制御工学I

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 制御工学I
科目番号 0126 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合理工学科(電気電子システム系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 小坂学「高校数学でマスターする制御工学」(コロナ社)
担当教員 八木 秀幸

到達目標

学習目的:自動制御理論に関する基本的概念を修得することを目的とする。

到達目標:
1.制御システムの伝達関数を理解し,ブロック線図で説明できる。
2.制御システムの過渡応答特性を理解する。
3.制御システムの安定判別法について理解する。

ルーブリック

不可
評価項目1システムの振舞いを伝達関数やブロック線図を適用し解析することができる。システムの振舞いを伝達関数やブロック線図を用いて表現することができる。伝達関数やブロック線図を理解している。左記に達していない。
評価項目2制御システムの過渡応答特性を適用し解析することができる。制御システムの過渡応答特性を理解する。制御システムの基礎的な過渡応答特性を理解する。左記に達していない。
評価項目3フィードバックシステムの安定判別法を用いて解析することができる。フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。フィードバックシステムの基礎的な安定判別法について理解している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門,学習の分野:情報と計測・制御

基礎となる学問分野:工学/電気電子工学/制御工学

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「(3)基礎となる専門性の深化」に相当する科目である。

授業の概要:各種産業の自動化技術の進歩に伴い,制御工学は電気,機械、化学,航空などあらゆる分野における基礎学問となっている。簡単な例題,演習を交えながら,制御工学の概要について理解を深める。
授業の進め方・方法:
授業の方法:制御系の数学的モデルを構築して,入出力特性を伝達関数で表現する方法から始める。代表的な系の過渡特性および周波数特性を知ることによって,系の安定性を調べる方法も勉強する。系の安定性を調べるために被対象系の周波数特性をプロットするなどハンドワークも必要となる。

成績評価方法:2回の定期テストの成績(100点満点)をそれぞれ同等に評価する(70%)。
後期末(前期終了科目は前期末)段階の成績が60点未満の者には,出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験を実施する。再試験の結果は,最終成績の上限を60点として,当該定期試験の結果と読み替える。
授業中に行う確認テストおよび授業時間外の学習成果(課題に対する演習,レポートなど)もそれぞれ同等に評価する(30%)。ただし,提出期限を過ぎた学習成果については,最大20%までの評価とする。
注意点:
履修上の注意:本科目を選択した者は,学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。また,本科目は「授業時間外の学修を必要とする科目」である。当該授業時間と授業時間外の学修を合わせて,1単位あたり45時間の学修が必要である。授業時間外の学修については,担当教員の指示に従うこと。

履修のアドバイス:事前に行う準備学習として,これまでに学習した数学・物理の知識が必要であるので,復習しておくこと。また,演習問題を多く解くことで理解を深めていくことが重要であるため,講義中に理解するように自主的に課題に取り組む姿勢が必要である。

基礎科目:電気回路Ⅰ(3年)

関連科目:電気回路Ⅱ(4年),応用数学Ⅱ(4),制御工学Ⅱ(5),システム制御工学(専2)など

受講上のアドバイス:授業開始時に出欠確認を行う。遅刻2回で1欠課とするので注意すること。他人の受講の妨げになると判断した場合は,退出してもらうことがある。
身近にある機器と関連させつつ,自動制御理論を習得してもらいたい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
履修選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・制御工学の概要(ガイダンス)
2週 ・自動制御系の伝達関数(1) 伝達関数を用いたシステムの入出力計算
3週 ・自動制御系の伝達関数(2) 伝達関数を用いたシステムの入出力計算
4週 ・ブロック線図と簡単化 ブロック線図を用いた計算
5週 ・過渡応答 ステップ応答の計算
6週 ・周波数応答(1) 正弦波入力によるシステム応答の計算
7週 ・周波数応答(2) 正弦波入力によるシステム応答の計算
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 ・後期中間試験の返却と解答解説
10週 ・ボード線図 ボード線図の描き方
11週 ・ベクトル軌跡 ベクトル軌跡の描き方
12週 ・制御系の安定判別(ラウス法(1)) フィードバックシステムの安定判別方法の計算
13週 ・制御系の安定判別(ラウス法(2)) フィードバックシステムの安定判別方法の計算
14週 ・制御系の安定判別(ナイキスト法) フィードバックシステムの安定判別方法の計算
15週 (後期末試験)
16週 ・後期末試験の返却と解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合70003000100
基礎的能力0000000
専門的能力70003000100
分野横断的能力0000000