情報システム工学実験実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 情報システム工学実験実習Ⅰ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 指導書:別途指示する。参考書:テーマ毎に別途指示する。
担当教員 畑 良知,村上雄大 (情報)

到達目標

学習目的: 年間を通して情報系・電気電子系の実験テーマを行うことで,これらの分野において必要とされる基礎的な知識・技術の習得を目的とする。

到達目標
1.電気回路に関する基礎的な知識・技術の習得
2.UNIXの基本操作の習得と理解
3.プログラミングに関する基礎知識の確認と理解
4.論理回路の基礎技術の理解
5.組み込みプログラミングによる機器制御の基礎技術の理解
◎基礎的原理や現象を理解するための実験手法,手順,データ処理について理解する。
◎実験装置や測定機の操作,実験器具等の取扱いに慣れ,安全に実験を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1プログラミング実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができ,発展的な課題に取り組める。プログラミング実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができる。プログラミング実習を,主体性を持って参加することができる。プログラミング実習を,主体性を持って参加することができない。
評価項目2電気回路実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができ,発展的な課題に取り組める。電気回路実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができる。電気回路実習を,主体性を持って参加することができる。電気回路実習を,主体性を持って参加することができない。
評価項目3Linux実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができ,発展的な応用課題に取り組める。Linux実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができる。Linux実習を,主体性を持って参加することができる。Linux実習を,主体性を持って参加することができない。
評価項目4論理回路実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができ,発展的な課題に取り組める。論理回路実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができる。論理回路実習を,主体性を持って参加することができる。論理回路実習を,主体性を持って参加することができない。
評価項目5制御実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができ,発展的な課題に取り組める。制御実習へ主体的に参加し,専門科目の講義内容と関連付けることができる。制御実習を,主体性を持って参加することができる。制御実習を,主体性を持って参加することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
一般・専門の別:専門 実験・実習:学習の分野

必修・必履修・履修選択・選択の別:必修

基礎となる学問分野:情報学/計算基盤/ソフトウェア,工学/電気電子工学/電子デバイス・電子機器

学科学習目標との関連 :本科目は「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」である。

授業の概要:情報系と電気電子系の実験を通して基礎的な知識・技術および機器の操作を学習する。情報系は,基礎的なプログラミング,UNIXの基本操作,論理回路の演習と組み込みプログラミング,電気電子系は電気・電子回路に関する基礎実験と測定機器の取り扱いに関する演習を行う。
授業の進め方・方法:
授業の方法:実験はクラスを3グループに分け,各グループが3つの実験室を4週毎に巡回して実施する。学生は各実験室で設定された実験テーマについての演習と課題を実施し,実験報告書の提出を行う。実験報告書の提出は原則実験実施週の翌週とする。以下に第1グループによる授業計画の例を示す。

成績評価方法:すべての実験を行っていること,すべての報告書が提出されていることが必須条件である。その上で前期(50%),後期(50%)で評価する。評価は各実験テーマに課せられている課題提出に対して行う。前後期共に,各テーマを均等に評価する。

注意点:
履修上の注意:本科目は実技を主とする科目であるので,学年の課程修了のためには履修(欠席時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:前期・後期ともに実験テキストの手順どおりに実験するだけでなく,理論的背景を理解するように心掛ける。

基礎科目:情報リテラシー(1年),総合理工実験実習(1) 関連科目:電気電子回路(2年) ,ディジタル基礎(2年),プログラミング基礎(2), 情報ネットワーク基礎(2),アルゴリズムとデータ構造(3),情報システム開発(3),情報システム工学実験実習II(3),情報システム工学実験(4),卒業研究(5) など

受講上のアドバイス:実験を行うに際して必要となる知識を各時間の初めに説明する。説明を静かに聞き,分からないことはすぐに質問すること。計測機器を初めて本格的に使用することになるので,操作についての説明を良く聞き,誤った操作を行わないように注意すること。なお,実験はグループで行うことが多いので,遅刻した場合,実験が不可能となり即欠課再実験となることがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 3グループによる実験の総合ガイダンス(全グループ共通) 前期実験の到達目標が理解できる
2週 直流回路等 直流回路の基礎が理解できる
3週 直流回路等 直流回路の基礎が理解できる
4週 低周波増幅回路 低周波増幅回路の基礎が理解できる
5週 低周波増幅回路 低周波増幅回路の基礎が理解できる
6週 プログラミング基礎演習 プログラミングの基礎的な問題を解くことができる
7週 プログラミング基礎演習 プログラミングの基礎的な問題を解くことができる
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 プログラミング基礎演習 プログラミングの基礎的な問題を解くことができる
10週 プログラミング基礎演習 プログラミングの基礎的な問題を解くことができる
11週 ネットワーク基礎演習 コンピュータネットワークの基礎を理解できる
12週 ネットワーク基礎演習 コンピュータネットワークの基礎を理解できる
13週 ネットワーク基礎演習 コンピュータネットワークの基礎を理解できる
14週 ネットワーク基礎演習 コンピュータネットワークの基礎を理解できる
15週 (前期末試験)
16週 ガイダンス(再実験・報告書提出等)
後期
3rdQ
1週 3グループによる実験の総合ガイダンス
後期実験の到達目標が理解できる
2週 電気回路等 電気回路の基礎的な特性が理解できる
3週 電気回路等 電気回路の基礎的な特性が理解できる
4週 電気回路等 電気回路の基礎的な特性が理解できる
5週 電気回路等 電気回路の基礎的な特性が理解できる
6週 論理回路等 論理回路の基礎的な特性が理解できる
7週 論理回路等 論理回路の基礎的な特性が理解できる
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 Arduino制御実験 Arduinoを使った制御プログラミングをすることができる
10週 Arduino制御実験 Arduinoを使った制御プログラミングをすることができる
11週 プログラミング演習 プログラミングを使って課題解決できる
12週 プログラミング演習 プログラミングを使って課題解決できる
13週 プログラミング演習 プログラミングを使って課題解決できる
14週 プログラミング演習 プログラミングを使って課題解決できる
15週 (後期末試験)
16週 ガイダンス(再実験・報告書提出等)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2
専門的能力分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。2
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。2
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。2
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。2
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。2
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。2
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。2
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。2
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。2

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力8080
分野横断的能力2020