電気機器Ⅱ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気機器Ⅱ
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:深尾正著「電気機器」(実教出版)    参考書:仁田工吉他著 「大学課程電気機器(Ⅰ)」(オーム社), 「エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス第2版」(森北出版)
担当教員 中村 直人

到達目標

学習目的:2年生までに学習した電気の基礎知識を基に,回転機の原理,構造,基本特性を理解し,また等価回路を用いて電気特性を考える能力を修得する。

到達目標
1. 誘導機の原理と構造を説明できる。
2. 同期機の原理と構造を説明できる。
3. 誘導機と同期機の基本特性を理解し,等価回路を説明できる

ルーブリック

不可
評価項目1誘導機の原理と構造を図解しながらわかりやすく説明できる。 誘導機の原理と構造を説明できる。誘導機の原理と構造を理解している。左記に達していない。
評価項目2同期機の原理と構造を,図解しながらわかりやすく説明できる。同期機の原理と構造を説明できる。同期機の原理と構造を理解している。左記に達していない。
評価項目3誘導機と同期機の基本特性を理解し,等価回路を説明できて,電気特性の基礎的な計算ができる。誘導機と同期機の基本特性と等価回路を理解し,電気特性の基礎的な計算ができる。誘導機と同期機の基本特性と等価回路を理解している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・電気・電子

基礎となる学問分野:工学/電気電子工学/電力工学・電力変換・電気機器

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「① 教養豊かな実践的人間力の養成」「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

授業の概要:広く世の中に普及していて無くてはならない機器であり,また電気機器の基本を理解する上で大変重要な2種類の回転機(誘導機と同期機)について,原理・基礎理論・運転特性などを学習する。


授業の進め方・方法:
業の方法:パワーポイントを中心に解説し,理解が深まるように適宜演習問題・小テストを実施する。多人数制の授業は学生の質問を前提としているため,積極的な質問を心がけてほしい。

成績評価方法:
最終成績は前期成績と後期成績の平均とする。
評価点は,定期試験の平均点を70%,課題と小テストの平均点を30%とする。
前期末成績または後期末成績が60点に満たないものには,特別課題を課す。特別課題に合格したものは,その時点の成績が60点となる。
成績点に応じて課題数は変動し,50~59点は1題,40~49点は2題,その他は3題である。特別課題は口頭試問であるので,入念に準備すること。
注意点:
履修上の注意:本科目は必履修科目であり,学年の課程修了のために、本科目履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:準備学習として,電気機器Ⅰで学んだ三相交流,フェーザ図に関してよく理解しておくこと。常に実物を想像しながら考え,計算をし,特性を求めるように心がけるように。

基礎科目:総合理工基礎(1年),電気基礎(2),電気機器Ⅰ(2)

関連科目:パワーエレクトロニクス(5),電気電子機器設計(4),電気電子材料(5),発電工学(4),送配電工学(4),電気法規(4)

受講上のアドバイス:資料を事前にTeamsにアップロードするので,あらかじめ予習をすること。授業中は積極的に質問することを歓迎する。電気主任技術者試験(機械等)の受験にも本科目は役立つ。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,総論 前期の以下の内容について理解する
2週 三相誘導電動〔原理〕 三相交流による回転磁界と動作
3週 三相誘導電動〔構造〕 誘導電動機の構造
4週 三相誘導電動機〔理論〕 三相誘導電動機のすべり
5週 三相誘導電動機〔理論〕 一次電流と二次電流
6週 三相誘導電動機〔等価回路〕 3相誘導電動機の等価回路の考え方
7週 試験前演習
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 中間試験の解説
10週 三相誘導電動機〔特性・制御法〕 すべりとトルクの関係,V/f一定制御による速度制御
11週 三相誘導電動機〔等価回路〕 回路定数の求め方
12週 単相誘導電動機〔原理・始動法〕 単相誘導機について理解する
13週 試験前演習
14週 演習解説
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の解説
後期
3rdQ
1週 ガイダンス,総論 後期の以下の内容について理解する
2週 三相同期発電機〔原理・構造〕 同期発電機の発電原理と構造
3週 三相同期発電機
〔等価回路〕
等価回路の考え方
4週 三相同期発電機〔特性〕 無負荷励磁特性と短絡電流
5週 三相同期発電機〔特性〕 短絡比、自己励磁現象
6週 試験前演習
7週 演習解説
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 中間試験の解説
10週 三相同期発電機〔並行運転〕 同期発電機の並行運転時の相互作用
11週 三相同期電動機〔原理〕 同期電動機の原理
12週 三相同期電動機〔等価回路〕 発電機と電動機の対比
13週 三相同期電動機〔特性・始動法〕 電動機特性,各種始動法
14週 試験前演習
15週 (後期末試験)
16週 後期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。3
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。3
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3
誘導機の原理と構造を説明できる。4
同期機の原理と構造を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度課題小テスト合計
総合評価割合700001515100
基礎的能力0000000
専門的能力700001515100
分野横断的能力0000000