コミュニケーション学Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 コミュニケーション学Ⅰ
科目番号 0092 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 配布プリントのみ. 参考図書: 図書館にある演劇関係の書籍(本学, または県立図書館, 美作大学図書館).  推薦図書: 川島健 『演出家の誕生―演劇の近代とその変遷』(彩流社).
担当教員 住田 光子

到達目標

[学習目的]
西洋演劇の鑑賞と分析を通して, 描かれている時代の特徴やその時代のなかにいきる人々の多様な考え方・とらえ方を知り, 自らの生活に生かす。演劇を通して, 社会とひとびとのつながりについて考えていく。
[到達目標]
① 基本的目標: 演劇を鑑賞する際に, 観客として問題意識を持つことができる。
② 発展的目標: 演劇の生み出された背景知識をもとに, 演劇を批評することができる。
③ 最終目標: 現代の演劇パフォーマンスには, その前の時代の演劇が大きな影響力を持っていることを念頭に置きながら, 演劇パフォーマンスを分析することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1演劇を鑑賞する際に, 観客として問題意識を持つことが十分にできる。演劇を鑑賞する際に, 観客として問題意識を持つことがおおむねできる。演劇を鑑賞する際に, 観客として問題意識を持つことができない。
評価項目2演劇の生み出された背景知識をもとに, 演劇を批評することが十分にできる。演劇の生み出された背景知識をもとに, 演劇を批評することがおおむねできる。演劇の生み出された背景知識をもとに, 演劇を批評することができない。
評価項目3前の時代との関連性を念頭に置きながら, 現代の演劇パフォーマンスを分析し, 論理的に考察することが十分にできる。前の時代との関連性を念頭に置きながら, 現代の演劇パフォーマンスを分析し, 論理的に考察することがおおむねできる。前の時代との関連性を念頭に置きながら, 現代の演劇パフォーマンスを分析し, 論理的に考察することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:一般
学習の分野:国際コミュニケーション推進プログラム
必修・履修・履修選択・選択の別:履修選択
基礎となる学問分野:人文学/文学・言語学 学科目標との関連:本科目は「⑤グローバルな視点と社会性の養成」に相当する科目である。
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「B(B-2)地球上の多様な歴史観・文 化・習慣の違いを理解し,説明できること」であるが,付随的には「B-1」「B-3」「D-3」にも関与する。
授業の概要:西洋演劇を鑑賞し,ひとつの視点から付随する資料を読む。そうした学習活動を通して, 時代の特徴やその時代のなかにいきる人々の多様な考え方・とらえ方を知りじぶんの生活のなかに活かす。演劇を通して, 社会とひとびとのつながりを考える。
授業の進め方・方法:
授業の進め方: ①講義 ②鑑賞 ③上演/フィルム・シートの作成 ④レポート課題にむけてのリサーチ

授業内容・方法: 演劇のいくつかのトピックにしたがって, 舞台芸術作品を鑑賞する。毎回, あるテーマが与えられるため, 受講者は時間内にそれにたいする答えをみつけ, まとめる。授業では, もととなる古典や文学作品, さらには解説資料を提示する。そうしたものを手掛かりに, 論理的にひとつのトピックを掘り下げてほしい。

成績評価方法:レポート: 55%, 平常点(上演/フィルム・シートの作成, グループ課題, 授業への積極性・参加度)45%。なお、定期試験はおこなわない。
注意点:
履修上の注意 :
本科目は「授業時間外の学習を必修とする科目」である。1単位あたり授業時間として15単位時間開講するが,これ以外に30単位時間の学習が必修となる。これらの学習については担当教員の指示に従うこと。なかでも, レポートに重きをおく。さらに, 毎回のシート提出をおこたると点数が下がることに留意されたい。理由があって休む場合は、事前に相談してほしい。

履修のアドバイス : 
単位のみ取得したい人は, 本科目を履修しないでください。シェイクスピアや音楽がつかわれた演劇を始め, 舞台芸術全般に関する選択科目です。履修者が興味のある作品を見つけ出し, 扱われている主題や演劇的問題を足を使って自ら調べることを求めます。もとの古典作品や付随文献を読み, 舞台やその映像としての翻案作品を鑑賞することが必要とされます。

基礎科目:政治経済(2年) 日本史(2年)
関連科目:Communication学Ⅱ (4年) 異文化社会論Ⅱ(4年) 技術者倫理 (5年)

受講のアドバイス : 授業には積極的に参加し,課題は必ず期限内に提出すること。授業開始後の入室は, 映像を鑑賞する際の妨げになるので慎むこと。60分以上の遅刻は欠課扱いとする。本学図書館には, シェイクスピア劇の翻訳がすべてあります。ぜひ多くの戯曲に触れてください。また, レポート作成の際には, 県立図書館の本を予約し取り寄せることをおすすめします。
受講上の注意 : 私語, スマフォ, PCでの内職については, きびしく減点する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション / 劇場と観客
授業のすすめ方, 予習・復習のしかたを確認する。
2週 西洋演劇の起源 祝祭 / 劇場と観客
観劇環境について知ることができる。
3週 演劇と音楽 / ヴォードヴィル(軽歌劇)とミュージカル
ガストン・ルルーの小説『オペラの怪人』と舞台(ミュージカル)について知ることができる。
4週 演劇と音楽 / ヴォードヴィル(軽歌劇)とミュージカル 仮面, オルゴール, 椅子, 旋律をはじめ, Phantom (怪人) の孤独を描く際の舞台演出を考察できる。
5週 前期近代演劇と現代演劇 / ウィリアム・シェイクスピア『ロミオとジュリエット』 シェイクスピアの悲劇と, 古典における劇作の規則を知ることができる。
6週 前期近代演劇と現代演劇 / ウィリアム・シェイクスピア『ロミオとジュリエット』 Romeo and Juliet の台詞を読み,映像を観る。オリジナルと翻案作品を比較できる。
7週 前期近代演劇と現代演劇 / 『ロミオとジュリエット』 トム・ストッパード, マーク・ノーマン脚色『恋に落ちたシェイクスピア』を通して, 現代翻案の傾向を知ることができる。
8週 レポートの作成 レポートを作成する。授業前半の振り返りができる。
2ndQ
9週 リーディング・パフォーマンス

演劇の朗読から, 舞台演出を考える。
10週 ベトナム戦争と反戦のミュージカル /『ミス・サイゴン』
ヘリコプターの存在を通して, 時空間の移動の演出を考える。
11週 英国ナショナル・シアターの『戦火の馬』 マイケル・モーパーゴの小説と舞台作品を比較しながら, 馬のパペットの演出とその効果を考える。
12週 現代演劇 / みえないものの可視化 日本のケラリーノ・サンドロヴィッチ 『祈りと怪物』を通して, みえないものをいかに演出するかを分析する。
13週 リーディング・パフォーマンス
グループでの作業で, 演出における可能性を考察できる。
14週 リーディング・パフォーマンス

"
15週 劇場と社会 海外の劇場と日本の劇場の大きさの違い, 生活のなかに演劇が受け入れられているかを知る。
16週 まとめと総括 本授業の振り返りができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート合計
総合評価割合000004555100
基礎的能力00000454590
専門的能力00000000
分野横断的能力0000001010