電子回路

科目基礎情報

学校 津山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 総合理工学科(情報システム系) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高木茂孝,鈴木憲次「電子回路概論」実教出版
担当教員 宮下 卓也,曽利 仁,岡田正 (情報)

到達目標

学習目的: 電子回路の基本的な考え方を理解することで,電子回路に関するデザイン基礎能力を習得する。また種々の電子機器・IT機器等のハードウエア設計の基礎能力を養う。

到達目標
1. 電子回路のなかで各種の受動素子・能動素子(半導体素子)がどのように使われているかを理解する。
2. アナログ電子回路について基本動作を理解する。
3. 各種電子機器において電子回路がどのように使われているか理解する。

ルーブリック

不可
評価項目1電子回路のなかで各種の受動素子・能動素子がどのように使われているかを,具体例の解析を示して説明できる。電子回路のなかで各種の受動素子・能動素子がどのように使われているかを,応用を挙げて説明できる。電子回路のなかで各種の受動素子・能動素子がどのように使われているかを,基本事項について説明できる。電子回路のなかで各種の受動素子・能動素子がどのように使われているかを,説明できない。
評価項目2アナログ電子回路について,具体的な回路を挙げて数値解析を含めて基本動作を説明できる。アナログ電子回路について,具体的な回路を挙げて基本動作を説明できる。アナログ電子回路について,指定された回路について基本動作を説明できる。アナログ電子回路について,基本動作を説明できない。
評価項目3各種電子機器において電子回路がどのように使われているか,具体例を挙げて定量的に説明できる。各種電子機器において電子回路がどのように使われているか,具体例を挙げて定性的に説明できる。各種電子機器において電子回路がどのように使われているか,具体例を挙げて基本事項を説明できる。各種電子機器において電子回路がどのように使われているか,説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
※実務との関係:この科目は企業で半導体の開発や製造技術を担当していた教員が,その経験を活かし,電子回路の基本的な考え方を理解することで電子回路に関するデザイン基礎能力を習得し,また種々の電子機器・IT機器等のハードウエア設計の基礎能力を養うことも目的として,講義形式で授業を行うものである。

一般・専門の別:専門 学習の分野:電気・電子・制御

基礎となる学問分野: 工学/電気電子工学およびその関連分野/電子デバイスおよび電子機器関連

学科学習目標との関連:本科目は総合理工学科学習・教育目標「③基盤となる専門性の深化」に相当する科目である。

技術者教育プログラムとの関連:本科目が主体とする学習・教育到達目標は「(A)技術に関する基礎知識の深化」である。

授業の概要: 電子回路の基礎知識を習得することを目的とし,電気信号の表現方法,受動素子と半導体素子およびその特性,アナログ,デジタル回路およびトランジスタ増幅回路等について学習する。

授業の進め方・方法:
授業の方法:1週2単位時間の授業である。受講者に割り振った課題の演習を中心に,電子回路に必要とされる素子特性および電子回路の構成等について理解する。

成績評価方法:定期試験(中間,期末の各試験を同等に評価)2回の平均点(70%)と課題演習の評価点(30%)の合計で評価する。再試験は原則行わない。ただし,定期試験の結果をもって単位認定を正当に結論できないと判断した場合にのみ再試験を行い,その結果によって学年末成績を修正することがありうる。
注意点:
履修上の注意:電気回路の知識を用いるため,その理解が足りない場合講義の理解が進まない。学年の課程修了のためには履修(欠課時間数が所定授業時間数の3分の1以下)が必須である。

履修のアドバイス:回路システム(4年)等の他の科目にも関連するのでよく学習すること。事前に行う準備学習として,基礎科目となる電気電子回路の内容を復習しておくこと。

基礎科目:電気電子回路(2年) 関連科目:回路システム(4年)

受講上のアドバイス:新しい専門用語についても概念に努め,この分野の考え方を習得すること。
 授業開始前に行う出席確認に遅れた者は遅刻として扱う。遅刻は授業時間の1時限目の半分までとし,それを過ぎるとその時限を欠課とする。2時限目も同様に扱う。

連絡教員:曽利仁・総合理工学科情報システム系

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必履修

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,電子回路と回路素子 授業の目標と使われている回路素子の概要を説明できる。
2週 トランジスタ増幅回路 トランジスタ増幅回路について,構成と特徴を説明できる。
3週 トランジスタによる小信号増幅回路 トランジスタによる小信号増幅回路について,構成と特性を説明できる。
4週 トランジスタによる小信号増幅回路の設計 トランジスタによる小信号増幅回路について,部品の値や特性を計算できる。
5週 FETによる小信号増幅回路 FETによる小信号増幅回路について,構成と特性を説明できる。
6週 負帰還増幅回路 負帰還増幅回路について,構成と特徴を説明できる。
7週 差動増幅回路と演算増幅器 差動増幅回路と演算増幅器について,構成と特徴を説明できる。
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 答案返却と解説,電力増幅回路 電力増幅回路について,構成と特徴を説明できる。
10週 高周波増幅回路 高周波増幅回路について,構成と特徴を説明できる。
11週 発振回路 発振回路について,構成と特徴を説明できる。
12週 変調回路と復調回路 変調回路と復調回路について,構成と特徴を説明できる。
13週 制御形電源回路 制御形電源回路について,構成と特徴を説明できる。
14週 スイッチング電源回路 スイッチング電源回路について,構成と特徴を説明できる。
15週 (前期末試験)
16週 期末試験の返却と解答解説 期末試験までの内容を理解しているかどうか確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学英語英語運用の基礎となる知識聞き手に伝わるよう、句・文における基本的なリズムやイントネーション、音のつながりに配慮して、音読あるいは発話できる。2
明瞭で聞き手に伝わるような発話ができるよう、英語の発音・アクセントの規則を習得して適切に運用できる。2
中学で既習の語彙の定着を図り、高等学校学習指導要領に準じた新出語彙、及び専門教育に必要となる英語専門用語を習得して適切な運用ができる。2
中学で既習の文法や文構造に加え、高等学校学習指導要領に準じた文法や文構造を習得して適切に運用できる。2
英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。2
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を基本的な表現を用いて英語で話すことができる。2
説明や物語などの文章を毎分100語程度の速度で聞き手に伝わるように音読ができる。2
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。2
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を整理し、100語程度のまとまりのある文章を英語で書くことができる。2
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、実際の場面で積極的にコミュニケーションを図ることができる。2
実際の場面や目的に応じて、基本的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト)を適切に用いることができる。2
英語運用能力向上のための学習自分の専門分野などの予備知識のある内容や関心のある事柄に関する報告や対話などを毎分120語程度の速度で聞いて、概要を把握し、情報を聞き取ることができる。2
英語でのディスカッション(必要に応じてディベート)を想定して、教室内でのやり取りや教室外での日常的な質問や応答などができる。2
英語でディスカッション(必要に応じてディベート)を行うため、学生自ら準備活動や情報収集を行い、主体的な態度で行動できる。2
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、教室内外で英語で円滑なコミュニケーションをとることができる。2
関心のあるトピックについて、200語程度の文章をパラグラフライティングなど論理的文章の構成に留意して書くことができる。2
関心のあるトピックや自分の専門分野のプレゼン等にもつながる平易な英語での口頭発表や、内容に関する簡単な質問や応答などのやりとりができる。2
関心のあるトピックや自分の専門分野に関する論文やマニュアルなどの概要を把握し、必要な情報を読み取ることができる。2
英文資料を、自分の専門分野に関する論文の英文アブストラクトや口頭発表用の資料等の作成にもつながるよう、英文テクニカルライティングにおける基礎的な語彙や表現を使って書くことができる。2
実際の場面や目的に応じて、効果的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト、代用表現、聞き返しなど)を適切に用いることができる。2

評価割合

試験発表相互評価自己評価課題小テスト合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000