロボットの設計方法,製作方法,プログラミングを理解する。
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7週 |
LEGO Mindstormsを用いたフリーキックロボットの製作(2) |
フリーキックを実施するロボットの設計方法,製作方法,プログラミングを理解する。
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8週 |
実験予備日,レポート指導 |
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2ndQ |
9週 |
LEGO Mindstormsを用いたフリーキックロボットの製作(3) |
フリーキックを実施するロボットの設計方法,製作方法,プログラミングを理解する。
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10週 |
LEGO Mindstormsを用いたフリーキックロボットの製作(4) |
フリーキックを実施するロボットの設計方法,製作方法,プログラミングを理解する。
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11週 |
マイコンを用いたC言語によるフィジカルコンピューティング(1) |
マイコンを使った電子回路の作製と組み込みプログラミングの基礎を理解する。
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12週 |
マイコンを用いたC言語によるフィジカルコンピューティング(2) |
マイコンを使った電子回路の作製と組み込みプログラミングの基礎を理解する。
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13週 |
マイコンを用いたC言語によるフィジカルコンピューティング(3) |
マイコンを使った電子回路の作製と組み込みプログラミングの基礎を理解する。
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14週 |
マイコンを用いたC言語によるフィジカルコンピューティング(4) |
マイコンを使った電子回路の作製と組み込みプログラミングの基礎を理解する。
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15週 |
実験予備日,レポート指導 |
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16週 |
実験予備日,レポート指導 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス〔実験内容の説明。班分け。テキストの配布など〕 |
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2週 |
二足歩行ロボットを用いた実験(1) |
二足歩行ロボットの基本的な動作方法を理解する。
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3週 |
二足歩行ロボットを用いた実験(2) |
二足歩行ロボットの基本的な動作方法を理解する。
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4週 |
二足歩行ロボットを用いた実験(3) |
二足歩行ロボットの基本的な動作方法を理解する。
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5週 |
二足歩行ロボットを用いた実験(4) |
二足歩行ロボットの基本的な動作方法を理解する。
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6週 |
各種半導体 |
実験により各種半導体の特性を理解する。
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7週 |
LSIの観察と分析 |
LSIの構造について理解する。
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8週 |
実験予備日,レポート指導 |
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4thQ |
9週 |
ホール素子
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ホール効果について理解する。
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10週 |
レポート作成 |
測定データを適切に扱い,適切なレポートを作成する。
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11週 |
キルヒホフの法則(AC) |
交流キルヒホフの法則を理解する。
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12週 |
電力の測定 |
単相電力計の構造について理解する。
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13週 |
単相変圧器の特性試験 |
単相変圧器の特性を理解する。
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14週 |
ホイートストンブリッジ |
ブリッジの利用方法,原理について理解する。
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15週 |
実験予備日,レポート指導 |
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16週 |
実験予備日,レポート指導 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 4 | |
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。 | 4 | |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
共振について、実験結果を考察できる。 | 4 | |
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。 | 4 | |
論理回路の動作について実験結果を考察できる。 | 4 | |
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 4 | |
トランジスタの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。 | 4 | |
ディジタルICの使用方法を習得する。 | 4 | |