科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 生物
科目番号 0003 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 文部科学省検定済教科書「改訂生物基礎」(東京書籍) 参考書:スクエア最新図説生物(第一学習社)
担当教員 柴田 典人,前澤 孝信,高木 賢治

到達目標

学習目的
生物を通して科学とは何かを理解し、正確な生物学の知識を得ることで自然現象の中の生物が担う役割を理解し工学的に応用する力を身につける。

到達目標
1. 生物の共通性と多様性について理解している。
2. すべての生物に共通する遺伝情報としてのDNAの性質について説明できる。
3. 体内環境の調節機構について理解している。
4. 地球の生態系について説明できる。

ルーブリック

不可
評価項目1生物の共通性と多様性について理解し,具体例を挙げながら説明できる。生物の共通性と多様性について理解し,説明できる。生物の共通性と多様性について理解している。左記に達していない。
評価項目2DNAの性質について理解し,DNAが遺伝情報を担う仕組みと利点について説明できる。DNAの性質について理解し,DNAが遺伝情報を担う仕組みついて説明できる。あらゆる生物に共通したDNAの性質について説明できる。左記に達していない。
評価項目3体内環境の調節機構を理解し,体内の恒常性維持の仕組みについて複数の具体例を説明できる。体内環境の調節機構を理解し,恒常性維持の仕組みについて説明できる。体内環境の調節機構を説明できる。左記に達していない。
評価項目4地球上の生態系について説明でき,具体的な保全の方法を考えられる。地球上の生態系について説明でき,保全の方法を知っている。地球上の生態系について説明できる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:一般・自然科学系共通・基礎

学習の分野:自然科学系 共通・基礎

基礎となる学問分野:基礎生物学

学習教育目標との関連:本科目は「②確かな基礎科学の知識修得」に相当する科目である。

授業の概要:分子生物学や生命工学の発展により生命現象は分子,細胞レベルで理解できるようになった。また,地球上の生態系は我々の生命活動により様々に変化する。生物学は理学分野のみならず,工学や医学,農学といった幅広い分野で基礎的な素養が必要とされる領域となった。本講義では生物学の基礎について解説する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:図・表などの資料をプロジェクターにより投影, あるいは板書により解説しながら要点を解説する。適時, 授業内容に即した演習を授業中に行い, 復習と自主学習を促す。

成績評価方法:4回の定期試験の得点をそれぞれ同等に評価 (70%) し,各定期試験までの小テスト,レポート,課題などの提出をこれに加味 (30%) して,その都度評価する。原則として,前期成績は中間期末成績との,学年成績は全結果の単純平均とする。試験には教科書•ノートの持ち込みを許可しない。
実験レポートに関して、データの改竄、盗用、剽窃、剽窃幇助など研究倫理に反する不正行為があると担当教員が判断した場合は、そのレポートは0点として処理し、原則として再提出を認めない。(研究倫理に関する資料は日本学術振興会のWebページからも確認できる。 https://www.jsps.go.jp/j-kousei/rinri.html )
再試験はおこなわない。出席状況や授業態度が良好であれば,事前指示を与えた上で再試験の代わりに課題を課す。この場合60点を最高点として最終成績に加える。
注意点:
履修上の注意:本科目は必履修科目のため1学年の課程修了には履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:生物の単語を暗記するのではなく,生命現象の仕組みを理解して身につけて欲しい。事前に授業ファイルをダウンロードし、授業範囲を教科書で確認しておくこと。

基礎科目:中学までの理科

関連科目:一般生物学(先進科学系2年), 分子生物学(先進科学系3年),細胞生物学(先進科学系4年),生化学(先進科学系4年),応用生物学(全系4年),情報生物学(先進科学系5年),生命工学(専攻科1年)

受講上のアドバイス:レポート課題は期限を厳守すること。遅刻は授業の時間の半分を経過した時点で欠席として扱う。講義やそれに関連したことで疑問があれば,積極的に質問し,理解を深めて欲しい。事前に行う準備学習として、中学の理科を復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,生物の多様性と共通性(教科書p.12-23) 地球上の生物の多様性について説明できる。生物の共通性と進化の関係について説明できる。生物に共通する性質について説明できる。
2週 生物と遺伝子,DNAの構造(教科書p.52-59) DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。
3週 DNAの抽出実験1 植物のDNAを抽出することでDNAの化学的性質を理解できる。
4週 ゲノムと遺伝情報(教科書p.60-63) ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。
5週 遺伝情報とタンパク質の合成(教科書p.72-85) 遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。
6週 遺伝情報とタンパク質の合成(教科書p.72-85) 遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。
7週 遺伝情報とタンパク質の合成(教科書p.72-85)f 遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 前期中間験の答案返却と試験解説
10週 細胞周期とDNAの複製(教科書p.64-71) 染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。
11週 細胞周期とDNAの複製(教科書p.64-71) 細胞周期について説明できる。
12週 生命活動とエネルギー(教科書p.26-39) 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。
13週 生命活動とエネルギー(教科書p.26-39) 光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。
14週 生命活動とエネルギー(教科書p.26-39) 葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。
15週 (前期末試験)
16週 前期末試験の答案返却と試験解説
後期
3rdQ
1週 体内環境の特徴(教科書p.96-99) フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。
2週 心臓と血液循環(教科書p.100-105) 細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。
3週 体内環境を調節する器官(教科書p.108-115) 細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。
4週 自律神経による調節, 内分泌系による調節(教科書p.116-133 情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。
5週 自律神経による調節, 内分泌系による調節(教科書p.116-133) 情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。
6週 自然免疫(教科書p.134-157) 自然免疫による生体防御のしくみを説明できる。
7週 獲得免疫(教科書p.134-157) 獲得免疫による生体防御のしくみを説明できる。ワクチンや抗体とは何か理解する。
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 後期中間試験の答案返却と試験解説
10週 植生の多様性と遷移(教科書p.172-183) 植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。
11週 植生の多様性と遷移(教科書p.172-183) 世界のバイオームとその分布について説明できる。熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。
12週 気候とバイオーム(教科書p.184-197) 日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明でき
13週 生態系とその保全(教科書p.198-223) 生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。生態ピラミッドについて説明できる。生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。有害物質の生物濃縮について説明できる。地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。
14週 生態系とその保全(教科書p.198-223) 生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。生態ピラミッドについて説明できる。生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。有害物質の生物濃縮について説明できる。地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。
15週 (後期末試験)
16週 後期末試験の答案返却と試験解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000