パワーエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス
科目番号 0121 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:片岡昭雄著 「パワーエレクトロニクス入門」(森北出版) 参考書:金東海著「パワースイッチング工学」(電気学会)     「エレクトリックマシーン&パワーエレクトロニクス」(森北出版)
担当教員 中村 直人

到達目標

学習目的:各種電力用半導体素子の特徴を理解した上で,整流回路,チョッパおよびインバータの基本動作を理解する。

到達目標
1. 各種電力用半導体素子(パワーデバイス)の基本動作・特徴を説明できる。
2. 整流回路の原理とはたらきについて説明できる。
3. チョッパ,インバータの原理とはたらきについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種電力用半導体素子(パワーデバイス)の基本動作・特徴と電気特性を説明できる。各種電力用半導体素子(パワーデバイス)の特徴と電気特性を説明できる。左記に達していない。
評価項目2整流回路の原理とはたらきについて説明でき,出力平均値を計算できる。整流回路の原理とはたらきについて理解し,出力平均値を計算できる。左記に達していない。
評価項目3チョッパ,インバータの原理とはたらきについて説明でき,入出力特性の基礎的な計算ができる。 チョッパ,インバータの原理とはたらきについて理解し,入出力特性の基礎的な計算ができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門・電気・電子

基礎となる学問分野:工学/電気電子工学/電力工学・電力変換・電気機器

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「① 教養豊かな実践的人間力の養成」「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化,A-2:「電気・電子」,「情報・制御」に関する専門技術分野の知識を修得し,説明できること」である。

授業の概要:パワーエレクトロニクスの基礎を学ぶ。この技術は従来の電気機器と異なり,回路・半導体素子・制御の複合技術であり,現在も急速に進歩している分野であるが,本講義はその入門としての位置づけである。
授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書を主体に授業を進めるが,適宜プロジェクタによる視覚的な講義も行う。必要に応じて演習・課題を課す。本授業は,後期に集中して開講する。

成績評価方法:定期試験70%(2回の定期試験をそれぞれ同等に評価する。)演習・課題評価30%
注意点:
履修上の注意:本科目は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:整流回路は三相交流の動作を,チョッパ・インバータはLとCの性質を正確に理解していることが,本講義の理解に不可欠である。

基礎科目:総合理工基礎(1年),電気基礎(2),電気機器Ⅰ、Ⅱ(2、3)、電子回路Ⅰ(3),電気回路Ⅰ,Ⅱ(3,4)

関連科目:送配電工学(4年),電気電子材料(5)

受講上のアドバイス:事前準備として電気機器Ⅰ,Ⅱの復習を行い,三相交流の理解を確実にすること。授業中は積極的に質問することを歓迎する。電験3種(機器等)の受験に本講義は役立つ。授業開始25分以内であれば遅刻とし,遅刻3回で1欠課とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電力用半導体素子
〔ダイオード,トランジスタ〕
それぞれ以下の内容について理解する
2週 電力用半導体素子
〔サイリスタ,MOS-FET,IGBT〕
パワーエレクトロにクスに使用される半導体素子の特性
3週 整流回路〔基本回路〕 AC/DC変換の基本原理
4週 整流回路〔位相制御〕 サイリスタによるAC/DC出力制御
5週 整流回路〔抵抗負荷〕 整流回路の基本原理と出力波形
6週 整流回路〔誘導負荷〕 誘導負荷が及ぼす影響
7週 整流回路〔他励式インバータ〕 他励式インバータの原理
8週 (中間試験)
2ndQ
9週 中間試験の返却と解答解説,
直流チョッパ〔降圧〕
DC/DC変換の基本原理
10週 直流チョッパ〔昇圧他〕 昇圧形DC/DC変換回路の基本原理
11週 インバータ〔原理〕 インバータの基本原理
12週 インバータ
〔電圧形インバータ,PWM方式〕
PWMインバータの原理
13週 インバータ〔三相インバータ〕 三相インバータの原理とモータ駆動の方法
14週 AC-AC変換回路 AC/AC変換回路の基本原理
15週 (期末試験)
16週 期末試験の答案返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701000020100
基礎的能力0000000
専門的能力701000020100
分野横断的能力0000000