電気磁気学概論

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 電気磁気学概論
科目番号 0098 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「工科の物理3 電磁気学」(培風館),参考書:「これからスタート!電気磁気学 要点と演習」(電気書院)
授業で使う資料はTeamsで配布する
担当教員 中村 重之

到達目標

学習目的:各系で学ぶ電気磁気に関係する専門科目の基盤とするために,電気磁気学の基本的な内容を理解する。

到達目標:
1.電気磁気学に関する基本的な事項についての説明ができる。
2.電気磁気学に関する基本的な計算ができる
3.自己の取り組みについて客観的に評価できる。

ルーブリック

不可
評価項目1電気磁気学に関する基本的な事項についての説明ができる。電気磁気学に関するとくに基本的な事項についての説明ができる。電気磁気学に関するとくに基本的な事項についての簡単な説明ができる。左記に達していない。
評価項目2電気磁気学に関する基本的な計算ができる。電気磁気学に関するとくに基本的な計算ができる。電気磁気学に関するとくに基本的かつ簡単な計算ができる。左記に達していない。
評価項目3自己の取り組みについて,客観的に評価できる。 自己の取り組みについて,ほぼ客観的に評価できる。 自己の取り組みについて,すこし客観的に評価できる。 左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:一般

学習の分野:自然科学系共通・基礎

基礎となる学問分野:工学/電気工学/電気電子基礎

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「2.確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。

授業の概要:幅広い理工学分野の基盤となっている電気磁気学の基本的な内容について,演習を交えて理解を深める。
授業の進め方・方法:
授業の方法
 前期のみ,1週2単位時間で開講する。教科書や配布資料などを用いて授業を進める。この授業は反転授業である。受講者は事前にweb上の解説動画を視聴し,授業時間中には学生同士で基本的な考え方を確認したのち,配付資料や教科書の演習問題を解く。毎回,基礎的な内容についての小テストを実施する。

成績評価方法
 成績の評価は,定期試験:70%,レポート・小テスト:25%,自己評価:5%とする。成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験を実施する。再試験の結果は,最終成績の上限を60点として,定期試験の結果と読み替える。
注意点:
履修上の注意:本科目は必履修科目であり,学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:事前にweb上の解説動画を視聴するとともに,配布資料をダウンロード・印刷してくること。

基礎科目:総合理工基礎(1年),物理Ⅰ(1)・Ⅱ(2),電気電子回路(2)

関連科目:物性物理(4年)

受講上のアドバイス:事前にweb上の解説動画を視聴するとともに,配布資料をダウンロード・印刷してくること。授業中には積極的に質問をするなどして理解を確実にするとよい。授業冒頭の出席確認時に不在の場合は遅刻とし,授業開始から単位時間の半分を過ぎての入室は欠課とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電気磁気学のための数学(1) 任意の座標をxy座標系,円筒座標系,球座標系を用いて表すことができる。各座標系での微小長さ,面積,体積を表すことができる。積分を用いて面積・体積の計算ができる。
2週 電気磁気学のための数学(2) ベクトルの内積の計算ができる。内積を用いて三角形の面積を求めることができる。
3週 クーロンの法則(1) クーロンの法則を用いて点電荷に働く力を求めることができる。
4週 クーロンの法則(2) クーロンの法則を用いて点電荷が作る電界を求めることができる。
5週 クーロンの法則(3) クーロンの法則を用いて直線状に分布した電荷,円環状に分布した電荷,円盤状に分布した電荷がつくる電界を求めることができる。
6週 電気力線 電気力線の性質を説明することができる。点電荷のつくる電気力線の数を求めることができる。
7週 平等電界 平行平板間の電界を求めることができる。平行平板間の電荷にはたらく力を求めることができる。
8週 (前期中間試験) ここまでの内容を理解し説明や計算ができる。
2ndQ
9週 前期中間試験の答案返却と解説 試験の内容を理解し説明や計算ができる。
10週 ガウスの法則(1) ガウスの法則の意味を説明することができる。ガウスの法則を用いて球電荷のつくる電界を求めることができる。
11週 ガウスの法則(2) ガウスの法則を用いて円筒電荷および平面電荷のつくる電界を求めることができる。球・球殻問題を解くことができる。
12週 電位 電界と電位との関係を説明することができる。点電荷のつくる電位をクーロンの法則を用いて求めることができる。球電荷のつくる電位をガウスの法則を用いて求めることができる。
13週 電位の勾配,電気双極子 電界を電位の微分で表すことができる。電位を微分して電界を求めることができる(円環,円板)。電気双極子のつくる電位と電界を求めることができる。
14週 ポアソンの法則とラプラスの方程式 ポアソンの方程式とラプラスの方程式を導出でき,説明することができる。簡単な式で表される電位がラプラスの方程式を満たすことを説明することができる。
15週 (前期末試験) ここまでの内容を理解し説明や計算ができる。
16週 前期末試験の答案返却と解説 試験の内容を理解し説明や計算ができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題合計
総合評価割合7000525100
基礎的能力7000525100
専門的能力000000
分野横断的能力000000