日本語Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 日本語Ⅰ
科目番号 0010 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 『できる日本語 初中級 本冊』『できる日本語 初中級 わたしのことばノート』『できる日本語 初中級 わたしの文法ノート』(アルク),その他,教員が適宜準備し,配付する。
担当教員 宇都宮 紀雄,前澤 孝信

到達目標

学習目的:日本語の基礎の学習を通して,留学生が日本語を用いて周囲の人々とコミュニケーションがとれるようになり,本校における学生生活を実りあるものとできるよう,日本語能力を育成する。

到達目標
1.初級レベルの日本語の基礎的知識を身につける。
2.日本語で簡単な情報を集め,自分の考えを表現できるようになる。
3.日本語を用いて周囲の人々とコミュニケーションがとれるようになる。
4.日常で用いられる漢字の読み書きができるようになる。
5.日本語能力試験(JLPT)N3に合格する。

ルーブリック

不可
評価項目1日本語能力試験N3程度の文章を読み,理解することができる。日本語能力試験N3程度の文章を読み,ある程度理解することができる。日本語能力試験N4程度の文章を読み,理解することができる。左記に達していない。
評価項目2日本語能力試験N3程度の文法を用いて,自分の考えを表現することができる。日本語能力試験N3程度の文法を用いて,自分の考えをある程度表現することができる。日本語能力試験N4程度の文法を用いて,自分の考えを表現することができる。左記に達していない。
評価項目3日本語を用いて周囲の人々と積極的にコミュニケーションを図ろうとすることができる。日本語(センテンス)を用いて周囲の人々とコミュニケーションを図ろうとすることができる。日本語(単語)を用いて周囲の人々とコミュニケーションを図ろうとすることができる。左記に達していない。
評価目標4日常で用いられる漢字の読み書きができる。日常で用いられる漢字の読み書きがある程度できる。日常で用いられる漢字の読み書きが多少できる。左記に達していない。
評価目標5日本語能力試験(JLPT)N3に合格できた。日本語能力試験(JLPT)N3に合格できなかったものの、それなりの結果(80点前後)を出すことができた。日本語能力試験(JLPT)N3を受験した。日本語能力試験(JLPT)を受験しなかった。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:一般
学習の分野:日本語

基礎となる学問分野:人文学/文学・言語学

学習教育目標との関連:本科目は総合理工学科学習教育目標「⑤グローバルな視点と社会性の養成」及び「⑦コミュニケーション力・プレゼンテーション力の育成」に相当する科目である。

授業の概要:1年次の留学生を対象とした日本語の授業である。日本で生活するのに困らない日本語コミュニケーション能力を養うために必要な基本的文法事項を学習する。授業や生活中で学んだ日本語を用いて,自分の考えや身の回りのことを表現できるようになることが目標である。また,日本語の学習を通して、日本の文化や習慣を理解することも目標のひとつである。
授業の進め方・方法:
授業の方法:教科書にそって授業を進めていくが,その他の副教材(問題集や新聞・インターネットの記事)を適宜用いて,受講生の知識と運用能力の定着を図る。知識がある程度身についてきた後は,プレゼンテーションの練習などアウトプットの時間も設け,受講生の日本語能力の総合的な成長を促すことに努める。

成績評価方法:
・成績は,定期試験(80%)+課題提出物(10%)+出席状況・学習態度(10%)の合計から評価する。
・60点以上を合格とする。
・再試験は行わない。
注意点:
履修上の注意:本科目は1学年の課程修了の為に履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:事前に日本語能力試験N5程度に達していることが望ましい。学習内容が多いため,受講生には日々予習・復習を行い,学習の取りこぼしがないように努められたい。受講生が日本語や日本文化に興味を持てるような教学,情報提供に努めていくが,受講生自身にも日々日本語や日本文化に興味を持ち,授業に臨んでもらいたい。

基礎科目:母国で受けた日本語科目や留学準備のための研修など

関連科目:日本語作文(1年),日本語会話と聴解Ⅰ(1),日本事情(1),日本語Ⅱ(2),日本語会話と聴解Ⅱ(2),日本語Ⅲ(3)

受講上のアドバイス:
・授業開始時刻に遅れた場合,20分までは遅刻,それ以降は欠課として扱う。
・積極的に授業に参加し,課題は期限を守って提出すること。
・分からない語句を調べる習慣を身につけること。
・受講生の状況によって,テキストや授業内容を変更する可能性がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
開講しない

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
日本語初級内容の復習(日本語能力試験N5)
・教員が準備した教材を用いる。
これまでの学びをきちんと理解できているか確認する。
2週 『できる日本語初中級』第1課
・いらっしゃいます
・~と申します
・~ので、~
・参ります
・可能動詞
・~なら
・~のがA
・~のはA
・Vるようになります(能力の変化)
初めて会った人に丁寧に自己紹介したり、印象よく問い合わせたりすることができる。
3週 『できる日本語初中級』第2課①
・Aそうです(様態)
・Vてみます
・Vてもらえませんか
・Vやすいです Vにくいです
・Aすぎます
お店やレストランで友達と商品やメニューについて話したり、お店の人と話しながら買い物したりすることができる。
4週 『できる日本語初中級』第2課②
・Vてあります
・~と読みます
・~と書いてあります
・どういう意味ですか ~という意味です
・Nにします
・Vすぎです
・Vすぎます
お店やレストランで友達と商品やメニューについて話したり、お店の人と話しながら買い物したりすることができる。
5週 『できる日本語初中級』第3課①
・Vたら、~(確定条件)
・意向形 Vようと思っています
・Vるつもりです Vないつもりです
・<疑問詞>か、~
・~かどうか
自分の目標や計画を話したり進路の参考のために周りの人から話を聞いたりすることができる。
6週 『できる日本語初中級』第3課②
・Vるために
・~んですか <疑問詞>~んですか
・Vなければなりません
自分の目標や計画を話したり進路の参考のために周りの人から話を聞いたりすることができる。
7週 『できる日本語初中級』第4課①
・~んですが、~
・~なら、~
・Vたらいいですか
・Vるといいです
・Nまでに~
日本の生活を楽しむために済んでいる町の情報を教え合って、その情報をもとに行動することができる。
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 中間試験の返却とフィードバック
『できる日本語初中級』第4課②
・Vると、Nがあります
・Nじゃなくて、~ Vるんじゃなくて、~
これまでの学びをきちんと理解できているか確認する。
日本の生活を楽しむために済んでいる町の情報を教え合って、その情報をもとに行動することができる。
10週 『できる日本語初中級』第5課①
・Vてしまいました(後悔)
・~かもしれません
・Vたあとで、~
突然のハプニングにあったとき、簡単なことなら事情を説明して、対処することができる。
11週 『できる日本語初中級』第5課②
・Vていただけませんか
・~て、~(理由)
・Vたら、~た(発見)
突然のハプニングにあったとき、簡単なことなら事情を説明して、対処することができる。
12週 『できる日本語初中級』第6課①
・Vましょうか
・~し、~(並列・理由)
・~のは、~です(強調構文)
旅行に行くために事前に情報を収集したり相談したりして、旅行に行く前の準備ができる。
13週 『できる日本語初中級』第6課②
・~そうです(予測)
・Vておきます(準備)
・Vてあります(完了)
旅行に行くために事前に情報を収集したり相談したりして、旅行に行く前の準備ができる。
14週 『できる日本語初中級』第7課①
・特別な尊敬語
・おVになります
・尊敬動詞
・おVします ごNします
日本人の家へ行ったとき、場面と関係性を考えながら、その家の人との交流を楽しむことができる。
15週 (前期期末試験)
16週 期末試験の返却とフィードバック
『できる日本語初中級』第7課②
・イAくV ナA・NにV(形容詞の副詞的用法)
・Vている間に、~
・イAくします ナA・Nにします
これまでの学びをきちんと理解できているか確認する。
日本人の家へ行ったとき、場面と関係性を考えながら、その家の人との交流を楽しむことができる。
後期
3rdQ
1週 『できる日本語初中級』第8課①
・Vてあげます
・Vてもらいます
・Vてくれます
これまでの経験の中でしてもらってうれしかったことについて感謝の気持ちを表すことができる。
2週 『できる日本語初中級』第8課②
・いただきます
・くださいます
・Vていただきます
・Vてくださいます
これまでの経験の中でしてもらってうれしかったことについて感謝の気持ちを表すことができる。
3週 『できる日本語初中級』第9課①
・Vることになっています(規則)
・Vるように、~ Vないように、~
・条件形
・Vるようにしてください Vないようにしてください
集団の中で気持ちよく仕事ができるように、周りの人のことを考えながら、会話することができる。
4週 『できる日本語初中級』第9課②
・おVください ごNください
・Vそうです(直前の様態)
・Vておきます(放置)
・~(よ)う
・Vてしまいます(完了)
・Vることになっています(予定)
集団の中で気持ちよく仕事ができるように、周りの人のことを考えながら、会話することができる。
5週 『できる日本語初中級』第10課①
・受身
・~のに、~
・みたいです(様態)
・~ようです(様態)
旅行中に起こった困った状況や今の状況を他の人に伝えたり、観光スポットで目にした風景や建物について簡単に説明したりすることができる。
6週 『できる日本語初中級』第10課②
・Vるところです Vているところです Vたところです
・Vてきます
・Vていきます
・AそうにV
・~みたいです(比況)
・受身(無生物主語)
旅行中に起こった困った状況や今の状況を他の人に伝えたり、観光スポットで目にした風景や建物について簡単に説明したりすることができる。
7週 『できる日本語初中級』第11課①
・Vるようになります Nなくなります
・Vたばかりです
・Vながら、~
地域の日本人に、自分の最近の生活や今困っていることなどについて話したり、地域の活動に参加したりすることができる。
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 中間試験の返却とフィードバック
『できる日本語初中級』第11課②
・~と言っていました
・命令形
・禁止
・Vながら、~(同時進行)
これまでの学びをきちんと理解できているか確認する。
地域の日本人に、自分の最近の生活や今困っていることなどについて話したり、地域の活動に参加したりすることができる。
10週 『できる日本語初中級』第12課
・〔~個、~時間、~杯…〕も~
・〔~個、~時間、~杯…〕しか~ない
・Vたらどうですか
・Vないで、~
・~らしいです(伝聞)
・Vて、~ Vないで、~(付帯状況)
・Vのに~ Nに~
・Vやすいです(傾向 性質)
・Vにくいです(傾向 性質)
・Vるようにしています Vないようにしています
・Vることにします Vないことにします
健康を維持するための方法や体調がよくないときの対処方法について、周囲の人と情報を交換することができる。
11週 『できる日本語初中級』第13課①
・使役動詞
・Vのを見ました
・Vていました(過去の習慣)
テレビや街中で気になることを見かけた時、それについて意見を言ったり、それに関する自分の経験を話したりすることができる。
12週 『できる日本語初中級』第13課②
・NばかりVています Vてばかりいます
・使役受身
・Vせてくれます Vせてもらいます
テレビや街中で気になることを見かけた時、それについて意見を言ったり、それに関する自分の経験を話したりすることができる。
13週 『できる日本語初中級』第14課
・Nって何ですか
・Nというのは~
・~と言われています
・NのようなN
・~かな Vようかな
・Nなんかどうですか
・イA/ナAがっています
・~からです
周りの日本人に自分の国についてより知ってもらうために、自分の国の行事や習慣について説明することができる。
14週 『できる日本語初中級』第15課
・~んだって
・Vるのはどうですか
・~だけじゃなくて、~も~
・~ないと、~
・Vてきました
・~ために、~(原因)
・Vていきます
日々の生活の中で気になるニュースや事柄について、自分なりに疑問を持って調べ考えたことを周りの人に伝えて、やり取りすることができる。
15週 (後期期末試験)
16週 期末試験の返却とフィードバック これまでの学びをきちんと理解できているか確認し、中級につなげる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価課題出席状況・学習態度その他合計
総合評価割合800010100100
基礎的能力800010100100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000