力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 力学Ⅲ
科目番号 0066 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 児島忠倫ほか「エース 流体の力学」(朝倉書店)
担当教員 細谷 和範,加藤 学

到達目標

学習目的:静止流体力学・動水力学の基礎事項を理解し,これらを応用して関連した問題を解析するための基礎能力を修得する。

到達目標:
1.流体の性質の基礎事項および問題解決能力を身につける。
2.静止流体力学の基礎事項および問題解析能力を身につける。
3.動水力学に関する基礎事項および問題解析能力を身につける。
4.ベルヌーイの定理,運動量の法則に関する基礎事項および問題解析能力を身につける。

ルーブリック

不可
評価項目1流体の定義と力学的な取り扱いかたを正確に説明できる. 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を正確に説明できる. 圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを正確に説明できる. ニュートンの粘性法則,非ニュートン流体を正確に説明できる.流体の定義と力学的な取り扱いかたを説明できる. 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる. 圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる. ニュートンの粘性法則を用いて演習問題を解くことができる.流体の定義と力学的な取り扱いかたを概ね説明できる. 流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる. 圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを概ね説明できる. ニュートンの粘性法則を用いて演習問題を概ね解くことができる. 左記に達していない.
評価項目2絶対圧力およびゲージ圧力を説明でき,演習問題を解くことができる. パスカルの原理を説明でき,演習問題を解くことができる. 液柱計やマノメーターを用いた圧力測定の説明ができ,演習問題を解くことができる. 平面や曲面に作用する圧力および圧力中心を計算できる. 物体に作用する浮力を説明でき,演習問題を解くことができる.絶対圧力およびゲージ圧力の演習問題を解くことができる. パスカルの原理の演習問題を解くことができる. 液柱計やマノメーターを用いた圧力測定の演習問題を解くことができる. 平面に作用する圧力および圧力中心を計算できる. 物体に作用する浮力の演習問題を解くことができる. 絶対圧力およびゲージ圧力の演習問題を概ね解くことができる. パスカルの原理の演習問題を概ね解くことができる. 液柱計やマノメーターを用いた圧力測定の演習問題を概ね解くことができる. 平面に作用する圧力および圧力中心を概ね計算できる. 物体に作用する浮力の演習問題を概ね解くことができる. 左記に達していない.
評価項目3定常流と非定常流の違いを正確に説明できる. 流線と流管の定義を図を使って説明できる. 質量保存則と連続の式を説明でき,演習問題を解くことができる. オイラーの運動方程式からベルヌーイの式を導出でき,説明ができる. 定常流と非定常流の違いを説明できる. 流線と流管の定義を説明できる. 連続の式を用いて流速と流量を計算できる. オイラーの運動方程式とベルヌーイの式を説明できる. 定常流と非定常流の違いを概ね説明できる. 流線と流管の定義を概ね説明できる. 連続の式を用いて流速と流量を概ね計算できる. オイラーの運動方程式とベルヌーイの式を概ね説明できる. 左記に達していない.
評価項目4ピトー管,べンチュリー管,オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる. 運動量の式を理解し,流体が物体に及ぼす力を計算できる.ピトー管,べンチュリー管,オリフィスを用いた演習問題を解くことができる. 運動量の式を用いて流体が物体に及ぼす 力を計算できる. ピトー管,べンチュリー管,オリフィスを用いた演習問題を概ね解くことができる. 運動量の式を用いて流体が物体に及ぼす力を概ね計算できる.左記に達していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:一般

学習の分野:自然科学系共通・基礎

基礎となる学問分野:工学/機械工学/流体工学

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。

授業の概要:流体工学は,水その他の流体を対象に主として実験的手法により解析する水力学と理論的手法によって解明する流体力学を一つの体系にまとめたものである。できる限り数式を多用せずに現象の物理的意味を明確にすることに重点を置いて解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:
・板書を中心に教科書に沿って授業を進め,できるだけ具体的に解説を行う。
・毎回,課題を出して授業時間外での追加学習を求める。授業において理解度を確認するための小テストを実施する。
・授業は後期に実施する。

成績評価方法:
・成績は,定期試験(70%)+授業時間外の学習成果(小テストを実施)(30%)の合計から評価する。
・2回の定期試験の結果を同等に評価する。試験には教科書・ノートの持込を許可しない。
・授業時間外の学習成果(小テストを実施)は全てTeamsの課題から提出する。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには本科目の履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:
・事前に行う準備学習として,基礎科目の内容(物理,力学,数学(微分積分,微分方程式))を復習して関連性を意識すること。
・可能な限り身近な例を挙げて解説するので,あまり細かい数式の導出にとらわれすぎず,物理的意味を深く理解するように心掛ける方が良い。

基礎科目:基礎数学(全系1年),物理Ⅰ(全系1),物理Ⅱ(全系2),力学Ⅰ(全系3),力学Ⅱ(全系3),熱力学概論(全系3)
関連科目:流体工学(機械4年),熱力学(機械4),エネルギー変換工学(機械5),伝熱工学(5),流体力学(専2)等

受講上のアドバイス:
・予習・復習を十分にするとともに演習問題にも積極的に取り組むこと。
・授業時間外に復習や課題への取組を必ず行い,小テストへの準備をすること。
・授業開始時刻に遅れた場合,20分までは遅刻,それ以降は欠課として扱う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
流体の特性とその取り扱い方
『流体の特性に関する課題』
流体の定義と力学的な取り扱い方を説明できる。
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を説明できる。
圧縮性流体と非圧縮性流体の違いを説明できる。
ニュートンの粘性法則,ニュートン流体,非ニュートン流体を説明できる。
2週 静止流体の力学1
〔流体に働く力と応力,圧力〕
『静止流体力学1に関する課題』
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。
パスカルの原理を説明できる。
3週 静止流体の力学2
〔重力場にある静止流体〕
『静止流体力学2に関する課題』
液柱計やマノメーターを用いて圧力を測定できる。
物体に作用する浮力を計算できる。
4週 静止流体の力学3
〔相対的静止状態における力学〕
『静止流体力学3に関する課題』
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。
相対的静止状態に関する演習問題を解くことができる.
5週 流れとそれを表す方法1
〔流線方程式,流れを表す方法〕
定常流と非定常流の違いを説明できる。
流線と流管の定義を説明できる。
6週 流れとそれを表す方法2
〔流体粒子の加速度,連続の式〕
質量保存の法則と連続の式を説明できる。
連続の式を用いて流速と流量を計算できる。
7週 オイラーの運動方程式
『連続の式・オイラーの運動方程式に関する課題』
オイラーの運動方程式を説明できる。
8週 (前期中間試験)
4thQ
9週 前期中間試験の返却と解答解説
ベルヌーイの定理1
エネルギー保存則とベルヌーイの式を説明できる。
10週 ベルヌーイの定理2
『トリチェリの定理に関する課題』
トリチェリの定理を導出ができる.
11週 ベルヌーイの定理3
『ベンチュリー管,ピトー管の課題』
ピトー管,ベンチュリ管,オリフィスを用いた流量や流速の測定原理を説明できる。
12週 流体の運動量
『運動量の法則に関する課題』
運動量の法則を理解し,流体が物体に及ぼす力を計算できる。
13週 運動量の法則の応用
『運動量の法則に関する課題』
運動量の法則を理解し,流体が物体に及ぼす力を計算できる。
14週 角運動量の法則とその応用 角運動量の法則を理解し,流体が物体に及ぼす力を計算できる。
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
運動の法則について説明できる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合70003000100
基礎的能力70003000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000