基礎線形代数

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 基礎線形代数
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:井川 他著 新 線形代数(大日本図書) 問題集:井川 他著 新 線 形代数 問題集(大日本図書),線形変換に関するプリント
担当教員 有本 茂,福田信幸 (一般),松田 修

到達目標

学習目的:線形代数学の基本概念および理論を理解し,それらを応用できるようになり,この後,学習する数学などの理解が円滑に行えるようになることを目的とする。
到達目標:1.平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程 式を求めることができる。2.逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができ,さらに、そのかけ算を正則線形変換の逆変換と解釈できる。3.行列式の定義および性質を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。

ルーブリック

不可
評価項目1平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程 式に関する応用ができる。平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる。平面と空間のベクトルの演算が理解でき,空間内の直線・平面・球の方程式を求めることが6割程度できる。空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができない。
評価項目2逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列に関する応用ができ,正則線形変換の逆変換との関係が理解できる。逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができ,逆変換との関連を理解できる。逆行列の定義を理解し,2次の正方行列の逆行列を求めることができ,逆変換との関連を6割程度理解できる。逆行列の定義を理解していない。2次の正方行列の逆行列を求める ことができない。逆変換との関連を理解できない。
評価項目3行列式の定義および性質を理解し,行列式に関する応用ができる。行列式の定義および性質を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。基本的な行列式の値を求めることができる。行列式の定義および性質を理解し,基本的な行列式の値を求めることができる。基本的な行列式の値を6割程度求めることができる。行列式の定義および性質を理解していない。基本的な行列式の値を 求めることができい。
評価項目4行列の固有値と固有ベクトルを明確に理解し,対角化をすることができる。行列の固有値と固有ベクトルを求めることができる。行列の固有値と固有ベクトルの意味を理解している。行列の固有値と固有ベクトルの意味を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
必履修
基礎となる学問分野:数物系科学/数学/数学基礎
学科学習目標との関連:本科目は一般科目学習目標「(1)実践的技術と工学の基礎を学び,深く専門の学芸・技術を身につける」に相当する科目である。総合理工学科学習教育目標②
技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」である。
授業の概要:線形代数は自然科学だけでなく工学,経済学等でも広く用いられている。この 授業では,まず,平面と空間のベクトルの基本的性質を学ぶ。次に行列や行列式を定義し,連立 1 次方程式の解法に応用する。
授業の進め方・方法:
授業の方法:学生の理解を確認しながら,授業を進める。
成績評価方法:4回の定期試験(同等に評価し70%)とレポートと小テストなど(30%)の合計で評価する。成績等によっては,再試験 を行う(レポート課題を課す)
こともある。再試験は80点を上限として本試 験と同様に評価する。試験には教科書・ノート等の持ち込みを許可しない。
注意点:
履修上の注意:学年の課程修了のためには,本科目の履修が必要である.
履修のアドバイス:本科目は 学年の課程修了のために履修(欠課時間数が所定授業時間数の1/3以 下)が必須である。
基礎科目:基礎数学(1年),基礎数学演習(1)
関連科目:3年生以降の数学,物理,各系の科目
受講上のアドバイス:遅刻の回数が多い場合は,警告を行った後,欠席扱いとすることもある。
本科目は非常勤講師が担当する。連絡担当教員は松田である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 前期ガイダンス,平面のベクトルの演算と成分 平面のベクトルの演算
2週 ベクトルの内積,平行と垂直 ベクトルの内積,平行と垂直
3週 図形への応用,練習問題 図形への応用
4週 空間座標 空間座標
5週 空間のベクトルの成分 空間のベクトルの成分
6週 内積 内積
7週 球の方程式 球の方程式
8週 前期中間試験 基本事項確認
2ndQ
9週 中間試験の返却と解説,直線と平面の方程式 直線と平面の方程式
10週 ベクトルの線形独立・線形従属 ベクトルの線形独立・線形従属
11週 行列の定義,行列の和・差,数との積 行列の定義,行列の和・差,数との積
12週 練習問題 基本事項確認
13週 行列の積,転置行列 行列の積,転置行列
14週 逆行列,逆変換 逆行列,逆変換
15週 前期末試験 基本事項確認
16週 前期末試験の返却と解説
基本事項確認
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス
2週 消去法,逆行列と連立 1 次方程式 消去法,逆行列と連立 1 次方程式
3週 行列式の定義,行列式の性質 行列式の定義,行列式の性質
4週 行列の積の行列式,行列の積と合成変換 行列の積の行列式,行列の積と合成変換
5週 行列式の展開,行列式と逆行列 行列式の展開,行列式と逆行列
6週 行列の積の行列式,行列の積と合成変換 行列の積の行列式,行列の積と合成変換
7週 行列式の図形的意味 行列式の図形的意味
8週 後期中間試験 基本事項確認
4thQ
9週 中間試験の返却と解説 基本事項確認
10週 線形変換の定義,線形変換の基本性質 線形変換の定義,線形変換の基本性質
11週 合成変換と逆変換,回転を表す変換 合成変換と逆変換,回転を表す変換
12週 直交行列と直交変換 直交行列と直交変換
13週 固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトル
14週 固有値と固有ベクトルの計算,行列の対角化 固有値と固有ベクトルの計算,行列の対角化
15週 後期末試験 基本事項確認
16週 後期末試験の返却と解説 基本事項確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な連立方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。2
内分点の座標を求めることができる。2
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。2
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。2
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。2
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。2
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。2
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。2
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。2
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。2
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。2
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。2
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。2
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。2
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。2
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度小テストレポート合計
総合評価割合700001020100
基礎的能力700001020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000