概要:
一般・専門の別:一般
学習の分野:自然科学系共通・基礎
基礎となる学問分野:
物理学およびその関連分野
機械力学,ロボティクスおよびその関連分野
総合理工学科学習目標との関連: 本科目は総合理工学科学習教育目標「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。
授業の概要:
本科目は,初等力学を身近な現象や工学的現象へ応用することを目的とした科目であり,力のつり合いなどの静力学や点および剛体の運動などの動力学について解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法: 板書を中心に授業を進める。その中で出来るだけ実物例との関連に注意しながら授業を進める。また,理解が深まるよう演習・レポート・小テストを課す。
成績評価方法: 定期試験の結果をそれぞれ同等に評価する(70%)。小テスト・演習・課題レポート(30%)。
定期試験後の成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験を実施する。再試験の結果は,成績の上限を60点として,当該定期試験の結果と読み替える。各試験は筆記用具および電卓のみ持ち込み可能とする。遠隔授業を実施する場合は,成績評価方法を変更することがある。
注意点:
履修上の注意:本科目は必履修科目であり,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。
履修のアドバイス: 事前に行う準備学習として,基礎科目である物理Ⅰ,物理Ⅱの内容を復習しておくこと。これまでの物理で学んだ力学が基本であり,数学の知識も要するため,物理と数学の基礎をしっかり確立しておくことが肝要である。
基礎科目: 物理Ⅰ(全1年),物理Ⅱ(全2)
関連科目:力学Ⅰ(全3年),力学Ⅲ(全3)など
受講上のアドバイス:応用力を身に付けるために,多くの演習問題を解くことをすすめる。予習と復習を随時行うこと。また,課題レポートは指定期限までに必ず提出すること。20分を越える遅刻・早退は1欠課,65分を超える遅刻・早退は2欠課と見なすので注意すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,講義の概要,力,1点にはたらく力の合成と分解,3力以上の力系の合成 |
力は,大きさ,向き,作用する点によって表されることを理解し,適用できる。 一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき,合力と分力を計算できる。
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2週 |
力のモーメント,偶力,力の置き換え,着力点の異なる力の合成 |
力のモーメントの意味を理解し,計算できる。 偶力の意味を理解し,偶力のモーメントを計算できる。 着力点が異なる力の合成を説明できる。
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3週 |
1点にはたらく力のつりあい,接触点や支点にはたらく力 |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
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4週 |
着力点の異なる力のつりあい |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。
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5週 |
重心と図心,物体の重心 |
重心の意味を理解し,平板および立体の重心位置を計算できる。
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6週 |
点の運動,直線運動,平面運動,円運動 |
速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 落体の運動に関する位置や速度を計算できる。 周速度,角速度,回転速度の意味を理解し,計算できる。
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7週 |
運動の法則,慣性力,向心力と遠心力 |
運動の法則について説明できる。 向心加速度,向心力,遠心力の意味を理解し,計算できる。
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8週 |
(前期中間試験) |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験の返却と解答解説,剛体の回転運動と慣性モーメント |
角運動方程式と慣性モーメントについて説明できる。
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10週 |
慣性モーメントに関する定理,簡単な物体の慣性モーメント |
角運動方程式を理解し,剛体に働くトルクや慣性モーメントを計算できる。
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11週 |
剛体の平面運動 |
剛体の並進運動や回転運動を方程式で表すことができる。
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12週 |
運動量と力積,角運動量,運動量保存の法則,衝突 |
運動量および運動量保存の法則を説明できる。
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13週 |
仕事,エネルギー,動力 |
仕事,動力,エネルギーの意味を理解し,計算できる。
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14週 |
すべり摩擦 |
すべり摩擦の意味を理解し,摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。
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15週 |
(前期末試験) |
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16週 |
前期末試験の返却と解答解説 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | 前6 |
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。 | 3 | 前6 |
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。 | 3 | 前6 |
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。 | 3 | 前6 |
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。 | 3 | 前6 |
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | 前6 |
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前6,前11 |
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。 | 3 | 前6 |
物体に作用する力を図示することができる。 | 3 | 前1 |
力の合成と分解をすることができる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5 |
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。 | 3 | 前3,前4 |
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。 | 3 | 前3,前11 |
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 3 | |
慣性の法則について説明できる。 | 3 | 前7 |
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前3,前7 |
運動の法則について説明できる。 | 3 | 前7 |
運動方程式を用いた計算ができる。 | 3 | 前6,前7 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | 前6,前7 |
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。 | 3 | 前14 |
最大摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前14 |
動摩擦力に関する計算ができる。 | 3 | 前14 |
仕事と仕事率に関する計算ができる。 | 3 | 前13 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前13 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | 前13 |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前13 |
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。 | 3 | 前12 |
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。 | 3 | 前12 |
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。 | 3 | 前12 |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前7 |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | 前2,前4 |
角運動量を求めることができる。 | 3 | |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | 前11 |
重心に関する計算ができる。 | 3 | 前5 |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | 前9,前10,前11 |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | 前9,前11 |