有機化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 有機化学Ⅱ
科目番号 0119 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 受講者と相談の上決定
担当教員 守友 博紀

到達目標

学習目標:有機化学の基礎を俯瞰し, マテリアルサイエンスの基礎と応用を理解する。

到達目標
1.マテリアルサイエンスを学ぶための有機化学の基礎基本を身につける
2.種々の機能性有機材料の特徴を理解する

ルーブリック

不可
評価項目1マテリアルサイエンスを学ぶ上で必要な有機化合物の構造, 反応性に関して理解しており, 具体的な例を示しながら自分の言葉で説明できる。マテリアルサイエンスを学ぶ上で必要な有機化合物の構造, 反応性に関して理解しており,自分の言葉で説明できる。マテリアルサイエンスを学ぶ上で必要な有機化合物の構造, 反応性に関して一通り理解できている。有機化学の基礎が身についていない。
評価項目2様々な機能性有機材料の基礎, 特徴, その応用を具体的な例も挙げながら自分の言葉で説明できる。様々な機能性有機材料の基礎, 特徴, その応用を自分の言葉で説明できる。様々な機能性有機材料の基礎, 特徴, その応用に関して一通りの事項を知っている。機能性有機材料に関してその内容を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門

必修・必履修・履修選択・選択の別:選択

基礎となる学問分野:無機化学・物理化学・有機化学

学科学習目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「(3) 基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

授業の概要:有機化合物をベースとした機能性材料は, エレクトロニクスやナノテクノロジーの進歩により, 電気・電子材料や光学材料, ひいては生体機能材料にまで重要な位置を占めつつある。 本講義では, 有機機能材料の基礎と応用を解説し, 裾野の広いエンジニアとなるための手助けをする。※受講者からの要望があれば, 授業内容を編入学試験も視野にいれた有機反応論に変更することもできる。ガイダンス時に相談に応じる。
授業の進め方・方法:
授業方法:講義は全てプロジェクタを用いて行う。成績評価が試験の場合には, 試験に自筆のノートの持ち込みを許可する予定であるため, 授業中に各自で講義ノートを作成すること。

成績評価方法:原則として, 論述式の試験によって評価する。受講生と相談し, レポート評価とすることもある。
注意点:
履修上の注意:本科目は必履修科目のため, 学年の課程修了のために履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修上のアドバイス:この科目は専門科目である。受動的な態度で講義に臨んでいては,決して内容は身につかない。講義の前には,テキストの指定した箇所を必ず読んでくること。安易に「暗記」に頼ることがないよう心掛けよ。化学という学問の本質を理解できるよう,常にLogicalな思考を続けながら講義に臨んでほしい。

基礎科目:化学I(全系2年),化学II(全系3年), 一般化学(先進3年), 物性物理(全系4年)

関連科目:有機化学I(先進4)およびII(先進5),化学実験(先進4),物理化学(先進5)


受講上のアドバイス:※本科目は環境ならびにエネルギー人材育成関連科目である。
高度な内容を取り扱うため, 安易な気持ちで受講をしないこと。この講義を通じ, 知識の裾野が大きく広がることは保証する。マテリアルサイエンスに興味のある, 意欲的な学生は是非受講してほしい。

参考書:ジョーンズ有機化学, マクマリー有機化学, 物性化学(松永義夫)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス, 授業内容の決定, 有機化学の基礎① 有機化学を考える上で必須である原子, 分子軌道の概念を理解する。
2週 有機化学の基礎② 同上
3週 有機化学の構造と反応性① 有機化合物の構造と立体化学, そして共鳴の概念に関して理解を深める。
4週 有機化学の構造と反応性② 代表的な有機化学反応の機構を理解する。
5週 物性有機化学の基礎 Jablonski diagramに基づき, 光励起された有機分子の辿る運命を理解する。
6週 機能性有機色素 有機色素に関する基礎事項と, その応用について理解する。
7週 液晶 液晶の定義, 構造などの基礎事項および液晶の応用について理解する。
8週 【中間試験】
2ndQ
9週 有機導電体 TTF-TCNQ錯体に代表される導電性分子錯体に関してその構造と電気特性について理解する。
10週 有機磁性体 有機磁性体の設計指針やその応用について理解する。
11週 有機エレクトロニクス材料 有機エレクトロルミネセンス, および有機薄膜太陽電池の原理と応用を理解する。
12週 ナノマシンと分子デバイス ホスト-ゲストの化学, 分子モーターについてその原理を理解する。
13週 最先端の有機材料① 最新の研究内容について論文を紹介する。
14週 最先端の有機材料② 同上
15週 【期末試験】
16週 試験返却, 総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000