概要:
※実務との関係:この科目は企業で電気電子工学に関する職務経験を有する教員が,その経験を活かし,自分と社会との関係において職業がどのような位置づけにあるかを理解したり,仕事(職業)を通じて社会に貢献することの意義を理解したり,働く上での安全に関する知識の重要性を理解することを目的として講義形式で授業を行うものである。
一般・専門の別:「専門」
学習の分野:融合科目・その他
必修・必履修・履修選択・選択の別:必履修
基礎となる学問分野:総合領域/総合理工学科
学習・教育目標との関連:
本科目は総合理工学科の学習・教育目標「⑤ グローバルな視点と社会性の養成」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:
本科目の学習・教育目標は主として「(G)技術者倫理の理解,G-1:倫理的・経済的および安全上の考察に関する理解を深め,技術者として社会に対する責任を自覚し,説明できること」であるが,付随的に「F-1」および「F-2」にも関与する。
授業の概要:
1~3年の特別活動で学習した「職業・就業」に関する知識を基に,自分が就業するために何が必要かを考える。学生に「就業する」ということを考えてもらうためのケーススタディを行い,就業した後何が必要かを理解してもらう。また就業に際し必要となる安全衛生教育も行う。
授業の進め方・方法:
授業の方法:
グループディスカッションを中心に行い、各自の就業意識を確認し合う。まず、安全衛生に関するケーススタディ・ディスカッションを行う。続いて、そして就業することの意義をグループでまとめる。その後、各自社会人であることを想定したケーススタディを行い、就業する上で何が必要かをお互いに議論し合う。
成績評価方法:
就業するにあたっての心の在り方に関するケーススタディの結果のレポート(40%),プレゼンテーションの相互評価(20%),安全衛生・防災に関するレポート評価(40%)。
注意点:
履修上の注意
課程修了のためには履修が必須である。
履修のアドバイス:
基本的にはグループワークを中心に行う。各自自分の意見を述べ、他のメンバーとの意見交換が出来るように与えられたテーマに対して準備をしっかりやること。これまでの知識が実際にどのように役立つかを考えること。
基礎科目:物理Ⅰ(1年),国語Ⅰ(1),化学Ⅰ(2),国語Ⅱ(2),政治経済(2),化学Ⅱ(3),国語Ⅲ(3)
関連科目:学外実習(4年),卒業研究(5),1~3年特別活動
受講上のアドバイス:
主体性をもってあらゆることに取り組む必要がある。自分で積極的に意見を述べること。必要な資料がすべて与えられるものではなく,必要なものを自ら見つける姿勢が必要である。業開始25分以内であれば遅刻とする。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス ・就業/安全/防災についての意識調査 -Grディスカッション |
|
2週 |
・安全に対するイメージの具体化(ケーススタディ)-Grでディスカッション |
安全の重要性が認識され、危険予知に対する意識が向上する
|
3週 |
・各Grの得られた結果をプレゼンテーションし、相互評価 |
各Grで理解した安全の重要性の相互理解
|
4週 |
・防災に対するイメージの具体化(ケーススタディ)-Grでディスカッション |
防災の重要性が認識され、危険予知に対する意識が向上する
|
5週 |
・各Grの得られた結果をプレゼンテーションし、相互評価 |
各Grで理解した防災の重要性の相互理解
|
6週 |
・安全/防災についての意識再調査 -レポート作成・提出 |
各自が理解した安全/防災の重要性についてまとめる
|
7週 |
・社会で働くことの意義理解 -Grでディスカッション |
社会で求められる能力についての認識をはっきりさせる
|
8週 |
・社会で働くことの意義理解 -レポート作成・提出 |
各自が理解した「働くことの意義」についてまとめる
|
2ndQ |
9週 |
・就業に対するイメージの具体化 -GrでのケーススタディⅠ |
チームワーク力(分業・分担)に必要なものを理解する
|
10週 |
・就業に対するイメージの具体化 -Grの意見集約 |
各自が理解したチームワーク力(分業・分担)に必要なものを修得する方法を考える
|
11週 |
・各Grの得られた結果をプレゼンテーションし、相互評価 |
各Grで理解したチームワーク力についての相互理解
|
12週 |
・就業に対するイメージの具体化 -GrでのケーススタディⅡ |
違った立場で、チームワーク力(分業・分担)に必要なものを理解する
|
13週 |
・就業に対するイメージの具体化 -Grの意見集約 |
各自が理解したチームワーク力(分業・分担)に必要なものを修得する方法を考える
|
14週 |
・各Grの得られた結果をプレゼンテーションし、相互評価 |
各Grで理解したチームワーク力(分業・分担)に必要なものの相互理解
|
15週 |
・就業についての意識再調査 -レポート提出 |
各自が理解した「チームワーク力(分業・分担)に必要なもの」についてまとめる
|
16週 |
・レポート返却 |
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 3 | |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 3 | |
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。 | 3 | |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 3 | |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。 | 3 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 3 | |
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。 | 3 | |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 3 | |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 3 | |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 3 | |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 3 | |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 3 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 3 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 3 | |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 3 | |
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 3 | |
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。 | 3 | |
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。 | 3 | |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | |
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。 | 3 | |
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。 | 3 | |
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。 | 3 | |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 3 | |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | |
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 3 | |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 3 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 3 | |